「ドルと円は脇役、主役はポンド」 外為トゥデイ 2019年10月17日号

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(1)
中国外務省は、前日に米下院が「香港人権・民主主義法案」を可決した事を受けて、「米国側の誤った決定に中国は確実に対抗し、主権を守るため効果的な措置を講じる」として法案が成立すれば報復措置を取ると警告した。これを受けて円が買われる場面があった。

(2)
英当局者が「北アイルランド・民主統一党(DUP)の抵抗により離脱合意の可能性は低い」と発言した事が伝わるとポンドが一時下落。英保守党政権を閣外協力で支えてきたDUPが英政府と欧州連合(EU)のまとめた離脱協定案に異を唱えたという。その後、ポンドはやや値を戻したが、「英国が動かない限り、現時点では離脱合意は不可能と思われる」とのEU外交当局者の発言で再び下落した。なお、この間に発表された英9月消費者物価指数は前月比+0.1%、前年比+1.7%と予想(+0.2%、+1.8%)を下回る伸びに留まり、同生産者物価指数も前月比-0.1%、前年比+1.2%と予想(+0.1%、+1.3%)に届かなかった。

(3)
英メディアが「DUPがジョンソン英首相の税関手続き案を非公式に受け入れ」と報じると英国とEUの離脱協定案合意への期待が高まりポンドが上昇。なお、アイルランドメディアは「DUPが地方議会の発言権を巡る最新提案を受け入れた」と報じた。ただ、DUPのフォスター党首はこの報道を即座に否定した。

(4)
米9月小売売上高は前月比-0.3%と予想(+0.3%)に反して減少。自動車を除いた売上高も前月比- 0.1%と予想(+0.2%)に反して落ち込んだ。ただ、前回8月分が前月比+0.6%、除自動車も前月比+0.2% に上方修正(速報値:+0.4%、±0.0%)された事からドル売りは一時的だった。

(5)
観測報道に一喜一憂しつつも、ポンド/円は約5カ月ぶりに140円台を回復。ただ、英メディアが政府関係者の話として「英国とEUは(協定案で)今晩中に合意はできない」と伝えたため伸び悩んだ。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は108円台後半で小幅な値動き。米9月小売売上高が予想外に前月比で減少した事を受けて108.55円前後に小緩む場面もあったが下値は限られた。とはいえ、米9月小売売上高の減少を受けて米10月利下げ観測が高まる中、ドルの戻りは鈍く108.80円台では上値が重かった。市場の関心が英国の欧州連合(EU)離脱=Brexitに向けられポンドの取引が活発化する中、ドルと円はいずれも脇役扱いで、その力関係には明確な差が生じにくかった面もある。

Brexitのヤマ場ともいうべきEU首脳会議と英議会の採決(首脳会議で離脱協定案が合意された場合)が本日から今週末にかけて予定されているだけに、ポンドが主役の相場展開は当面続く公算が大きい。そうした中、ドル/円の値動きは本日も抑制されやすいだろう。目先の上値抵抗は200日移動平均線が位置する109.10円前後と見られる一方、週足一目均衡表の基準線が通る108.40円前後は下値支持となりそうだ。

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