予想通り11月中旬のドル円は下落、11月下旬は?FRB議長は大統領の要求拒否

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総括

予想通り11月中旬のドル円は下落、11月下旬は?FRB議長は大統領の要求拒否

ドル円=106-111、ユーロ円=118-123 、ユーロドル=1.08-1.13

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨4位、株価10位、予想通り11月中旬のドル円は下落、11月下旬は?」
(先週=景気ウオッチャー調査 国際収支 企業物価指数 GDP 第三次産業活動指数→今週=貿易統計 全産業活動指数 消費者物価)  
 11月は過去22年間でドル上げ12回、ドル下げ10回とさして特徴のない月だが、10日ごとに見ると上旬はドル上げ、中旬はドル下げ、下旬はドル上げの傾向がある。上旬と下旬はこれまで述べてきた通り秋の円安需給が反映しているが、中旬は日本が保有している外国債の償還や利払いの円転があり円高方向に振れやすい。下旬は年末決算の海外勢のリパトリの円売り要因も加わる。今週は10月貿易統計が発表される。9月まで10か月連続で輸出が減少し今年の貿易収支を赤字化させていたが、10月は消費増税で9月の駆け込み輸入の反動があり10月中旬までは輸入が21%減少となり、輸出の9.4%減少より減少幅が大きくなり10月全体でも貿易黒字となる可能性が大きい。
 さて7-9月のGDPは辛うじて4四半期連続のプラス成長を確保したが、消費増税前でも潜在成長率を下回った。年率0.2%成長と、1%弱とされる潜在成長率を大きく下回る結果となった。
増税や災害により10-12月はマイナス成長に陥る見通しで、来年も五輪後の特需剥落などで通年で低成長が予想されている。 政府の経済財政諮問会議では、災害からの復旧や防災など建設国債の対象となるインフラ投資だけでなく、持続的成長に必要な消費活性化や人材投資などに大規模な財政資金を投入するため、赤字国債活用の声も浮上している。上場企業の2020年3月期の純利益は前期比4%減と、2期連続の最終減益となる見通しだ。大手銀行3グループの19年9月中間連結決算は、純利益が3年ぶりに減益に転じた。日銀のマイナス金利政策により貸出利ざやが低迷する中で、さらに0.1%引き下げられれば各行それぞれ数百億円程度の減益要因になると警戒されている。

*米ドル「通貨5位、株価(NYダウ)9位、FRBは大統領の緩和要求を拒否、米中通商協議、弾劾問題は継続」
(MBA住宅ローン申請 消費者物価 卸売物価 新規失業保険 輸入輸出物価 ニューヨーク連銀製造業景気指数 小売売上 鉱工業生産 設備稼働率 企業在庫→NAHB住宅市場指数 住宅着工 建設許可 対米証券投資 MBA住宅ローン申請 FOMC議事要旨 フィラデルフィア連銀製造業景気指数 新規失業保険 景気先行指数 消費者信頼感 中古住宅販売 製造業&サービス業PMI ミシガン大学消費者態度指数・確報値)

 パウエルFRB議長はトランプ大統領の金融緩和要求を否定しつつ、貿易政策や財政政策を以下のように批判した。

*景気が想定どおりに推移すれば、今の金融政策が適切だ、3回連続で行ってきた利下げをいったん休止し、当面、金利を据え置く方針を示唆
*歴史的な低い水準にある失業率が賃金上昇にもつながっている、低金利の環境によって住宅投資が持ち直している、景気の先行きも好ましい状況にある
*米中貿易摩擦の行方にはリスクがある、変調が見えれば適切に対処する
*トランプ米大統領が求めるマイナス金利は持続的な成長や強固な労働市場、安定的なインフレを備える米経済にとって適切ではない
*景気後退局面において、高水準かつ増加する債務は経済活動を支援する意欲や能力を制限する恐れがある

 トランプ大統領への弾劾調査は続いている。トランプ氏が軍事支援の見返りに政敵バイデン前副大統領を調査するようウクライナに迫ったとの証言がでているが、トランプ大統領はツイッターで否定している。米中通商協議ではカドロー米国家経済会議委員長が、中国との協議は極めて建設的だとし、中国と通商合意に近づいているとの認識を示した。財政については、米下院は、12月20日までのつなぎ予算を準備しており、来週の可決を目指している。事情に詳しい側近が明らかにした。
現行のつなぎ予算は11月21日に期限切れとなるため、予算失効に伴う政府機関閉鎖の回避に向け、1カ月間のつなぎ予算を可決し、上院での採決を経た上でトランプ大統領の署名をもって期限内に予算を成立させたい意向という。10月からの新年度の本予算は、トランプ大統領が公約に掲げるメキシコ国境の壁建設費用などを巡り議会との対立が続いていることから、合意に至っていない。

