為替相場は実需の需給が基本

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総括

為替相場は実需の需給が基本

ドル円=104-109、ユーロ円=114-119 、ユーロドル=1.07-1.12

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨首位、株価14位、為替相場は実需の需給が基本」
 短いところでは仲値での日々の需給から、曜日別の需給、月別の需給など為替取引には決まりきったものがある。それが仲値の決定時簡にドルを上げたり、ゴトビにドルを上げたりする。また5月、8月にはドル円が下がりやすくなったり、10月、11月にはドルが上がりやすくなったりする。100%正しくないが、日々、季節の需給が為替を動かす。もちろん、外れることもあるが、そういう決まりきった取引がないわけでもない。上半期はドルが下がりやすい。晩秋はドルが上がりやすい。上半期終了まではまだ一月ある。夏のドル安円高の要因は、輸出業者がそろそろ年度の予算を確定したいがためドルを売り先物予約をとる、中旬には外債の利払いがある、中間期末へのリパトリがあるなどである。晩秋にドルが上がりやすいのは輸出予約の剥げ落ちと輸入予約の活発化、欧米勢の年末へ向けてのリパトリなどがある。
 もちろんトランプ大統領の不規則発言や、世界中紛争的なものがあるために一時的には相場が動揺するが、中長期的な流れとはならない。やはりトレンドをつくるのは毎日でてくる実需の取引だ。
金利の上げ下げも、中長期的には為替相場の変動要因ではない。利下げ出来る国の通貨が強く、利上げを強いられる通貨が弱いのは、円とトルコリラや南アランドの関係を見れば一目瞭然だ。
 同時に貿易黒字の国の通貨が強く、赤字の国の通貨が弱い。
 これらを基本として、これにトランプ大統領の発言や、メディアにのりやすいニュースをスパイス的に付け加える。
さて、マイナス金利導入は多くの人が円安要因としていたが本誌は円高要因としていた。円相場は120円から上昇した。今になってマイナス金利に疑問を持つ人が出てきた。3,4年遅いではないか。米サンフランシスコ地区連銀は、日銀が2016年に導入したマイナス金利政策について、日銀の期待とは裏腹にインフレ期待は逆に低下したとした上で、効果に疑問があるという見方を示した。 インフレ期待の低下は日銀の政策というよりも経済の悪化に反応した可能性はあるとする一方、「インフレ期待が低水準に抑制された状態で拡張手段としてマイナス金利を利用した場合の効果が不確実だ」と指摘した。
私としては預金が貸出より多い日本ではマイナス金利は消費によりマイナス要因となり円高となるとしたことだ。

*米ドル「通貨3位、株価(NYダウ)9位、トランプ批判が打ち出されている。反トランプを市場は好感か」
 2016年の大統領選挙でも選挙前の予想はトランプ大統領が不利であったが、現在の予想でも、どの民主党候補よりトランプ大統領の支持率が低い。トランプ大統領は表面的には「フェイクニュース」として当てにならないとするだろうが、任期残り1年を残して、大統領の政策にも焦りがみられるだろう。あせりが取引相手国への譲歩となれば市場も好感するだろうが、開き直ってさらに強硬策をとると市場は急落することもある。対中国では中国も自分からは攻撃することはせずに、カウンターパンチを繰り出すだけだ。その下で米国の代わりとなる代替貿易取引相手を模索している。米国への妥協はないだろう。FRBに対しては利下げ要求に加え、大統領はユーロが対ドルで下落しているにもかかわらず、FRBが対応していないと批判した。 ユーロがドルに対し「ものすごい勢い」で下落しているとし、「欧州に輸出・製造面で大きな優位性を与えてしまっている。しかし、FRBは何もしていない!」と批判した。以前と比べても実際は大きな下落でもないが、下落の理由の一つは米中貿易戦争で独の対中輸出が鈍化していることが上げられる。トランプ大統領が自ら蒔いた種だ。FRBも利下げしないわけでもないが、利下げの要因はトランプ大統領の関税政策にある。為替の問題については、ムニューシン財務長官が、米国は現時点で外為市場に介入する意向はないと述べている。
 トランプ大統領に反旗を翻す人も出てきた。ダドリーNY連銀前総裁はFRBに対し、トランプ大統領の貿易政策に調子を合わせることをやめ、利下げ要求を拒否するよう求めた。ダドリー氏は貿易を巡って「まずい選択」をした米政権を「救済」しないよう、FRBに求めた。
また民主党の大統領候補のオルーク前下院議員は、自身が当選すれば、トランプ大統領が発動した対中関税を直ちに撤廃し、中国側にも米国製品に対する報復関税の撤廃を求めるとした。

