「米中問題に一喜一憂」 外為トゥデイ 2019年10月10日号

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(1)
豪10月ウエストパック消費者信頼感指数は92.79と2015年7月以来の低水準を記録。前月比-5.5%の落ち込みとなった。

(2)
欧州連合(EU)は、英国のEU離脱=Brexit問題で、アイルランド・北アイルランド国境を巡るバックストップ(安全策)に期限を設定する提案を準備していると英紙が報じた。報道によれば、EUは北アイルランド議会が2つの基準で過半数を満たせば一定期間後に新たなバックストップ条項からの離脱を認める用意があるとの事。これを受けてポンドは上昇したが、EU側がこの報道を否定すると反落した。

(3)
「中国は米国との部分的な貿易協定への合意を排除していない」「トランプ米大統領が10月と12月に予定している追加関税を課さないならば、限定的な合意を中国は受け入れるだろう」とする関係者の話が伝わった他、英紙は「中国は米国産大豆の年間購入量を2000万トンから3000万トンに増やす事を提案している」と報じた。これらを受けて対豪ドルを中心に円売りが優勢となった。

(4)
米8月卸売在庫は前月比+0.2%と予想(+0.4%)を下回った。また、米8月JOLT求人件数は705.1万件に留まり2019年で最低を記録。市場予想(725.0万件)にも届かなかった。

(5)
米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で「多くのメンバーは物価状況が9月の利下げを正当化すると認識」していた事が明らかになった他、緩和政策の終了期について議論した事も示された。

(6)
「中国政府は今週の対米通商交渉で大きな進展を遂げることへの期待値を下げている」とする中国政府高官の発言が伝わると、米国株が上げ幅を縮小するとともに円が買われる場面があった。米国が、中国企業を事実上の禁輸リストに追加した事が背景で、中国政府は米国との貿易戦争に終止符を打つことを望んでいるものの、短期的に合意にこぎ着ける可能性について楽観視していないという。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は、1週間ぶりに107.60円台へと上昇。中国が米国との「部分的な通商合意」を依然として受け入れる用意があると報じられた事で市場心理が改善した。しかし、今朝方には香港紙が「米中次官級通商協議は進展がなかった」と報じた事で107.00円台まで反落しており、米中通商問題に絡む報道に一喜一憂する展開が続いている。なお、香港紙は中国代表団が閣僚級協議を本日1日のみで切り上げて帰国する予定とも報じている。

一方で、トランプ米大統領は昨日「米中が通商合意に至る公算は大きい」との見方を示している。一連の香港紙の報道は中国側が米国に一定の譲歩を迫るための「揺さぶり」と見る事もできる。そうした中、一方的に円が買い進まれる展開も想定しにくい。いずれにしても協議の行方は五里霧中であり、市場は次第に様子見モードへと移行せざるを得なくなるだろう。

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