為替相場に「絶対」はない これが与沢翼流「働き方改革」だ!(中編)

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撮影:森口新太郎


かつて「秒速で1億円稼ぐ男」「ネオヒルズ族」などと持てはやされ、世間の話題をさらった与沢翼。事業家として華々しい活躍を見せるも、2014年に法人税滞納から会社を清算せざるを得なくなる。「天国から地獄へ」その転落ぶりを『告白』(扶桑社)で赤裸々に語り、私たちの前から姿を消した彼が、純資産70億円を超える資産家となり、5年ぶりに戻ってきた。3月末に帰国した与沢氏の直撃インタビュー中編では、資産形成の過程で大きな役割を果たしたFXの具体的な投資方法に迫った。

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FXほど投資の勉強になる金融商品はない


PickUp編集部:
与沢さんは書籍の中で、「株は会社の成長。不動産はその国の成長。仮想通貨はブロックチェーンなどの技術がもたらす未来社会の発展に投資することだ」という意味のことをおっしゃっていました。それではFXは、与沢さんにとってどのような投資なんでしょうか。

与沢:
現物を購入する不動産はロング(買い)ポジションです。社債もロングポジションです。株もリップルも、現物で買えばロングポジションです。空売りはしない。ところが、FXにはショート(売り)ポジションがあり、そこに「うま味」がある世界なんです。私のイメージですが、ドルは「買い(ロング)」がゆっくりで、弾けるときは"バーン"となって、例えば、上がっていった時間の3倍くらいのスピードで、利益が取れます。FXはスワップポイント目的やロングポジションだけじゃなくて、ビットコインFXでもそうですけど、ショートポジションが取れることにうま味がある。投資は基本的に「バイ・アンド・ホールド」です。しかし、FXは上下を取らねばいけないので、投機的かつ機動的な対応を求められると思います。だから、他の資産とFXは違うのです。

PickUp編集部:
「売り」からでも、「買い」からでも、入れるということですね。

与沢:
ですね。それに勉強になることがたくさんあります。ギャンブル依存症になるくらいなら、FX依存症になったほうがいいです(笑)。例えばドル/円相場のチャートパターンを見ると、最近は若干の安値更新からの急騰(もしくは高値更新からの急落)という形でダイアゴナルトライアングルが続出。またヘッド・アンド・ショルダーのパターンは小さい時間軸で頻出しています。さらに右肩あがりのWで、お決まりのように綺麗に転換することも多いです。実は、このローソクの集合体であるチャート形状というのは、現物株や現物仮想通貨を、どこで売るべきかの参考にもなります。高値でバイイング・クライマックスのようなことが起こって、派手に急騰する局面、「まだ上に行くの!」みたいな動き方をして、更なる追随買いのブレイクアウトを誘うような急騰局面、それはまさに、人々の狂気乱舞のサインですが、私はそこで利食います。かつての株も、仮想通貨の利食いも、すべてそうやってきました。逆に下落相場のときは、とにかく相場が上昇反発したら、機械的に売りまくる。「押し目買い」の逆の「戻り売り」です。それが損切りで終わるまで、ずっとやり続けるのです。"森"を正しく見られていれば、トレンド判断が正しいことになる。そうである限り、機械のようなこの戻り売りは、非常に痛快に決まります。

一方、逆張りは慎重にやります。下がっているところで「逆張り」するわけですから、そもそもヤバい行為なんですよ!(笑)。その代わり、絶妙にはまれば、圧倒的に有利なエントリーラインになる。だからやるんだけれども、執着なき「撤退」のタイミングも、同時に明確にしています。そして、誰も相場に入りたくなくなるような「傷心モード」を感じるまで待って、私はようやく入ります(笑)。例えば、5回程度、安値を割って、みんなが金をすり減らして「そろそろ反発しそうだけれど、もう証拠金も減ったし、心理的にも疲れた」と思ったであろう途端に、私は「ロング」です。「これ絶対上がらないでしょ、もっと下がるでしょ、本当に上がるかな?上がるとは思うけど30%ぐらいの確率かな、もういいや、静観する」みたいに思うタイミングでこそ入るのです。仮想通貨でみんなが熱狂したとき、「1リップルが800円になる」「1000円になる」と言われていました。結局、400円で半分売却できたのは、私にFXの経験があったことが大きいです。私が利食った2018年の年始に入金を急ぎ、無我夢中でリップルに飛びつく人たちが無数にいたのを見て、「これはもう終わるかもしれない」と思いました。まさにFXから学んでいたことでもあるわけです。

