初心者が最初に選ぶべき金融資産はFX、株、それとも仮想通貨?

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 この夏、欧米の中央銀行が相次いで金融緩和に舵を切りました。
今後、円高圧力が一層高まると予想される中、日本では10月に10%の消費増税が実施されます。
米中貿易摩擦の激化で世界経済の減速懸念が高まっており、国内景気の下支えのために、日本銀行は、現在の「マイナス金利」を、さらに深掘りする追加の金融緩和策も検討しているといいます。
これに対して、収益率が悪化している銀行の中には、口座管理手数料の徴収を検討するところも出てきました。
この状況が意味するものは、私たちの資産を銀行に預け続けていても、この先まったく増えないということです。
そればかりか、口座管理手数料で目減りしてしまうかもしれなくなりました。
まさに、自らの手で資産を増やす「資産運用」をしなければ、大切な資産が守れない時代になったのです。
 ただ、投資対象となる資産の種類はさまざまで、何から始めれば良いのか、わからないという人も少なくないでしょう。
そこで今回は、株式投資、FX(外国為替証拠金)取引、最近、若者から高い関心を集めている仮想通貨(暗号通貨)という種類の異なる3つの金融資産を比較しながら、初心者にとって始めやすいものは何なのかを考えてみたいと思います。

投資対象となる資産の種類

資産運用の対象となる資産には、さまざまなものがあります。
銀行預金、外貨預金、FX、社債、国債、株式、投資信託、不動産、貴金属(金・プラチナ)、仮想通貨など、思いついたものを挙げただけでも、こんなにたくさんあります。
これらの資産の種類はふたつに大別できます。
土地や建物、貴金属のような形があって、それ自体が価値を持っている実物資産と、有価証券(株式)や社債、国債、FX、仮想通貨のような金融資産です。
それぞれに特徴があり、メリットやデメリットも異なるため、知識、経験のない投資初心者は、どれを選ぶべきなのか迷ってしまうのも無理がありません。
その際、しばしば比較されるのが、金融資産としては種類が異なる株式、FX、そして、最近注目の高い仮想通貨です。

1)株式投資

株式は金融商品としての歴史が古く、売買する取引所も多いので、株式から投資を始めたという人は多いと思います。
自分自身で投資銘柄を選択し、投資のタイミングをはかります。
うまくいけば大きな収益が期待できますが、失敗すると元本割れしてしまう可能性もあるので、ハイリスク・ハイリターンの部類に入ります。
株式では配当や株主優待なども得られます。
また、銘柄数が多く、取引時間中であれば、いつでも売買できるため、利便性、流動性が高いのが特徴です。
なお、投資信託は株式や債券などで構成されるファンドをファンドマネジャーと呼ばれる専門家が運用します。
株式との違いは銘柄選択を自分でするのではなく、ファンドマネジャーが行うことでしょう。
運用成績次第で投資家への分配金が変化します。
株式同様に投資信託を売却して利益を得ることもできます。
手軽に分散投資を実践できる反面、利回りは個別株よりも低くなる可能性が高く、売買手数料、口座管理手数料、信託報酬などのコストが発生するため、結局、利益が得られないことも少なくありません。

2)FX取引

FXとは「Foreign Exchange」の略称であり、一般的に「外国為替証拠金取引」のことを指しています。
世界各国で使用する通貨は異なります。
日本は「円」、アメリカは「米ドル」EU加盟国は「ユーロ」です。
簡単に言えば、各国の通貨を「売買」することがFXです。
通貨を売買する際の価格を「為替レート」と呼びますが、この為替レートは一定ではなく、常に変化しています。
FXはこの為替レートの変化を利用し、売買することで利益を出します。

FX最大の特徴は、FX会社に預け入れた資金に「レバレッジ」をかけて、何倍もの金額の外貨を保有できることです。
通常では、10万円の資金しかなかったら、10万円分の外国通貨しか購入できないと思われるでしょう。
ところが、10倍のレバレッジを使うと、10万円の資金でも100万円分の通貨を保有して運用できるのです。
つまり、少ない資金で大きなリターンを狙うことができるというわけです。
ただし、損をした場合、損失も大きくなります。
つまり、レバレッジをかけすぎると、かなりハイリスク・ハイリターンな投資になります。

なお、FXには、通貨の売買益だけでなく、各国で異なる金利差を利用して得られるスワップポイント(金利差調整分)があります。
史上空前の低金利が続く日本の円をトルコや南アフリカのような金利の高い国の通貨に換えておけば、スワップポイントによる収益が期待できるのです。

3)仮想通貨

仮想通貨とは、デジタルデータで存在する「通貨」であり、各国の中央銀行が発行しているような紙幣やコインのような「形」を持ったものではありません。
仮想通貨の登場は2008年10月に「サトシ・ナカモト」と名乗る人物がインターネット上に仮想通貨に関する論文を発表し、3カ月後に論文に基づいたソフトウエアが公開されたことがきっかけです。
2010年に代表的な仮想通貨である「ビットコイン」の取引所が開設されて、現在のような金融商品としての体裁が整いました。
その後、ビットコインから派生したビットコインキャッシュ、ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインと呼ばれますが、その代表格であるリップル、イーサリアム、日本で作られたモナコインなど、さまざまな種類が登場しています。

