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ドル・円は上げ渋りか、重要イベントを前にドル買い手控え

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は上げ渋りか、重要イベントを前にドル買い手控え」

11日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。米中貿易摩擦などへの過度の懸念は後退し、リスク選好的な円売りが継続する見通し。ただ、明日の欧州中銀(ECB)理事会など重要イベントを前に、積極的なドル買いは手控えられそうだ。

前日の海外市場では、リスク要因の後退が顕著になった。英国では、ブレグジットに関しジョンソン政権が予定通り10月末の欧州連合(EU)離脱を目指しているものの、議会が解散を拒否したことで合意なき離脱の可能性が低下。また、10月にワシントンで開催される米中貿易交渉に向け摩擦解消への期待感も広がっている。米10年債利回りの上昇で、ドル買いも観測された。そうした流れを受け、本日のアジア市場では日経平均株価の堅調地合いを手がかりに円売りが先行し、クロス円が上昇。ドル・円は107円半ばから後半で推移した。

この後の海外市場でも同様の展開とみられるが、明日の欧州中銀(ECB)理事会が意識され積極的には動きづらい。エコノミストを対象とした通信社の調査によると、理事会では中銀預金金利の引き下げが有力視される。量的緩和(QE)に関してはドラギ総裁が再開に踏み切ると予想され、引き続きユーロ・ドルは買いづらくドル・円を小幅に押し上げそうだ。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利下げ観測の後退で、米10年債利回りの持ち直しは続くだろう。ただ、ドルは長期金利を手がかりに上昇基調を維持するものの、材料難から積極的な買いは見込みにくい。


通貨別分析

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