PickUp編集部:
FXで身につけた知識や経験が、仮想通貨の取引で生きたということですか。

与沢:
そうですね。逆に「絶対こうなる」と、みんなに言っていたことは、割と外れてしまった。だから、「絶対」という言葉ほど、あてにならないものはないと思いました。以来、私はその「絶対」という言葉を、言わなくなりました。テクニカルで考えると、半分を利食うのは正しいんです。なぜかというと、上がったらまだ半分で追えるし、下がっても半分の大きな利益が残っている。現物株でいえば、2倍になって半分売れば元本は回収しているので、残りは無から生まれたタダ株になります。もし1枚もリップルを利確していなければ、今ごろ、「マジでバカじゃん!」と(笑)。「含み益が20億円です!」とみんなに言っておいて、「含み益、全部、飛びました〜〜」なんて言ったら、"Twitter民"に一生バカにされると思って・・・(大爆笑)。それを避けるためだけにリップルは半分を売りました!ホールドを決めていた多くの人たちからは「今売るなんてバカだ」とたくさん言われました。しかし、今、振り返れば、あの最高値まで引き付けてから半分利確したことに関しては、私が正しかったことになります。

これが与沢流FX投資術だ


PickUp編集部:
『ブチ抜く力』(扶桑社)の中で、「私は勝つことよりも負けないことを重視している」「例で言えば、下値は半分、上が3倍と見られるならば、期待値は下1、上2となり、投資する価値はある」と説明されていました。FX投資においても期待値は、下1、上2なのでしょうか?

与沢:
まず、大前提として、株とFXは違います。何が違うかというと、株は「バイ・アンド・ホールド」が原理・原則で、一度資金をブチ込んだら、「含み損」になるくらいがありがたい。なぜなら、さらなる安値で追加投資して、平均取得単価を下げられるからです。中・長期投資というのは、「仕入れフェーズ」「待機フェーズ」「回収フェーズ」に分けて考えること。仕入れるときは、とにかく安くなったら、仕入れを積む。仕入れを経て、醸成させて、いずれかの未来において、一斉に収穫するのです。本気で長期保有目的の銘柄であれば含み損に一旦なるのは、嬉しいこと以外の何ものでもありません。結局、現物は"ノンレバ"なので、半値になろうと、その含み損はまったく怖くないわけですし。「だから何?」「枚数、増やせるじゃん」みたいな。それが"ひょうひょう"とできないなら、それは資本主義を信じていないということに近いから、中・長期投資なんて「止めたほうがいい」と、そんな感覚を持っています。そもそも、厳選し尽くした銘柄に投じているわけですから、いつ上がると断定はできなくとも、近未来のいつかにおいて、確実に私が想像する成長価値を、市場参加者たちは遅れて発見するはずだし、むしろオーバーシュートして、やがて価値を超えて買われすぎるはずだと思っているくらいです。もちろん時間効率も意識はしていて、なるべく早めに動意付く銘柄を選んでいるつもりではありますが。

このように、株とFXとでは大前提の稼ぐ仕組みそのものが違うわけですが、「期待値」という考え方については、まったく同じだと思っています。これは誰かに教わったことではなく、本に書いてあることでもありません。例えば、私はすべて種々ある安値の節目の中で、刈られないであろうストップロスラインを最終的にひとつ特定して、エントリーラインから、そのラインまでのpipsを計算します。そのラインがエントリーラインの下20pipsになるならば、上に「40pips以上取れる」「60pips以上取れる」というように、利食いの期待値の「距離が長い」と思わないと、基本的に相場には入らないです。だから、FXでも同じように「下1、上2」という感覚は持っています。まったく同じです。なぜかというと、その利益と損失の距離の差こそが、利益の源泉だと考えているからです。何回プラス取引をしたという勝率ではなく、取れた距離(PIPS)の方が圧倒的に大事です。一方で中長期投資は勝率にこだわります。損切りは原則しないし、大き目のロットで入るからです。

PickUp編集部:
FXで利食いの指値や損切りの逆指値は入れますか?