仮想通貨の最大の特徴は、各国の中央銀行が発行、管理する紙幣やコインと異なり、ユーザー同士がネットワークを管理し、利用者から信頼されることで成立していることでしょう。
通貨にはないメリットとしては、金融機関を介さず、ネットを使って取引所経由で通貨をやりとりできるので、送金などのスピードが速くなること。
また、株式を売買する証券取引所のように取引時間が決まっておらず、24時間365日いつでも取引ができることです。

もちろん、デメリットもあります。
仮想通貨を投資対象とした場合、まだ、市場参加者が少ないため、相場の需給バランスが変化しやすく、相場のボラティリティが高くなりがちです。
また、仮想通貨の価値はネット上で分散管理するシステムの信頼性で成り立っているため、管理台帳がハッキングされて改ざんされたり、通貨が流出したり、ハッキングを装って、横領されたりする危険があります。
近年そうした事件が相次いで発生したこともあり、仮想通貨の相場は大暴落しました。
現在、各国の金融当局が、仮想通貨に対する規制を強めていますが、きちんとした法整備はこれからです。
仮想通貨は金融商品として高い可能性を持っていますが、相場のボラティリティが高く、安心して投資できる金融商品とは、まだまだ言い難いというのが一般的な見方です。

投資初心者は株、FX、仮想通貨のどれを選ぶべきか

さて、株式、FX、仮想通貨の特徴を理解した上で、投資初心者の人たちは、いったい何から始めるべきなのでしょうか。

1)株式には資金が必要

2018年10月、東京証券取引所をはじめとする全国の証券取引所は、株式の売買単位を100株に統一しました。
かつては1株から2000株まで8種類もあり、銘柄によっては1000株からでないと購入できませんでした。
例えば、業績が良い優良企業の株式が買いたくても、株価が高く、売買単位も大きいため、資金力が乏しいと購入できないこともあったのです。
売買単位の統一は、利便性を向上し、リスクを低減させることで、個人投資家が参加しやすい環境を整える目的がありました。
それでも、売買手数料などもコストも含めて、株式投資をするためには、投資信託などでない限り、数千円からでも投資ができるFXや仮想通貨などと比較すると、かなりの資金が必要になります。
少額から始めたい初心者には、少し負担が大きいかもしれません。

2)仮想通貨は安全性に不安が

数千円からでも始められる点で優位性があるFXと仮想通貨を比較してみると、大きな違いがひとつあることに気がつきます。
それは金融商品としての安全性です。
例えば、銀行は破綻しても、法律で1000万円までの預金を預金者に対して保証することになっています。
同様にFX会社も、顧客から預かった資金をFX会社の資産と区別した上で、信託銀行などに管理委託し、顧客の資金を保全することが法律で義務付けられています。
他方、仮想通貨は、仮想通貨の流出事件や取引所を運営する会社の内部体制不備が相次いだことから、投資家を保護するために、2017年4月に改正資金決済法が施行されました。
それまで顧客資産の分離管理が義務付けられていませんでしたが、ようやく義務化への道筋が見えたものの、きちんと整備されるまでには長い道のりが待っています。
相場のボラティリティが高く、ハイリスク・ハイリターンである点や中央銀行が発行した通貨ではない点なども初心者が取り組むには難しい理由として挙げられるでしょう。

3)株やFXより仮想通貨は税金が高い

また、仮想通貨は株やFXと比べて税制上の扱いが異なります。
株式やFXで得た所得は、一律20%の分離課税(そのうち5%は住民税)となり、総所得に合算されません。
それに対して仮想通貨は雑所得の区分に分類されるため、総所得に合算されます。
そのため、5%~45%の7段階の税率で課税されるとともに、住民税10%が加算されることになります。
つまり、仮想通貨の運用が成功して、収益が増えると、株やFXよりもはるかに多くの税金を納めることになりかねません。

さて、今回は初心者が選ぶべき金融資産は何なのか、それぞれ種類が異なるFX、株、仮想通貨を比較しながら考えてみました。

FXは
1)少ない資金で始められる。
2)スワップポイントで利益が獲得できる。
3)基本的に為替レートが上がるか、下がるかを予想するというわかりやすさ。
4)平日であれば24時間いつでも取引ができるという利便性
5)中央銀行が発行した法定通貨の売買なので、投資対象の価値がゼロになることがない

という特徴を備えています。
消去法で考えていくと、初心者が始めやすいのはFXということになりましたが、皆さんはどのように思いましたでしょうか。
もちろん、FXも投資ですから、リスクがないわけではありません。
レバレッジを掛け過ぎると、大きな損を被って資産を失うこともあります。
資産を減らしては、資産運用をする意味がありません。
投資に伴うリスクに配慮した上で、無理のない運用を心がけましょう。



PickUp編集部

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