「ドル/円、日米金融政策を消化へ」 外為トゥデイ 2019年9月19日号

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(1)
日本8月貿易収支(通関ベース)は1363億円の赤字となり、赤字額は予想(3654億円)を下回った。

(2)
英8月消費者物価指数は前月比+0.4%、前年比+1.7%と、市場予想(+0.5%、+1.9%)に届かなかった。英8月生産者物価指数も、前月比-0.1%、前年比+1.6%と予想(+0.2%、+1.7%)を下回った。

(3)
米8月住宅着工件数は年率換算136.4万件と、市場予想(125.0万件)を大幅に上回り、同住宅建設許可件数も141.9万件と予想(130.0万件)を上回った。いずれも2007年以来約12年ぶりの高水準を記録した。

(4)
米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通りに25bpの利下げを決め、FFレートの誘導目標を1.75- 2.00%に引き下げた。声明では「労働市場が力強く推移し、経済活動が緩やかなペースで拡大している」と前向きに評価しつつ、「経済見通しに対する世界動向の影響や弱いインフレ圧力を考慮して利下げを決めた」と説明。また10人の投票メンバーのうち3人が反対票(2人は政策金利据え置きを主張、1人は50bpの利下げを主張)を投じた事も明らかになった。その他、同時に発表した経済・金利見通しでは2019 年から2020年にかけて追加利下げを見込んでいない事が示された。2020年にかけて2~3回程度の利下げを見込んでいた市場にとってはタカ派サプライズとなったためドルが上昇した。

(5)
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はFOMC後の定例会見で、今回の利下げについて「米景気見通しを支え、リスクへの保険になる」と説明。「景気が悪化すれば、追加の利下げも適切になりうる」としたものの「現時点ではそうした事を考えていない」とした。こうした中でドル買いが継続し、ドル/円は8 月1日以来の高値となる108.48円前後まで上伸した。なお、FRBに大幅利下げを要求していたトランプ米大統領はツイッターで「パウエルとFRBはまた失敗した。根性も分別も先見性もない!」と批判した。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇した。一時108.48円前後まで上伸して8月1日以来の高値を更新。米連邦公開市場委員会(FOMC)が25bp(0.25%)の利下げを決めたものの、予想通りの決定であった上に年内の追加利下げを示唆しなかった事からドルが買われた。ただ、米長期金利(10年債利回り)はFOMC後も伸び悩んでおり、前日比では低下して取引を終えた。市場には、FOMCが示唆した追加利下げ見送りに対する懐疑的な見方がくすぶっているようで、目先的にドルの上昇余地は限られそうだ。

そうした中、本日は日銀金融政策決定会合と黒田日銀総裁会見を受けた円の動きが注目される。政策変更は見込まれておらず、追加緩和は温存すると見られている。欧州中銀(ECB)が包括緩和を打ち出し、FOMCも利下げに動いたばかりとあって、日銀の「緩和温存」に市場が円高の反応を示す可能性もあるが、足元の市場環境を考えれば円高余地も限定的だろう。本日のドル/円は、日米の金融政策イベントを消化しつつ方向感を模索する展開となりそうで、取引レンジの中心は108円台前半を見込む。

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