与沢:
利食いの指値、損切りの逆指値は必ず入れます。ただし、利食いを段階的に分けています。どういうことかというと、全部を一度に利食わないで、トータル3ロットで入るところを、例えば1ロットずつに分けて同値で入っておいて、3玉ごとに別々の指値のターゲットを決めるのです。例えば、「節目を超える前の指値(レンジが狭まる場合も多いから)」「ブレイクアウト直後の指値(ブレイクアウトした後に逆回転を始める場合も多いから)」「ブレイクアウトから伸びたときのフィボナッチの1.618倍やピボットのレジスタンス3(みんなが見ているから)」というように、3段階に「距離」を分けて、ターゲットを入れます。なぜかというと、損切りされないであろうラインを、過去のチャートから見つけるよりも、どこまで伸びるかを、未来予測するほうが、圧倒的に難しいからです。「ストップロスは固定的に、ターゲットは流動的に」という言葉を使っています。

PickUp編集部:
損切りという言葉がありましたが、損切りの設定の仕方はどうですか?

与沢:
はい、「ストップロスは固定的」という言葉通り、全部同じ場所に入れます。ここを割ったら、いわゆる「ドテンショートを入れる(つまりロング仮説に失敗し、シナリオを真逆に変更すべきとき)」「割られた方向に自己強化する順張りのほうがいい可能性が高い」と考えるので。私の撤退基準のルールはすごく簡単です。「ここは割らないと思うけれど(つまり、ストップロスを刈られてほしくないから、刈られない程度に遠い)、しかし、ここを割った場合の損失は、このロットでは取れない、ここを割ったら、前提を取り違えた」という判断なんです。言い換えると、損切りで大事なことは、実際に損切りされないように設定することだと思っているんです。

真のエントリーラインを見極めろ


PickUp編集部:
もう少し具体的に説明してください。

与沢:
例えば、相場が下がってきて安値を更新しました。RSI(設定14)で、ダイバージェンスを3つ発見して、ロングで入ったとします。そのときに、もう2度くらい下値を割って、それから反転する相場があるんです。「ダイアゴナルトライアングル」と言われますが、下値を緩やかに切り下げながら、みんなが損切りを入れているラインを、じわじわと安値更新しながら、次々に刈っていく。つまり、浅い損切りを入れておいても、それはすべて刈られる。そして、みんなが諦めた瞬間、そのラインこそが、真のエントリーラインになっていて、死人(損切りされた人)が最も増えたところで、ショートの利確が始まり、次いで、遅くしてショートしてきた人たちが、下落の鈍さを感じてスクイーズ(絞り出し=買戻し)を起こして、かたや、もう投げ売られるロングも、ほとんどなくなっているようなとき、今度は、筋の良い順張り初動のトレーダーの俊敏な買い上げに次ぐ買い上げから、力関係がまったく逆転して、突如、急騰転換していくことが多いんです。

つまり、損切りラインが、エントリーラインになる可能性を考えておかないといけないということです。ストップロスが「たまっている」ところは、エントリーラインになりやすい。この定義自体は、もともと後輩の敏腕トレーダーから教えてもらったんですけれど、すべてのストップロスの節目が、エントリーラインになるわけではない、とその後、自分でも気がつきました。当たり前ですよね。その「真のエントリーライン」(複数考えられるストップのどれなのか)を見極めるのが大事で、私はそこを進化させました。

