異様なFRBの金融政策決定要因、異様は長続きしない

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総括

異様なFRBの金融政策決定要因、異様は長続きしない

ドル円=103-108、ユーロ円=115-120 、ユーロドル=1.09-1.14

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨首位、株価13位、トランプ大統領の不規則発言での円高はあるが、基礎需給は円安方向」
「夏の円高、円買いは需給は8月12日週がクライマックスとなる」として、その通りになりつつあったが106.60あたりにドル売りが増加したことと、8月13日に中国への追加関税賦課を延期するとしていたトランプ大統領が、新たな追加関税や米企業の中国撤退を示唆したので先週金曜日はリスク回避の円高となった。NYの日経平均先物も510円ほど下落しているので、本日の日経平均は2万円を割り込みもう少し円高が進むだろう。慣れてきたがトランプ大統領の不規則発言はデイトレーダーを喜ばせるものだが、世界経済的には百害あって一利なしだろう。
 ただ基本的な需給は変わっていない。7月の貿易統計では8か月連続で輸出が前年比で減少している。貿易赤字の国の通貨が長期的に高くなることはない。また季節的なリーズ&ラグズで、毎年上半期は円高に振れやすい商慣習があるが、下半期は円安に振れやすい実需の需給となる。
 また日韓関係の悪化や、北朝鮮のミサイルの連日の発射は日本経済にとっても望ましくない方向へ向かわせるだろう。日米貿易交渉が続いているが、けっして日本の貿易黒字を増やすものではない。
2019年4-6月期の3月期決算企業の業績は、製造業で前年同期比30.4%減となった。

*米ドル「通貨4位、株価(NYダウ)10位、異様なFRBの金融政策決定要因、異様は長続きしない」
 FOMC議事要旨やパウエルFRB議長、地区連銀総裁らの発言は、これまでの金融政策のものと違って異様だ。誰もが中国製品への追加関税など通商を巡る不確実性への政策対応として利下げを示唆している。
これまでの金融政策はFRBに限らず、どの中銀もインフレ、雇用、成長の観点から、時には不良債権問題から政策を決定してきたが、トランプ大統領になってからは、通商政策の不確実性が金融政策の決定要因の一つとしている。人為的な通商政策で金融政策が左右される。トランプ大統領の不規則発言で左右される異常な事態が続く。これがいつまで続くのか。あと1年で終わればいいが、さらに4年となれば、どうなるのか。トランプ大統領が再選されさらに4年続いても中国の態度はおそらく変わらないだろう。世界経済が減速すれば経済だけではなく世界的に不穏な社会となるだろう。
 トランプ大統領の不規則発言は不規則を好むデイトレーダーにとっては絶好の材料だが、経済の安定には大敵だ。関税など大統領就任前に戻せば一気に株価が暴騰する。トランプ大統領は株価上昇を自慢するがオバマ大統領時代に比べれば小さな上昇に過ぎない。長期的な為替は貿易を主とした需給で動くが、不規則発言での乱高下はまだ続きそうだ。

*ユーロ「通貨6位、株価9位(DAX)、独はリセッションを避けられるか」
独政府は独経済が3Qに、2四半期連続のマイナス成長でリセッション入りすると予測している。2Qはマイナス0.1%成長。世界的な通商問題が一段と悪化せず、英国の合意なきEU離脱が回避できれば、厳しい経済危機は発生しないと政府は予想しているという。8月の独ZEW景気期待指数はマイナス44.1で、7月のマイナス24.5から大幅に悪化し、欧州債務危機の最中だった2011年12月以降で最低を記録した。
 ショルツ独財務相は、将来の経済危機に「総力を挙げて」対処する健全な財政があるとの見方を示し、最大500億ユーロの追加支出が可能であることを示唆した。
一方、8月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)は51.8と、前月の51.5から小幅に上昇した。ただ先行き見通しなどが軟調だったことで、ECBは9月の理事会で利下げを決定する軌道から外れないとみられる。 レーン・フィンランド中銀総裁は、ユーロ圏の中期インフレ率がECBの目標を下回った場合、ECB理事会は断固として行動を起こすと述べた。「労働市場が力強さを増し、賃金も加速しているにもかかわらず、インフレ圧力はなお抑制されており、経済見通しの弱体化に歩調を合わせ、インフレ期待の指標も低下した」と指摘した。 コンテ首相が辞任したイタリアの政局は、与党左派「五つ星運動」と野党の民主党
(PD)が連立政権樹立の協議を開始し、初日は双方ともに進展があったという認識を示した。

