「ドル/円、方向感模索へ」外為トゥデイ 2019年9月9日号

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(1)
黒田日銀総裁は新聞紙上のインタビュー記事で「世界経済はさらに下方リスクが高まっている」と警戒感を示した上で、「マイナス金利の深堀りは従来から示している4つのオプションに必ず入っている」と述べて追加緩和の手段としてマイナス金利の深堀りが選択肢である事を認めた。

(2)
中国人民銀行は9月16日から預金準備率を0.5%引き下げると発表。中国の金融緩和で同国の景気後退懸念が和らぐと豪ドルが一時的に上昇した。

(3)
米8月雇用統計の主な結果は、非農業部門雇用者数が13.0万人増(予想:16.0万人増、前回:15.9万人増)、失業率は3.7%(予想、前回ともに3.7%)、平均時給は前月比+0.4%、前年比+3.2%(予想:+0.3%、+3.0%、前回:+0.3%、+3.3%)であった。雇用者数の伸びが鈍化した事を受けてドルは売りが優勢となった。ただ、賃金の伸びが予想を上回った事や、米8月労働参加率が63.2%と前回(63.0%)から上昇した事もあって、ドルの下値は限られた。

(4)
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は講演で「景気拡大の維持に向けて『適切に』行動する」として利下げに前向きな姿勢を示しつつも、「米経済は非常に良好で、FRBは景気後退を予想してない」と述べて先行きに楽観的な見方を示した。これを受けてドルはやや強含んだ。

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ドル/円の見通し

6日のドル/円は、米8月雇用統計の発表後に一時106.60円台まで下落したが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を経て106.90円台に持ち直した。終値ベースでは前日比0.1%未満の小幅安だった。なお、米8月雇用統計は雇用者数の伸びが予想を下回った一方、平均時給は予想以上の伸びを示した。また、パウエルFRB議長は景気拡大の維持に向けて「適切に行動する」としながらも、「米景気は良好であり、FRBは景気後退を予想していない」と発言。この日の2大注目イベントはいずれもドル/円相場の方向性に明確な影響を及ぼさなかった。

こうした中、ドル/円は本日も方向感が出にくい相場展開が続きそうだ。本日は特に注目すべきイベントもなく、107円台前半の抵抗を突破するのは容易ではないだろう。現状の値位置を踏まえると、どちらかと言えば弱含みの展開になりやすいのかもしれない。もっとも、20日移動平均線などが通る106.30-40円台がサポートとなり、下値も限られそうだ。

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