つまり「真のエントリーライン」からは距離を取って、損切りを設定しなければいけません。そうしなければ、刈られて終わるだけです。近すぎる損切り設定では、意味がない。安く買いたい人に、「自分が損して安売りしてあげただけ」になります。例えば、押し目買いの例で考えても、為替相場は乱高下しますから、深押しに配慮するならば、ひとつ前の節目(調整波の転換点)では近すぎるのです。それを割ってから、上にいくことが多い。ふたつ前とか、3つ前とか、重要な節目で「ここは割られないだろう」というところで、設定することに意味があるのです。「損切りが大事」と言ったって、やはり損切りされたら、負けは負けです。

なお、時間軸ごとで異なりますが、例えば、15分足なら、その15分ベースのトレンド自体(森=プライマリー)が見極められていれば、ほとんど損切りラインにはかからないはずなんです。もし割られたとしたら、プライマリー判断のミスということになりますし、問題ない損失額(Z)となるように、距離(PIPS)を(X)とした場合は、もう一つの変数(Y)として、ロットは自動的に決まるわけです。

損切りされた場合の損失許容額は、カジノのバカラで賭けた金額と同じです。カードゲームに負けたら、その賭け金はすべてもっていかれます。しかし、誰も文句は言いませんよね。それは最初にリスクを引き受けているからです。FXでは、どれくらい損するかを知りもしないで、証拠金に対して相対的に大きすぎるロットで入ったり、損切りを設定せずに寝たりするから、すべて吹き飛んでショックを受けるんです。まぁ当たり前ですわな、そんなこと・・・。

最初にゲームへの参加代と思って、その損失限界額を計算した上で引き受けること。例えば1ロット(10万ドル)で入って30pips離してストップロスを置いたらエントリーした時点で3万円はテーブルにベッドしたと考えることが大切です。つまり、なくなる可能性は高いんだと覚悟してやる。それがエントリーするということです。逆に60pips先のターゲットに達した場合は6万円儲かるわけですが、実際には掛け金3万円が戻ってきてなおかつ6万円が利益だと考えて下さい。
他方、現物ロングでいえば、例えば1000万円で現物株を買って倒産されたら0円にはなりますけれど、株主は残った債務が一株当たりに配分されて負うことなどはあり得ません。損は1000万円が限度です。これが有限責任です。FXも有限責任にして、それを引き受けることが必須です。リターンを求める者は、「常に失うものの限界を知っておけ」ということです。

PickUp編集部:
うーん、それは奥が深いですね。

与沢:
ちなみに、トレードしていて気持ちがいいのは、利益が取れたことよりも、損切りの設定で「刈り取られなかったとき」です。刈り取られないで、ターゲットまで達したときが最高です(笑)。もちろん、割られることもあります。しかし、それは私が負けたわけで、潔く負けを認めればいいと思います。また入るべきポイントを待って、自分の得意な場面が来たらエントリーするだけです。勝率100%は基本的に無理ですから。リスク対リターンが高い手法であれば高勝率の必要性はない。

逆にロスカットされず、利を伸ばせて最初に設定した一番遠い第三ターゲットまで、すべて利確できたときは最強に気持ちがいい。ただ、さらに上に行っても、私は追いません。当初設定した理想ターゲット(第三番目)までで十分だし、尻尾まで追いはしないです。テンバガー候補の株ではないですし、為替は一方向だけに進み続けることが珍しいからです。特に今のドル/円相場というのは、月足クラスでは、先細りしていく「アシンメトリートライアングル」の中ですしね。大きな目では、それこそレンジ内ってことです。

18パターンで取引をシミュレーション


PickUp編集部:
自分の取引成績を分析したり、日記をつけたりしますか?

与沢:
日記はつけません。なぜなら、覚えているからです。私は記憶力が非常に強いほうです。細かい数字まで、1週間分なら覚えています。それは本気でやっているからです。一番大事なことは、一生懸命に身銭を切ってみるということだと思っています。チャートを見るときは、自分のこととして、「どうするのか」を真剣に考えなければならない。ここで、たいていの人は、自分と反対側の立場に立って、相場を考えたことがありません。ロングする人は「これは絶対に押し目だ」と思って「まだ上にいくでしょ」と思い込んでいるので、どうしてもロング目線で相場を頑固に見てしまう。だから強めに下がっても、意固地になって何度もナンピンしてしまう。

