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「下落基調をたどったポンド相場は短期的に底入れ、英国政治の行方は依然流動的」(元HSBCチーフディーラー・竹内典弘氏 特別寄稿)ハードブレグジットに備えよ!英国EU離脱特集

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下落基調をたどったポンド相場は短期的に底入れ、英国政治の行方は依然流動的

7月24日(水)に英国ではジョンソン首相が就任、EUからの離脱を優先する姿勢を貫いたことで合意なき離脱の可能性が顕在化、ポンドは対円、対ドルで下げ足を速めた。英国議会上院は下院に続いて9月6日(金)、EU離脱を3か月間延期する法案を可決した。

法案はエリザベス女王の承認を経て週明けの9日(月)にも成立する(本稿は9日午前執筆)。こうした法案の成立、EUと合意がなくても離脱を優先事項としてきたジョンソン政権には一定の打撃となった。合意なき離脱の可能性はやや低下、ここまで短期的に英ポンドは底入れとなっている。

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EU離脱延期にはEU全加盟国の承認が必要、合意なき離脱の可能性は消えない

一旦10月末まで延期されていた英国のEU離脱期限の再延長の承認は、加盟国の間でも温度差があり、一枚岩でもない。世界景気の減速懸念より、英国でも長期金利である10年債金利は年初より大幅に低下、足元で政策金利を下回る逆イールド現象が継続する。

こうした逆イールド現象、将来の景気減速を広く織り込んだもので、英国の場合、金融市場は長期金利の低下で一定の合意なき離脱のシナリオを描く。金利面から占うポンドの明確な底入れ、逆イールド現象の解消や、英10年債金利の底入れを前提としておきたい。

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仮に合意なき離脱となった場合の資金フローの発生、そしてまとめ

IMF(国際通貨基金)は4半期に一度、グローバルの中央銀行が保有する通貨別外貨準備を公開する。直近データから、ポンドの外貨準備全体に占める比率は4.3%と判明している。仮に合意なき離脱となった場合、EUにも属さない欧州の一国の外貨準備を現状のまま維持する理由は乏しい。

外貨準備の比率の引き下げは、為替市場では単純にポンド売り、他通貨買いのリバランス。合意なき離脱となった場合のポンドのダウンサイドリスクが想定されるため、十分注意しておきたい。

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<英国EU離脱特集>

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元HSBCチーフディーラー
竹内のりひろ氏

明治大学法学部1989年卒、以後一貫して外資系金融機関で為替 /金利のトレーディング歴任。専門はG7通貨及び金利のトレーディング。1999年グローバル金融大手英HSBCホールディングス傘下HSBC香港上海銀行東京支店入行、取引担当責任者(チーフトレーダー)を務め、現在主流となっている、E-commerce(FX.all.com)の立ち上げにも参画。
相場展望をする際、極力、恣意的な自己判断、感情移入を排除する独自のアプローチを持ち、欧州事情にも精通している。2010年に独立し大胆なトレードを日夜行っている。
メルマガSmartLogicFXでは、ファンダメンタルズ、テクニカル分析に基づいたリアルタイムな相場観を毎日配信中