*ユーロ「通貨10位、株価4位(DAX)ドイツに一筋の光明、マイナス金利の副作用は」
(先週=ZEW景況感調査 鉱工業生産 GDP改定  貿易収支→欧 経常収支 建設支出 製造業&サービス業PMI 独 生産者物価 )
 11月の独ZEW景気期待指数はマイナス2.1と、前月のマイナス22.8から改善した。予想のマイナス13も上回った。現況指数はマイナス24.7と、前月のマイナス25.3から小幅改善。予想はマイナス22。
国際的な経済政策環境が短期的に改善するという期待の広がりを裏付ける内容で米国がEUから輸入する自動車に対し報復関税を発動する確率の低下に加え、米中通商合意達成や英国の秩序立ったEU離脱の可能性の高まりがある。
 独の3Q・GDPは前期比0.1%増となり、景気後退を回避した。予想の0.1%減を上回った。家計消費が前期比で増加。政府支出も拡大した。建設業も経済成長を支えた。景気後退には陥っていないが、経済成長率はまだ低い。ただ、米国との通商問題や英国のEU離脱などに関連する「暗雲」はやや解消した。経済は減速しているが、危機に陥っているわけではないので来年の成長率は上向くとの見方が増えている。
 金融政策では、ビルロワドガロー仏中銀総裁が、「ECBの政策金利は底入れしつつあるとの認識を示しながらも、金利は低水準にとどまる必要があり、現時点で利上げに転じるのは誤り」との考えを示した。
また「ECBはインフレ目標の定義をより明確にする必要がある。マイナス金利政策が金融安定に及ぼす副作用を制限する必要がある」と述べた。

*ポンド「通貨3位、株価13位、保守党リードでポンド上昇、景気は弱い」
(先週=月次国内総生産 鉱工業生産 貿易収支 失業保険 失業率 消費者物価 卸売物価 RICS住宅価格指数 小売売上→ライトムーブ住宅価格 )
 12月総選挙を控えた世論調査(カンター)によると、与党・保守党の支持率は37%で、労働党の27%に10ポイントの差をつけている。親EUの自由民主党の支持率は17%、ブレグジット党の支持率は9%。
英国が合意なしにEUを離脱する確率は20%で、10月調査の30%から低下。10月の合意なし離脱の可能性がなくなり、離脱期限が再び延期されたことで、英のEU離脱を巡る逆風が弱まった。
 最近の経済指標は弱い。10月消費者物価は前年同月比1.5%上昇と、2016年11月以来約3年ぶりの低い伸びとなった。エネルギー価格の上限引き下げを受けて、公共料金が下がり、インフレ率が鈍化した。
10月小売売上高は前月比0.1%低下し、前年比では3.1%上昇した。予想は前月比0.2%上昇、前年比3.7%上昇。英国のEU離脱を巡る混乱にもかかわらず個人消費はこれまで比較的堅調に推移し、英国経済を支えてきたが、総選挙を前に予想外の落ち込みを見せた。
 英中銀ではカーニー総裁のほか、他の委員からも世界的な景気減速やEU離脱を巡る向かい風が継続する場合は利下げを検討するとの見解が示されている。

*豪ドル「通貨9位、株価8位、追加利下げへの慎重論もあり」
(NAB企業景況感 ウエストパック消費者信頼感 雇用統計 →RBA議事要旨)
 RBAは四半期報告で、国内経済は軟調局面から徐々に脱しつつあるとの見方を示した。一方、今後の賃金やインフレ動向についてはより慎重な見方を示し、必要なら金融政策を一段と緩和する用意があるとの認識を示した。世界の金融市場は「悲観主義の底」を脱したもようだとし、前回8月の報告書よりも世界経済について楽観的な見方を示した。
 賃金については「持ち直しはもはや予想せず」とし、2021年末まで賃金の伸びは2.3%にとどまるとの見方を示した。また、基調インフレは2020年まで、2-3%に届かない見通しで、失業率は目標の4.5%を引き続き上回るとし、長期にわたり緩和策が必要な根拠を示した。ただ明確な緩和バイアスを確認したが、一方で、政策金利が事実上の下限(ELB)に近づくなか、追加緩和に慎重であることも示唆している。
 ロウ総裁は「金利は既に非常に低水準で、一段の利下げにより、別の政策オプションに近づくと認識している」とした。
欧米でもさらなる金融緩和やマイナス金利の効果について疑義が生じている。NZ中銀の11月の政策金利据え置きもあった。
 さて第3四半期の貿易黒字は前期比13.6%増、単月では21カ月連続増加となったようだ。28年間不況知らずの経済とともに豪の強みだ。