もし、「ロングだ」と思っていたとしても、ここで「ショート(売り)をかけたらどうなるか」ということも、一応考えてみるんです。ショートの場合の損切りラインとターゲットライン、逆にロングの場合の損切りラインとターゲットラインの両方で考えるんです。なおかつ、損切りラインのバリエーションを2つは作りましょう。同じくターゲットも最低2つです。できれば、3つずつがベストです。その結果、「セル(売り)」のシナリオが、3×3で9パターンできます。一方、「バイ(買い)」でも、3×3で9パターンできるので、合計18通りのシナリオを、エントリーするときに、必ず考えてみてください。最初は丁寧にゆっくり考えるくらいでいいです。面倒だと思いますが慣れたら数分で出来ます。ここまでやると、1週間ぐらいは相場状況を記憶するようになります。例えば、レートも「110.35で昨日の日本時間23時頃に反転した」みたいに覚えています。私は1週間積み上げて、1週間分だけをさかのぼって反省するようにしています。その後は、もう過去のことは忘れるようにしています。

PickUp編集部:
頭の中で常にシミュレーションするんですね。

与沢:
こういうことを繰り返していると、「どのパターンもあり得る」ということが分かります。だから、「絶対なんて言えない」と思うようになります。すると、変化がふたつ出てくるはずなんです。ひとつは「ロットを小さくしよう」と思うようになります。そして、もうひとつは「損切りしないとダメなんだ」と考えるようになります。

株式のような「バイ・アンド・ホールド」の現物は、損切りなんて考えていてはダメで、深く調べて、一回信じた以上は、大前提に変化がない限り(あるいは自己の判断ミスに気付くまでは)、最後まで信じてストロングホールドするべきなんです。ただ、FXは上にいったり、下にいったりするわけで、レバレッジもかかっている以上、損切りしないとダメです。そもそも、ストップロスの設定があるからこそ、「期待値を大きく」「リスクを小さく」「ターゲットは大きく伸ばす」というコントロールができるわけです。

損切りという仕組みがないなら、私は"レバ"のかかるFXはやりません。もしリスク対リターンが上か下かの2択で、常に50%の確率なら、どう考えてもスプレッド分だけが減り続けて、大数の法則によって最後は0になります。短期的に歪んでも長い時間をかけて破綻する。それが確率の真実だと思います。私がシンガポール時代に熱中したバカラを、最終的にやめた理由がそれです。

結局、プレイヤーかバンカーかの2分の1の確率で、倍か0かになるのです。リスク・リターン比率から、1対1の勝負は、やればやるほど、いつかは負けると思いました。局所的にバンカーに偏るテーブルなどで連勝はあるけれど、人生全体で言えばきっと負ける。これは時間の無駄だと思いました。バカラは期待値が最も高いギャンブルと言われますが、それこそが罠ですね。バカラならば心理的要素を交渉に使えるポーカーの方がよいでしょう。

PickUp編集部:
なるほど。話をFXに戻すと、頭の中で考えた18パターンの中で、「一番確実だ」と思ったものを選択しているのですね。

与沢:
そうです。ストップロスに関連する話で説明すると、建玉が含み益になったら、自分独自の言葉で「ゼロライン」と呼んでいますが、いわゆる「建値ライン」と同値にストップロスを入れます。この時点で損切ではなくなり、負けない(±0のトントンで終わる)戦いです。厳密にはBIDとASKのスプレッド分だけ、建値から離しますが。現在のレートが上で、エントリーラインは下にあったとします。ストップロスは損切りラインですから、最初は、エントリーラインの下に設定されていますが、これを上に引き上げます。損益がトントンで、もしレートがストップにかかってしまえば、保有玉は決済されます。でも、これで損失0ならいいじゃないですか。無リスクで上を追いかける挑戦が一回はできたわけですから。30pipsくらい"バーン"と上に飛んで、見立て通りちゃんとトレンドが形成あるいは持続すれば、エントリーラインが正しい限り、そこまではまず下がってきません。また、仮に建値解消してしまったならば、また入ればいいんです。逆に見事60pipsまで上にいって、含み益が出ていたら、ここまでは下がらないであろう節目まで、ストップを上げて、最小利益確定ライン(例えば30pipsなど)は確保します。この状態の時、理論的には、無リスクで30pips以上無限大のリターンゲームになるのです。