*ポンド「通貨7位、株価12位、メルケル発言でポンドは2週連続上昇」
メルケル首相が、英のEU離脱期日のアイルランド国境問題の解決策「バックストップ」について10月31日までに代替策がみつかる可能性があると指摘したことでポンドは上昇したが、FOMC議事要旨が本格的な利下げ局面に突入するとの見方は否定していたことでドル買いも出てポンドは下落する場面もあった。カーニー英中銀総裁はEU離脱を巡る影響を除いたとしても基調的な経済成長はなお抑制されているとし、2Qにマイナス成長に陥ったが3Qもに停滞する可能性があるとの見方を示した。
 カーニー総裁は、各国中銀が一段の緩和に動くとの観測が市場で高まっているにもかかわらず、世界経済は失速していると指摘。英経済の見通しについては、EUをいつ、どのようにして離脱するのかが最大の焦点になっているとし、合意が得られないまま離脱すれば英中銀は金融緩和を実施せざるを得なくなるとの見方を示した。一方、10月31日の離脱期日までにEUと合意できれば、「限定的でかつ段階的」な利上げが必要になる可能性があるとの見方を改めて表明した。

*豪ドル「通貨9位、株価6位、足枷はトランプ大統領」
RBA議事要旨では、マイナス金利も含め、非伝統的金融政策について議論したことが明らかになった。経済成長を下支えし、2-3%のインフレ目標を達成するため、必要なら一段の利下げを検討する方針。 RBAは、超低金利やマイナス金利、明確なフォワードガイダンス、国債買い入れ、金融機関への長期資金供給など、非伝統的金融政策を導入した先進国の事例を調査した。
 ロウRBA総裁は、米中間の緊張の高まりが世界経済の安定にとって最大のリスクだと指摘した。米中貿易戦争が国際的な投資、賃金、経済成長に打撃を与え、各国の企業は既に投資計画を大幅に下方修正していると指摘した。
 経済指標は悪くない。7月の雇用統計は、就業者数が予想を上回った。6月の貿易収支は黒字では80.4億豪ドル。前月から30%伸び、過去最高を記録した。7月企業信頼感指数は前月から上昇し、プラス4となった。トランプ大統領の効果のない威嚇的な貿易政策が、豪の金融政策の足枷となっていることは間違いない。

*NZドル「通貨10位、株価2位、中銀発言で戻すも米中貿易戦争激化で売り込まれる」
先週は中銀の発言で戻す場面があったが、米中貿易戦争激化でのリスク回避の流れで週を通じては下落した。ホークスビー中銀総裁補は、直近の大幅利下げの結果、非伝統的金融政策が必要になる可能性が低下したとの見方を示した。またオア中銀総裁は、1%への利下げ実施により、景気減速に先手を打つことができ、後により大幅な措置が必要になる可能性が低下したと指摘、「政策の現在の位置に満足している」と述べた。これらの発言でNZドルはやや回復基調であったが、週末に米中貿易戦争がさらに激化したために売られた。
 ただ先週の弱い7月製造業パフォーマンス指数に続き、2Qの小売売上も1Qや予想を下回っていた。

テクニカル分析

*ドル円=「106後半で抵抗される。8月13日-22日の上昇ラインを下抜く」
日足、8月13日以来106後半を上抜けず。8月13日-22日の上昇ラインを下抜く。8月13日-23日の下降ラインが上値抵抗。8月13日-23日の上昇ラインがサポート。5日線下向く。
週足、ボリバン下限でもみ合う。8月12日週-19日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限がサポート。
月足、19年6月-7月、18年3月-19年1月の上昇ラインを下抜く。月のボリバン下限に到達。
年足、3年連続陰線。今年は陽線スタートであったが5月に陰転。15年‐17年の下降ラインが上値抵抗。16年-18年の上昇ラインを下抜く

*ユーロドル=「ボリバン下限到達から反発」
日足、ボリバン下限到達。8月1日-23日の上昇ラインがサポート。8月13日-22日の下降ラインを上抜き上昇。8月13日-23日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、7月29日週-8月19日週の上昇ラインがサポート。8月12日週-19日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限。
月足、6月は6か月ぶりの長い陽線だったが7月は下落。4月、5月の安値も抜き去るが8月は下げ渋り。18年6月-7月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は1.08あたり。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート

*ユーロ円=「下値もみ合いの後、再び下落」
日足、ボリバン下限で下げ止まっていたが、8月20日-22日の上昇ラインを下抜き下落。8月22日-23日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、ボリバン下限に沿いつつ下落。7月29日週-8月12日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン下限下抜く。4月の上ヒゲが効いての下落が続く。19年1月-4月の上昇ラインを下抜く。19年5月-7月の下降ラインが上値抵抗。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインも下抜く。ボリバン下限は98円

情報提供元:FX湘南投資グループ
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