*NZドル「通貨11位、株価5位、金利据え置きの理由は中立金利の低下か」(政策金利 →卸売物価 )
(政策金利 →卸売物価 )
 NZ中銀は予想外に政策金利を1.0%で据え置いた。事前に発表された企業経営者の「1年後の期待インフレ率」が平均で1.66%で前回8月の調査の1.71%から低下していたこともあり意外感が強まった。欧米で追加緩和に関しての効果が議論され始めていることも影響したのだろう。
中銀は声明で「国内の経済成長は年内、低迷が続くと予想している。引き続き景気動向を注視し、必要に応じて行動する用意がある」とした。また、NZドルの今年の下落が、世界的な景気減速の影響相殺に寄与していると指摘した。オア中銀総裁は、「中銀は金融状況を非常に緩和的に保っており、その状態を「長期間」維持する見通しだ。中立金利の低下により、標準的な金融政策の余地は一段と縮小する」と指摘。「さらなる行動が必要になる場合に備えている」と述べた。「中心的な予測では、非標準的政策ツールを活用する必要性は生じない見通しだが、その場合に備え、原則の策定に取り組む」とした。
またバスカンド副総裁は、「これまでの金融緩和の効果を見極める時間ができたと発言、必要なら来年2月に再び行動する可能性がある」と述べた。
副総裁は、「雇用指標は比較的良好で、商品価格も高水準だと指摘。住宅市場も再び拡大しており、国内外の景気減速の影響が相殺されているとの認識を示した。NZドルは今年下落しており、貿易依存度の高い国内経済を下支えしている。長期的に見れば1年前の水準をまだ2-3%下回っている。為替レートは世界の貿易見通しの悪化に対する有効な緩衝材となり、輸出収益の拡大の維持に寄与している」と述べた。
今週は3Q卸売物価の発表がある。

テクニカル分析

*ドル円=「ボリバン上限から下限近くに下落も先週終値は中位に戻す」
日足、ボリバン上限から下限に近づくも先週末は中位、20日線あたりに戻す。11月14日-15日の上昇ラインがサポート。12日-13日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、ボリバン上位。10月28日週-11月11日週の上昇ラインがサポート。11月4日週-11月11週の下降ラインが上値抵抗。
月足、月のボリバン下限に到達してからは戻す。19年5月-8月の下降ラインを上抜く。18年12月-19年4月の下降ラインが上値抵抗。19年8月-10月の上昇ラインがサポート。雲下。
年足、3年連続陰線。今年は陽線スタートであったが5月に陰転。15年‐17年の下降ラインが上値抵抗。16年-18年の上昇ラインを一時下抜く

*ユーロドル「ボリバン下限から反発」
日足、先週は雲中で推移。ボリバン下限から反発。11月14日-15日の上昇ラインがサポート。11月4日-15日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、9月30日週-10月28日週の上昇ラインを下抜く。11月4日週-11週の下降ラインが上値抵抗。9月30日週-11月11日週の上昇ラインがサポート。
月足、19年7月-8月の下降ラインを上抜く。17年1月-19年10月の上昇ラインがサポート。19年6月-7月の下降ラインが上値抵抗。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート

*ユーロ円=「伸び悩みから下落も先週金曜は打ち返す」
日足、ボリバン上位で伸び悩み下落。ボリバン下限下抜きから11月15日は大陽線。11月13日-14日の下降ラインを上抜く。11月8日-12日の下降ラインが上値抵抗。11月14日-15日の上昇ラインがサポート。
   5日線下向き。
週足、伸び悩み継続。11月4日週-11日週の下降ラインが上値抵抗。10月7日週-11月11週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン下限下抜きから戻す。9月-10月の上昇ラインがサポート。7月-10月の下降ラインが上値抵抗。雲下。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインも一時下抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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