FXって本当に危険なの? ちまたでささやかれるウワサを検証する

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FXについて「素人が手を出すのは危険だ」と言われたことはありませんか。
投資を検討している人なら、誰でも一度は知り合いから、そう言われた経験があるのではないでしょうか。
ところで、その人は、危険な理由をきちんと説明してくれたでしょうか。
あなたはその理由を尋ねましたか?ここでは、「初心者にはFXが危険だ」と言われるようになった原因について考えてみることにしました。
はたして本当にFXは初心者にとって危険なのでしょうか。

まだまだ経験者が少ない現実

日本銀行の調査統計局が8月に発表した資金循環統計によると、2019年3月末時点の日本の個人金融資産は、前年と比べて0.3%増えて1835兆円となり、過去最高を更新しました。
内訳をみると現金・預金が1.9%増えて977兆円となり、こちらも過去最高を記録した。
現金・預金が家計で占める割合は53.3%で、アメリカの12.9%、ユーロ圏の34%と比較して、日本は90年代の終わり頃から、「貯蓄から投資へ」という大号令のもと、金融自由化を進めてきましたが、20年経ったにも関わらず、依然として、日本の貯蓄性向の高さが浮き彫りとなりました。

また、この統計では投資関連の資産として、株式が10%、投資信託が3.9%と記載されていますが、なぜかFXの項目が見当たりません。
その理由は、FXで資産を運用している人が、少ないからにほかならないのですが、言い換えると、FXの経験や知識がある人、FXを正しく理解している人が、まだまだ少ないということです。
それもそのはずで、以前のFX市場は、大手金融機関や総合商社のような国際的な企業しか参加できない“プロの市場”でしたが、「金融自由化」を目的に施行された1998年の改正外為法のおかげで、ようやく個人にも開放されました。
つまり、FX市場に参加する個人投資家には、わずか20年の歴史しかないわけです。
そう考えると、「FXは危険だ」とあなたに忠告した人の中には、まったくFXの経験がない人が結構いたのかもしれません。

なぜFXは危険なイメージを持たれてしまったのか

そこで問題になるのが、どうしてFXはそういうイメージを持たれてしまったのかということです。

事実、個人投資家に市場が開放されてから、国民生活センターに寄せられたFX取引に関わる相談件数は急増しました。
後年、金融庁の審議会に提出された資料をみると、2000年には4件だった相談が、3年後の2003年には1182件にまで増えたことがわかります。

当時、まだ取引を管理・規制する明確な監督官庁がなく、法的整備も不十分なまま、多くの会社が市場に参入する中で、悪質な取引業者による強引な勧誘行為などが後を絶ちませんでした。
また、商品に関する説明やリスクについての注意が十分になされないまま、ハイリターンの魅力に魅せられた多くの個人投資家は無理な取引を行い、トラブルに巻き込まれてしまったケースが少なくありませんでした。

そうした印象が、いまだに多くの人たちの心の中に残っていた可能性は否めません。
ただ、そうなってしまったのは、多くの人たちが、FX最大のメリットを誤解し、間違った使い方をしてしまったからではないかと思うのです。

高いレバレッジと強制ロスカット

個人投資家の場合、FXでは、自分が取引業者に預けているお金の25倍までの金額で取引が可能です。
これをレバレッジと呼びます。
株式でもレバレッジを効かせた信用取引が可能ですが、最大3倍までなので、FXの比ではありません。
例えば、FXで10倍のレバレッジを使った場合、10万円の資金にも関わらず、100万円の取引が可能です。
このように、実際の手元資金よりもはるかに大きな金額を取引できるというハイリターンが期待できる金融商品なのです。

このように、少ないお金で大きな金額を動かせば、運用益は大きくなりますが、逆に損失も大きくなる可能性があります。
10倍のレバレッジなら利益は10倍ですが、損失も10倍になるというハイリスクを抱えているのです。
初心者の場合、大きな利益を求めるがあまり、高いレバレッジをかけて、結果的に大きな失敗をしてしまうことも少なくありません。
こうした特徴が、「危険だ」と受け止められる背景にあります。

