初心者必見!FX投資の最適投資額とレバレッジの関係

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使い方次第で投資家に利益や損失をもたらすレバレッジは、人類にとっての「火」のような存在ではないでしょうか。

みなさんは「火」が怖いでしょうか?確かに使い方を間違えると、やけどをしたり、火事になったりします。
歴史を振り返ると、戦争などにも利用されてきました。
しかし、現在の私たちの快適な生活は、「火」なしで維持することはできません。

レバレッジも同様です。
使い方を間違えると、一晩で資産を“溶かしてしまう”ことがありますが、上手に利用できると、実際の資金よりも高額での運用が可能になる、非常に魅力的な仕組みなのです。

そこで今回は、レバレッジを正しく理解し、安全に利用できるように、FX投資の最適投資額とレバレッジの関係について考えてみます。

レバレッジとは何か?

スーパーマーケットやコンビニエンスストアで、100円の商品を購入するためには、100円の現金が必要になります。
100万円の自動車を購入するためには、100万円の現金をもっていなければなりません(説明を簡略化するために、税金などは省略しています)。
このように商品と現金を交換するときには、商品価格と同等の現金が必要になります。

ところが金融の世界では、特にFX取引においては、少ない現金で商品を購入することができます。
例えば、 1ドル100円だったとして、100万円分にあたる1万米ドルを保有するために、10万円(1000米ドル)をFX会社に預け入れるだけで済みます。
もし100万円を預け入れていれば、10倍の1000万円分の米ドルが保有することができます。
このように、実際よりも少ない現金で、大きな金額を動かすことを、金融の世界では、「レバレッジをかける」といいます。
この言葉は、「小さな力で大きな力を生み出す『てこ(レバレッジ)』の原理」に由来します。

なぜFX会社が、投資家が預け入れた資金よりも、何倍も大きい金額の金融商品を、投資家に保有させてくれるのかといえば、それは投資家がその金融商品を必ず返してくれるからです。

実は、FX取引以外にも、これと良く似たサービスが、私たちの身の回りにあります。
例えばレンタカーです。
最近では、フェラーリやポルシェなどの高級車をレンタルするサービスも始まっています。
インターネットで調べてみたら、新車の購入価格が約4000万円のフェラーリが、25万円で24時間のレンタルができるように設定されていました。
つまり、4000万円のものが25万円で一時的に保有できるのです。

レンタカー業者が4000万円のものを、そんなに安く貸し出せるのは、当たり前のことですが、利用者がその高級車を必ず返却するからです。
だからレンタカー業者は、その高級車の購入価格4000万円を満額でもらう必要はなく、使用料として一部の金額を受け取ることができればいいのです。

FX取引では、10万円を投資した投資家に、FX会社が100万円分の米ドルを保有させたからといって、それを持ち逃げされたり、何かの消費されてしまったりすることがなく、必ず保有した米ドルは売り戻されるので、100万円分の現金を求める必要はないというわけです。
FXはレバレッジを使って、小さい金額で大きな金額を動かせる取引であることを理解してください。

投資金額、レバレッジと売買可能代金の関係

投資金額とレバレッジと売買可能代金の関係は簡単です。
投資金額×レバレッジ=売買可能代金
という式になります。

投資金額が100万円のときのレバレッジと売買可能代金を表にしてみます。f:id:navimedia:20191025143911p:plain
日本の金融庁はFX取引のレバレッジを規制しており、個人の取引は最大で25倍までとなっています。
保有できるのは最大で自分の投資金額の25倍までであることを覚えておきましょう。

投資金額をD円、レバレッジをL倍とすると、下記のようになります。f:id:navimedia:20191025143921p:plain

投資金額とレバレッジと損益額の関係

続いてレバレッジをかけると、損益額がどのように変化するかを説明してみましょう。
そこで米ドル/円レートが1%変化すると損益がどうなるのかを表にしてみました。


米ドル/円レートが±1%変化するときf:id:navimedia:20191025143932p:plain
レバレッジを上げると投資金額に対する損益額が比例していることを確認してください。

同様にレートが4%変化すると、損益額は以下のようになります。

米ドル/円レートが±4%変化するときf:id:navimedia:20191025143946p:plain
つまり、損益額は
損益額=投資金額×レバレッジ×為替レートの変化の割合
となります。

そして、為替レートの変化の割合を±rとおくと、以下のように一般化できます。

米ドル/円レートがr変化するときf:id:navimedia:20191025143955p:plain

毎月の損失許容額

さて、今回のテーマである最適投資額とレバレッジを求めるためには、投資家それぞれの損失許容額を決める必要があります。

あなたはいくらまでなら損失を許容できますか。
10万円でしょうか。
それとも100万円でしょうか。
1000万円の損失が出ても、生活を続けられるだけの資産は残っていますか。

