「関心は米中問題へ回帰」 外為トゥデイ 2019年9月20日号

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(1)
豪8月雇用統計は新規雇用者数が3.47万人増、失業率は5.3%であった。新規雇用者数は予想(1.50万人)以上の伸びとなったが、内訳で正規雇用が1.55万人減少(非常勤雇用が5.02万人増)していた事が判明。失業率は労働参加率の上昇もあって予想(5.2%)を上回る5.3%に悪化した。これを受けて豪中銀(RBA)の10月利下げ観測が高まると豪ドル売りが強まった。

(2)
日銀が金融政策の現状維持を決定。声明で「海外経済の減速が続き(中略)、より注意が必要な情勢になりつつあると判断」「次回会合で経済・物価動向を改めて点検」として10月の追加緩和に含みを持たせた。ただ、市場は日銀の追加緩和見送りへの失望感が先立ち円買いに傾いた。

(3)
黒田日銀総裁は定例記者会見で、金融緩和の余地に関する質問に「米連邦準備制度理事会(FRB)に比べると少ないかもしれないが、欧州中銀(ECB)に比べると余地がある」と答えた。また、「前回の会合時よりも追加緩和に前向きになった」と発言。ただ、「追加緩和の場合でも、大きな変更が必要だとは思っていない」との認識も示した。

(4)
英中銀(BOE)は政策金利(0.75%)と資産買入れプログラムの規模(4350億ポンド)の据え置きを決定。議事録では決定がいずれも全会一致(9対0)であった事が明らかになった他、円滑なブレグジットおよび世界経済が回復すれば、限定的で段階的な利上げが必要になるとの見解が示された。なお、これ以前に発表された英8月小売売上高は前月比-0.2%と予想(±0.0%)を下回って減少した。

(5)
ユンケル欧州委員長が「10月末までに英国の欧州連合(EU)離脱=Brexit協定案の合意は可能」と発言した事を受けてポンドが急伸。なお、ユンケル委員長はアイルランド国境問題を巡り「目的が全て達成されるのであればバックストップ(安全策)は必要ない」との認識も示した。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は終値ベースで約0.4%下落。日銀が金融政策の据え置きを決め追加緩和を見送った事から、一時107.70円台まで円高に振れる場面もあった。ただ、日銀が次回会合での追加緩和に含みを持たせた事もあって、円買い一巡後は108.00円台に値を戻している。日米の金融政策イベントを通過した事で、市場の関心は米中貿易問題へと回帰する事になりそうだ。ワシントンでは米中次官級通商協議が本日まで行われる予定。10月上旬に予定されている閣僚級協議に向けた準備会合の位置付けだ。なお、トランプ米大統領の貿易政策アドバイザーは昨日、大統領には中国との貿易摩擦をエスカレートさせる用意があるとして「低水準にある関税は50%ないし100%への引き上げが可能だ」と述べた。

本日のドル/円は、米中通商協議の行方を睨んで108.00円前後で推移しそうだ。下値支持は日足一目均衡表の転換線(107.83円前後)と今週安値(107.50円前後)、上値抵抗は今週高値(108.48円前後)だろう。

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