しかし、トレンド転換後、相場に入るのが遅すぎて、初動後期とかに入ると建値が高いので、ゼロラインを設定しても、すぐそのゼロラインが刈られて、エントリーするだけ無駄になります。そういう場合は、まだ下に置いてある刈られないであろうストップロスラインまでの含み損を許容し、受け入れることも多々あります。とにかく逆張りするときの大事なポイントは、「人々の大部分が設定しているであろうストップロスラインが真のエントリーラインだ」ということと、みんなが意気消沈するくらいの下落乖離で、自分が「そろそろ入りたいな」と思うときに、「もう一呼吸だけ待ってから、十分引き付けたと感じたときに、雑踏を逆流するかのように、孤軍奮闘で強めに相場に入る」ことです。もし引き付けようと待っている間に、レートが上にいってしまっても焦らないことです。何度でも次のチャンスは来ますし、ロング勢を翻弄するように、通常は底を目指して1回、2回とアタックしてくるのが相場ですから。つまり転換する前触れの予兆として乱高下することも多いので、エントリーチャンスは何回かに渡ることも多々あるということです。もし私が言った通りにやれたら相当に低いところで入っているので、そのレートまで押し目で戻ってくることはないですからゼロラインを早々に入れても刈られることも少ないというわけです。ショートの場合はこの逆をやればよいだけになります。

(後編に続く)

PickUp編集部

FXの具体的な投資方法について、余すことなく話してくれた与沢氏。最終話となる後編では、投資家としての今後の活動などについても話してくれています。後編もお楽しみに。


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「ブチ抜く力」 与沢翼 扶桑社 定価 本体1600円(税別)
ISBN978-4594-07943-7
法人税滞納で会社を清算し、資産ゼロで日本から姿を消したあの"秒速男"が、一点突破で局面を打開し、地獄から生還。5年ぶりに投資家として私たちの前に姿を現した。資産ゼロで海外移住した彼は、どうやってわずか4年間で資産70億円を作り投資家として成功することができたのか。失敗を恐れることなく、常に挑戦し続ける強い心、何度となく困難を乗り越えるバイタリティーを持った男、与沢翼が、奇跡の復活劇のすべてを余すところなく語っている。
https://www.fusosha.co.jp/Books/detail/9784594079437

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「告白―秒速で転落した真実」 与沢翼 扶桑社 定価 本体1300円(税別)
ISBN 978-4594-07056-4
事業家から個人投資家へ、5年の時を経て、華麗な転身を遂げた与沢翼。なぜ彼は秒速で稼ぎながら、秒速で地獄の底まで転落してしまったのか。法人税滞納で"破綻宣言"をした直後の2014年7月に発売された。ここからなぜ彼は事業家ではなく、投資家として奇跡の復活を遂げたのか。現在の与沢翼の成功を正確に読み解く上で欠かせない1冊。
https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594070564

与沢 翼氏
1982年11月11日生まれ。埼玉県出身。高校中退後、偏差値30から猛勉強の末、大学入学資格検定に合格。8カ月後の入試で早稲田大学に見事入学。大学生ながらアパレル通販会社を起業し、3年半で月商最大1億5000万円、年商実績で10億円の会社にまで拡大させるも6年で倒産。2011年に再起をかけて、手持ち資金10万円でネットビジネスに参入し、半年で7億円を稼ぐと、2013年には「秒速で1億円稼ぐ男」とのキャッチコピーで自身の書籍の電車ジャック広告を出し、大きな話題を集める。しかし、2014年に法人税の滞納で資金繰りに窮し、会社を清算することに。その後、海外に移住、今度は投資家として奇跡の復活を遂げる。2016年からはドバイに拠点を移し、株、為替、仮想通貨、不動産、債券、保険などに分散投資して、純資産70億円超を保有するまでになっている。

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