損失に対して、どこまで耐えられるかという概念は、全財産から考えると大雑把すぎて、取引に利用できるような数字を導き出すことができません。

そこで今回は、私が以前、「FX市場から退場せず、成長し続けるために必要な資金計画の立て方とは?」という記事で紹介した「毎月の損失許容額」という数字を使ってみます。
(参考記事) https://media.gaitame.com/entry/2019/08/13/194003


恐らく、FX取引にチャレンジする初心者の人たちは、会社に勤務しながら資産運用を行う「兼業投資家」だと思います。
であれば、「毎月の損失許容額」は、イメージしやすいのではないのでしょうか。

あなたの毎月の給料を頭に浮べてください。
毎月どのくらいの損失であれば、許容できるでしょうか。
あなたの毎月の損失許容額を10万円に仮定してみます。

レートがr逆方向に動いたときに、損失額が毎月の損失許容額よりも下回っていればOKというわけです。
これを式で表すと、
D×L×r円<10万円
となります。
変数はD(投資金額)、L(レバレッジ)、r(為替レートの変化の割合)の3つになります。

毎月の損失許容額に対する最適投資額とレバレッジの関係

最後に、先述した許容額を使って、毎月の損失許容額(10万円)、投資金額(D) 、レバレッジ(L)、為替レートの変化の割合(r)の関係式を示してみましょう。

D×L×r円<10万円

ここで、私たちがコントロールできないrに関して、米ドル/円の月足のデータから算出される変動係数を代入します。

米ドル/円の月足終値の変動係数(%)=月足の終値の標準偏差÷月足の平均値×100
外為どっとコムのデータから、2002年4月から2019年9月までの米ドル/円月足終値より算出された以下の値、
平均値=105.194
標準偏差=13.224
変動係数=標準偏差÷平均値×100=12.6(%)
をD×L×r <10万に代入すると

D×L×0.126 <10万

となり、

この式を変形すると、

D×L < 793650.7937

となります。

この式から、毎月の損失許容額10万円を上回らないようにするためには、投資金額とレバレッジの積が、約79万円以下になればよいことがわかります。

ここで、投資金額を1万、5万、10万、20万、40万円としたときのレバレッジ上限の目安を、表にしてみました。

毎月の損失許容額が10万円の時の投資金額(D)とレバレッジ(L)の関係表f:id:navimedia:20191025144003p:plain
この表は、1万円をレバレッジ79倍で米ドル/円に投資したとき、1カ月に米ドル/円の変動係数(0.126)の値だけ逆に動いても、損失が10万円以下におさまるようになっています。

レバレッジ規制により、79倍の投資はできないので、レバレッジが25倍の場合の投資金額を計算し、この表を書き換えました。
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この表は、「毎月の損失許容額を10万円以下におさえたいとき、A万円の投資金額の場合、レバレッジB倍以下であれば、米ドル/円が12.6%下落しても、許容範囲におさまる」と見てください。

毎月の損失許容額を10万円から5倍の50万円にした場合は、単純に投資金額が5倍になります。
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つまり、毎月の損失許容額がT×10万円、投資金額とレバレッジ上限の目安は、以下のようになるということです。
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毎月の損失許容額に対する最適投資額とレバレッジの関係を一般化してみる

これまで、米ドル/円の月足の変動係数を代入して計算してきました。
もし、米ドル/円以外の通貨ペアの場合は、当然ですが、別の値になります。

今回、変化の割合として、私のこれまでの経験から、月足の変動係数を入れました。
もちろん、別の考え方から、別の値を代入することも可能です。
アベレージ・トゥルー・レンジから算出された変化の割合でも、論理的には間違っていません。

他の通貨ペア、他の変化の割合、各人の損失許容額でも使えるように、一般化した計算式と表を、最後に記しておきましょう。

毎月の損失許容額をT、投資金額をD、為替レートの変化の割合をrとすると、レバレッジLとの関係式は

D×L×r<T

となり、投資金額とレバレッジ上限の関係は、以下の通りです。f:id:navimedia:20191025144053p:plain
この考え方は、
毎月の損失許容額をT円におさえたいとき、投資金額がD円の場合、レバレッジ T/Dr 倍以下であれば、為替レートがrだけ反対方向に変化したとしても、損失許容範囲におさまる

ということになります。
ただし、これはひとつの通貨ペアで取引した場合に限ります。

sakou.jpg 岩田仙吉(いわたせんきち)氏
株式会社タートルズ代表/テクニカルアナリスト
2004年、東京工業大学から一橋大学へ編入学。専門は数理経済学。卒業後、FX会社のシステムトレードプロジェクトのリーダーになり、プラットフォーム開発および自動売買プログラムの開発に従事。その後、金融系ベンチャーの立ち上げに参画。より多くの人に金融のことを知ってほしいと思い金融教育コンテンツの制作に集中するために会社を創業。現在は、ハイリスク・ハイリターンの投資手法ではなく、初心者でも長く続けられるリスクを抑えた投資手法を研究中。
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