*ユーロ「通貨7位、株価10位(DAX)、9月12日のECB理事会で新たな緩和か」
 ユーロの経済の牽引車の独経済は依然弱い指標が続いている。米中貿易戦争と英のEU離脱の影響を受けている。独の8月の消費者物価(CPI)は前年比1.0%上昇となった。上昇率は予想の1.2%、前月の1.1%を下回った。独8月IFO業況指数は94.3と、前月の95.8から予想以上に悪化し、2012年11月以来、約7年ぶりの低水準となった。
 ECBの次期総裁ラガルド氏は、金融安定リスクが伴うものの、必要であればECBには利下げする余地があるという認識を示した。「ECBには手持ちの広範な政策手段があり、行動する備えが必要だ。政策金利が事実上の下限に達したとは考えていないものの、低金利が銀行部門や金融の安定性全般に影響を及ぼすことは間違いない」と述べた。 また、世界的な金融危機が発生した2008年以降、大きな変化が見られたことから、ECBが戦略の広範な見直しを実施することが適切になるとも指摘。このほか、英国のEU離脱により金融市場のボラティリティーが高まる可能性があるとし、離脱を巡るリスクについて警告した。 ユーロ圏経済の成長が減速し、インフレが根強く目標を下回る中、次回9月12日の理事会で新たな緩和措置を決定するとみられている。すでにマイナス圏にある中銀預金金利の引き下げのほか、資産買い入れ策の再開などを発表する可能性がある。

*ポンド「通貨9位、株価11位、政権の長期議会閉会を阻止できるか」
英労働党は、ジョンソン首相による「合意なき」EU離脱を阻止するため、今週議会で緊急審議の実施を目指す。 ジョンソン英首相は議会を9月中旬から10月14日まで閉会する手続きをとった。離脱期限までの議会の審議時間を大幅に短縮し、合意なき離脱阻止に向けた議会の動きを封じ込める考えとみられる。ジョンソン政権に対する不信任決議案が可決され、総選挙が実施される可能性も高まっている。 下院では合意なき離脱への反対が多数派を占め、与党・保守党内からもジョンソン首相の案に賛成票を動きに対する反発の声が上がっている。しかし、保守党の議員が不信任投じるかどうかは不透明だ。
 経済では、8月の英家計の向こう12カ月のインフレ期待は3.2%で、7月の2.9%から上昇し、2013年以来の高水準となった。合意なくEUを離脱すれば、関税、供給の混乱、ポンド安で消費者物価が上昇するとみられている。
ただ英政治が混乱している中でも、英株価はそれほど下落しておらず、今年の上昇率は日経平均より高い。政治家の発言や報道程、経済界は混乱していない。むしろ少しでも合意ある離脱へ踏み込まれた時はポンドは反発するだろう。

