他力だが円に迫る勢い

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総括

他力だが円に迫る勢い

予想レンジ 5.3-5.8

(ポイント)  
*米中通商協議の進展観測で世界的にリスク選好の流れとなりペソは上昇
*政府はペメックスに支援、格付け会社は好感
*CPIは依然弱い
*9月利下げ観測あり
*予算はやや緊縮
*鉱工業生産、自動車輸出が悪化、消費者信頼感指数は改善
*S&Pはペメックスを格下げ、国の格付け見通しを引き下げ
*政府・中銀が19年GDP伸び率見通しを下方修正
*中銀はインフレ見通しも下方修正
*2Qは危うくリセッションを免れるが経済はまだ弱い
*IMFやS&Pも成長見通しを下方修正
*大統領の支持率はピークより低下したが依然60-70%はある
*焦点は弱い成長と財政問題となる
*米国の対メキシコ関税賦課は無期限延期された
*メキシコ政府は対米緊張もあり中国へ接近している
.*米墨貿易は米からの輸出も2430億ドルあり、報復関税合戦では米国にも痛手

(他力だが円に迫る勢い)
 今年は4月に1ペソ6円に迫る勢いがあったが、4月以降は日本の上半期の輸出による円買い、メキシコはペメックスの債務問題での格下げもあり5.18円まで下落していたが、
 米中通商協議の進展観測や、日本の輸出の円買いの一服もあり、再び年初の5.58円レベルに戻し始めている。日本の秋の円安や海外勢の年末に向けたリパトリもあれば再び6円台へ向かうだろう。

(8月CPIは低下)
8月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.16%上昇した。予想の3.2%を下回ったほか、2016年10月以来最も小幅な伸びとなった。7月の3.78%上昇からも伸びが鈍化し、9月26日の次回政策決定会合で追加利下げ余地が生まれたとみられている。
メキシコ中銀行は8月、インフレ鈍化と経済の緩みを背景に政策金利を2014年6月以来初めて引き下げ、追加利下げ観測が高まった。中銀のインフレ目標は3%プラスマイナス1%ポイント。8月のCPIは前月比では0.02%低下した。変動の激しい一部の食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.2%の上昇だった。

(鉱工業生産、自動車輸出が悪化、消費者信頼感指数は改善)
7月鉱工業生産は前月比0.4%減少、7月1%増加。前年比では1.7%の減少、7月は2.9%減少。8月消費者信頼感指数は43.4で7月の43.1から改善した。
 8月の自動車輸出は前年比12.7%減少、7月は9.5%増加だった。

(ペメックス問題は若干好転か、格付けは)
国営石油公社のペメックスは、メキシコ政府から新たに50億ドルの資金注入を受けると発表した。先週末に発表された2020年度予算計画は44億ドル相当の現金と税減免措置が盛り込まれており、これに加わる形だ。
大手格付け各社は、慎重ながらも好評価を与えた。ただし今年6月にフィッチに、初めてジャンク級に下げられた格付けが、向こう数カ月で別の会社にもジャンク級にされるリスクは払拭されていない。もしムーディーズが動けば一部の投資家はぺメックス社債の大量売却を強いられることになる。
ムーディーズは今回、新発債格付けを既発債と同様にジャンク級より1段階高いだけの水準とした。「ペメックスの本質的な流動性は依然として弱く、フリーキャッシュフローを継続的に生み出せるようになるまで政府に依存する状態が続く」とし、慎重な見方を示した。
S&Pは新発債格付けを投資適格級の「BBBプラス」と発表。資金注入について「連邦政府の包括的かつ無条件の支援」とし、前向きに評価した。
フィッチは格付けを既発債と同じジャンク水準に設定。継続的な資金注入でペメックスの流動性は改善するだろうが、重い税負担を考慮すると、支援効果は「そこそこ」との見方を示した。

(2020年予算、インフラ建設投資が減少)
メキシコ大蔵公債省が9月8日に国会に提出した2020年歳出計画案によると、歳出総額は前年予算比で実質0.8%増、金融コストなどを除く一般会計で実質2.3%増とほぼ前年並みだ。内訳をみると、経常的経費が0.9%増、年金経費が6.2%増、投資的経費が2.5%増(表参照)。投資的経費のうち、前年比増加は金融投資ほかで、インフラ建設など実物投資は5.4%減少する。公的部門の実物投資額は2018年に過去10年間で最低のGDP比2.6%まで低下したが、2019年1~7月は前年同期比15.8%減とさらに落ち込んでいる。全国工業会議所連合会(CONCAMIN)やメキシコ経営者連合会(COPARMEX)は、2020年も公共投資が減少し続けることを懸念している。
 

テクニカル分析

11日連続陽線でボリバン下限下抜きから上限へ

 日足、11日連続陽線。ボリバン下限から上限へ。上限の拡大に沿って上昇。
9月10日-12日の上昇ラインがサポート。7月31日-9月12日の下降ラインが上値抵抗 5日線上向き。
 週足。ボリバン下限を一時下抜くもバンド内へ戻してきている。7月29日週-9月2日週の下降ラインを上抜く。7月8日週-29日週の下降ラインが上値抵抗。8月26日週-9月2日週の上昇ラインがサポート。
月足。ボリバン下限下抜きから戻す。19年6月-7月の上昇ラインを下抜く。19年4月-5月の下降ラインが上値抵抗。
年足。16年-18年の上昇ラインを下抜く。14年-15年の下降ラインが上値抵抗。

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VAMOS MEXICO

米最高裁の難民申請制限支持、容認できず

米南部国境から入国する移民による難民申請を事実上不可能にするトランプ政権の新規則を連邦最高裁が当面有効と判断したことについて、メキシコのエブラルド外相は容認できないという考えを示した。
7月に公表された新規則では、中米諸国からの移民流入を抑制するため、メキシコなど第3国を経由して米国に到着する移民に対し、まずは第3国で難民申請することを義務付けている。最高裁は、合憲性を問う訴訟の判決が出るまで規則は有効と言い渡した。
外相は「これは米国側の問題であり、メキシコは同意しておらず、わが国には異なる政策がある」と指摘。第3国申請については2国間もしくはそれ以上の国の合意が必要になるとした上で「メキシコはいかなる条件の下でも受け入れない」とした。

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