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【ライフスタイル】世界中で品薄!ウイスキー投資の魅力を探る

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2018年5月、ウイスキーの原酒不足のため、国内の大手メーカーが、こぞって一部商品の販売を終了することが報じられた。
熟成期間が長いウイスキーの供給が、急速な市場拡大に追い付いていない。
裏を返せば、それだけ需要は堅いため、ウイスキー投資に注目する富裕層が増えている。
日本の国産ウイスキーは、世界でも最高峰の完成度を誇るため、国際的にも高い優位性がある。
また、2015年には、イギリスのロンドンで、ウイスキーファンドも登場している。
ワイン同様に人気を集めているウイスキー投資の最新事情について調べてみた。

世界で人気のウイスキーだが、日本では原酒不足に

これまで国産ウイスキーは、1983年をピークに、出荷量の縮小傾向が続いていた。
ところが、2000年代後半になると、風向きが変わる。
サントリーが「角瓶」のハイボールに力を入れ始めてから、ウイスキー出荷量は拡大に転じた。
2010年代半ばに、NHKの朝ドラで、ウイスキー製造を扱った「マッサン」が放送された影響もあり、2017年になると、出荷量は約16万キロリットルと2008年の2倍以上になる。

日本の国産ウイスキーは、「深い熟成感のある香り」「甘い口あたり」などと、世界でも高く評価され始め、イギリスの世界的鑑評会「ワールド・ウイスキー・アワード」などで何度も受賞するなど、海外での人気も高まり、2018年に日本から海外に輸出されたウイスキーは対前年比9.8%増の約150億円となっている。

こうしたことを背景に、樽に詰めてから熟成するまでに10年以上の時間がかかるウイスキーは品薄となった。
サントリーが国産ウイスキーの「白州12年」と「響17年」を、キリンビールは「富士山麓 樽熟原酒50度」を、アサヒビールが「余市」「宮城峡」で使う原酒の熟成年数を表記した商品の販売を終了した。
販売を再開するためには、需要に見合った原酒量の確保が欠かせないが、メーカーの中には、まだ見通しが立たないところもあるようだ。

世界に冠たる国産3銘柄はこれ

ここで、最新のウイスキー鑑評会「ワールド・ウイスキー・アワード2018」から、世界で人気の国産ウイスキーの銘柄を紹介しよう。

世界から550銘柄がエントリーしたテイスト部門で、ワールドベスト・シングルモルトウイスキーに選ばれたのは、『サントリーシングルモルトウイスキー 白州25年』(サントリースピリッツ)。
ワールドベスト・ブレンデッドモルトウイスキーには、『竹鶴17年ピュアモルト』(アサヒビール)』、ワールドベスト・ブレンデッドウイスキーリミテッドリリースが『イチローズ Malt&Grain Limited Edition-Japanese Blended Whisky-』(ベンチャーウイスキー)だった。

国産ウイスキー3銘柄が世界最高賞を受賞したのは、日本のウイスキーの味と品質に対する評価と期待が高いことの表れだろう。
現在、アマゾンでは、700ミリリットル入り1瓶で『竹鶴17年』と『イチローズ』が1万5000円前後、『白州25年』は、なんと46万~62万円の値段がついている。

イギリスではウイスキーファンドが登場

イギリスでは、ウイスキーに投資するファンドも登場した。
ウイスキーは、熟成するまでに、10年〜20年といった時間がかかる。
つまり、製造を開始してから、製品を出荷・販売して、コストを回収するまでに、長い時間がかかるため、メーカーは資金繰りに苦労するという弱点がある。
そうしたことから、イギリスでは2015年に「ウイスキー・インベスト・ダイレクト」というファンドが設立された。
実質利回り8.4%という魅力的な数字が、最大の特徴だろう。
これは過去40年のデータからはじき出した数字だという。
投資家は株式取引と同じようにビッド・アスクを見ながら売買する。

ファンド型でウイスキーに投資するメリットは、保管場所に困らないことだろう。
具体的にいうと、各地の蒸溜所にある樽の中で熟成されているウイスキーの原酒を購入することになる。
発売後の評価額で利益が確定する。
ほとんどの投資家が長期保有している。
なお、念のために注意して欲しいのが売買手数料だ。
片道1.75%と安くなく、保管コストが最低月額3ポンドと高めのため、少額すぎると、投資のうまみが出ないので、ある程度の金額を準備する必要がある。

ウイスキー投資はオルタナティブ

ウイスキー投資は実物で運用されるオルタナティブ投資のひとつだ。
リーマンショックのときも、価格が下がらなかったため、富裕層はリスク分散するための投資先のひとつにしている。
ファンドの登場で、多くの人たちが手軽に購入できる投資対象になった。
その際、知名度の高い代表的な蒸留所を選ぶと価格下落のリスクを低く抑えることができる。
また、限定販売となるウイスキーが見つけられれば、価格の値上がりが期待できるだろう。
ウイスキーは大人のたしなみのひとつと言われている。
自分が選んだ樽の中のウイスキーが20年後に高額で売買される。
どこか「夢」を買うようなウイスキー投資は"大人"の投資家のたしなみのひとつなのかもしれない。


PickUp編集部