*豪ドル「通貨8位、株価6位、豪ドル週間、GDPはやや弱いか」
 今週は豪週間だ。経常収支 小売売上 政策金利 GDP 貿易収支と続く。米中貿易戦争による中国景気減速の影響で豪ドルが売られる。ただ貿易黒字が続くし需給は悪くないのでカナダのようにもう少し上昇してもいいかと思う。インフレが抑制されているだけにRBAが積極緩和姿勢を打ち出すので市場も豪ドルを売ってしまう。先週の2Qの民間新規設備投資は予想外の減少で前期比0.5%減少となった。予想は0.5%増だった。ただ、設備・工場・機械への投資は2.5%増加しており、2Q・GDPを押し上げる要因になる見通し。 2Q建設支出は前期比3.8%減で、約3年ぶりの低水準だった。豪住宅市場の低迷は早急には改善しない見通し。これは2Q・GDPを押し下げる要因。住宅市場の低迷はまだ続き、2020年にかけて圧迫材料となる。2Q・GDPは前期比0.5%増、前年比で1.4%増と予想されている。

*NZドル「通貨11位、株価2位、企業は弱気、ただ通貨は安いが株価は強く総悲観ではない」
 NZの企業がここ10年で最も悲観的になっている。8月の企業調査で、事業活動に対する見方と景況感がともに悪化した。8月の企業信頼感指数は、経済が国内外からの逆風に直面する中、一段と悪化した。
向こう1年間に経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引き52.3%で、7月の44.3%から上昇した。 向こう1年間の自社の事業活動に対する見方は、前月の5%からマイナス0.5%に落ち込んだ。
8月は大半の活動指数が再び悪化し、さらに低い水準となった。雇用、投資、輸出見通し、利益見通しがすべて悲惨な水準に低下した。雇用を減らすとの回答は差し引き9%と、7月の6%から上昇。雇用の見通しは2009年半ば以降で最悪となっている。利益見通しを示す指標も10年ぶりの低水準に落ち込んだ。ANZ銀行は、経済の見通しは一段と悪化しているようだとし、先の金融状況の緩和にもかかわらず、企業は極めて悲観的だと指摘。「原因が何であれ、自己実現的になるリスクが高まっている」と述べた。 金融がより緩和的になり、商品相場はかなり堅調で、人口増があるが、企業は極めて悲観的だと指摘されている。中銀は今月、0.5%の大幅利下げを決定し、政策金利は1.0%に低下。11月会合での0.25%利下げの確率は約80%織り込んでいる。米中貿易戦争による中国景気減速を織り込んでいるようだ。
 今年のNZドルは対円で8.9%安とトルコリラに次いで弱いが、株価は22%高と強い。

テクニカル分析

*ドル円=「8月末は月初同様に20日線の上で終わる」
日足、8月1日-29日の下降ラインが上値抵抗。8月29日-30日、28日-29日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。20日線(106.13)を上抜いている。
週足、ボリバン下限から反発。8月12日週-19日週の下降ラインを上抜くか。7月29日週-8月26日週、4月22日週-7月29日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年6月-7月、18年3月-19年1月の上昇ラインを下抜く。月のボリバン下限に到達。19年5月-8月の下降ラインが上値抵抗。16年6月-19年8月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陰線。今年は陽線スタートであったが5月に陰転。15年‐17年の下降ラインが上値抵抗。16年-18年の上昇ラインを下抜く

*ユーロドル=「日足、週足でボリバン下限を下抜いたまま」
日足、先週は全日陰線。ボリバン下限下抜く。8月29日-30日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、7月29日週-8月19日週の上昇ラインを下抜き、ボリバン下限を下抜く。8月12日週-26日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、8月は長い上ヒゲを残す陰線。17年1月-19年7月の上昇ラインを下抜く。19年7月-8月の下降ラインが上値抵抗。17年1月-19年8月の上昇ラインがサポート。ボリバン下限は1.07後半。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート

*ユーロ円=「再びボリバン下限」
日足、8月26日-29日の上昇ラインを下抜きボリバン下限へ下落。8月29日-30日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、ボリバン下限に沿いつつ下落。8月12日週-26日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン下限下抜いたまま。16年6月-19年7月の上昇ラインを下抜く。19年7月-8月の下降ラインが上値抵抗。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインも下抜く。ボリバン下限は98円

情報提供元:FX湘南投資グループ
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