また、FX取引には強制的に決済を執行する「ロスカット」という仕組みがあります。
証拠金維持率が100%以下になると、顧客の資産保護の観点から、ポジションが解消されるのです(FX業者でロスカット・ルールは異なります)。
証拠金維持率の計算式は下記の通りです。

証拠金維持率(%)=純資産÷必要証拠金×100%

相場が大きく動き、自分が意図しなかったタイミングで決済されてしまえば、当然、その取引自体の損は確定します。
それが嫌で、ポジションを維持しようとすれば、口座に資金を新たに入れて純資産を増やさなければなりません。
これを嫌がる人も少なくありません。
実際は損失が拡大することを未然に防ぐための仕組みなのですが、「損をさせられた」と、本来とは違った意味で捉えられてしまうケースが少なくないように思います。

FX会社の倒産

また、FX会社は顧客の資金のすべてを信託保全するよう、2012年に法律で義務付けられました。
つまり、口座を開設し、取引しているFX会社が破綻してしまっても、顧客の資産は分けて管理されているので保全されるということです。
過去においては、金融自由化後に、雨後の筍のように、FXを取り扱う会社が乱立したこともあり、何社も倒産したり、廃業したりしています。
2008年に起きた“リーマンショック”のあおりを受けて、経営が厳しくなった会社もありました。
現在の「仮想通貨」と似たような状況にあったというとわかりやすいかもしれません。
ただ、現在まで“生き残れた”FX会社は、こうした時期を乗り越え、しかも法律で信託保全が義務付けられていることを覚えておいてください。

FXに伴うリスクを管理しよう

当然、FXも投資ですからリスクが存在します。
儲かることもあれば、損をすることもあります。
ただ、リスク管理がしっかりできれば、「危険だから」と言って、簡単に遠ざけてしまっていい金融商品ではないと思うのです。
むしろ、レバレッジという他にはないメリットを上手に利用して、効率的に利益が獲得できるのです。

・レバレッジはほどほどに

そのためには、まず、レバレッジを掛け過ぎないことです。
PickUp編集部でインタビュー取材した優秀な運用成績を収めている投資家の多くが、最大で7倍程度でした。
確かに大きなリターンは魅力ですが、同時にリスクと背中合わせです。
特に初心者の方は、高くても3~4倍の設定でガマンしましょう。

・利確・損切りラインを設定する

確実に利益を出して、必要以上に損することを避けるために、事前に設定したレートに達したら、自動的に決済するように設定します。
こうすることで、自分の予想を外れた値動きをした時に発生する損失を予防し、確実に予定した利益を獲得するのです。
平日の日中は本業に専念できますし、就寝中に海外で大きな動きがあっても、安心して睡眠が取れるようになります。

・メジャーな通貨を選ぶ

投資において、参加者の少ない市場では、ほんの少しの取引量でも価格が大きく変動します。
また、取引したいと思っていても、相手が見つからないと売買が成立しない可能性も出てきます。
このような流動性リスクを回避するためには、毎日の取引量が多く、市場参加者の多い通貨を選ぶようにします。
動きは比較的緩やかで、自分の希望する金額、時間に売買ができます。
代表的な通貨ペアはドル/円でしょう。
こうしたメジャーな通貨で経験を積みながら、ファンダメンタルズやテクニカル分析について学習することをお勧めします。


さて、今回は「FXは危険だ」という、ちまたで語られてきたウワサについて、いろいろと調べてみました。
FXも投資ですから、「損をする危険がまったくない」とは言いません。
ただ、FX取引にまつわるリスクは、かなりの部分で管理が可能です。
食わず嫌いで終わらせるのではなく、興味があるのであれば、投資家としての経験値を積む上でも、チャレンジしてみてはどうでしょうか。


PickUp編集部

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