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景気減速も経常収支改善がペソを支える

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総括

景気減速も経常収支改善がペソを支える

予想レンジ 5.4-5.9 

(ポイント)(先週=鉱工業生産 政策金利、今週=特になし)
*消費者物価の低下や低成長で政策金利は3回連続引き下げられた
*経常収支の改善でペソは弱くはない
*貿易収支も改善中
*海外からの直接投資が増加している
*中銀は成長リスクについて警告した
*政府は緊縮政策から景気刺激策に転じようとしている
*新NAFTAの批准(米国、カナダ)はまだ不安定
*3Q・GDPは弱かった 投資も低迷
*米中貿易戦争で米国ではメキシコからの輸入が増加している
*産業政策の重点10カ条を発表した
*OECDは成長見通しを下方修正した
*政府はペメックスに支援、格付け会社は好感
*大統領の支持率はピークより低下したが依然60-70%はある
.*米墨貿易は米からの輸出も2430億ドルあり、報復関税合戦では米国にも痛手

(まずまずの強さ 今年のペソ)
 8月に対円で5.18まで下落したが、秋になるにつれて戻してきて、現在は円と同じくらいの強さで12通貨では3位、4位あたりで推移している。必ずしも年初のオープンで買われているわけではないが、対円で年初から同レベルにあるので、スワップ金利分だけ今年はプラスとなっている。レバをかけていれば、比例して上昇している。
 
 低成長と財政赤字に悩むペソが強いのは何故だろう(次項で)。

(海外からの投資が増加でペソを支える)
1-9月で海外からの直接投資が前年比で7.8%上昇し、260億ドルとなっている。これは2013年以来の史上2番目の金額。
 エネルギー、製造業、金融セクターに投資が集中した。米国が最大の投資家で全体の34.9%を占める。次いでスペイン、カナダ、ドイツ、イタリーでそれぞれ15.5%、10.4%、10.1%、4.1%である。

(経常収支や貿易収支も改善)
 2Qの経常収支は1Qの85.1億ドルの赤字から51.4億ドルの黒字となったが、来週発表される3Qも23億ドルの黒字が予想されている。貿易収支は1-9月で26.9億ドルの黒字である。来週はその他に3QのGDP確定値、経済活動指数、小売売上、貿易収支、失業率、中銀インフレリポート、中銀議事録などの公表がある重要週でもある。

(為替需給は改善しているが、成長は減速している)
 メキシコ中銀は3会合連続で政策金利を引き下げた。経済の下支えに動いているものの、2019年の実質経済成長率はマイナスに落ち込むとの懸念も出ている。
 声明では「経済活動が停滞している」と危機感を示した。3QのGDP成長率は前年同期比で0.4%減と2四半期連続でマイナスとなった。民間機関の19年成長率予想は0.2%と、金融危機の影響でマイナス成長だった09年以来の低水準。
メキシコでは18年12月に左派のロペスオブラドール大統領が就任した。首都の新空港建設を中止したほか、油田鉱区入札を無期延期にしたことなどで、直接投資の仕向け地としての信頼感が大幅に下がっている。政権は財政支出を抑制しており、景気浮揚に向けた対策をとっていない。
 1994年に発効し、メキシコを米国やカナダ向けの輸出生産基地として成長させた北米自由貿易協定(NAFTA)の新協定については、18年9月に合意はしている。米とカナダの批准が遅れ、発効のめどが立たないことも不安材料といえる。

(新NAFTAは)
 ペロシ米下院議長は、新協定のUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)を支持するには、労働者に関する規定の実効性確保が条件になるとの立場を示した。
ペロシ氏は、トランプ政権との協議で近く合意する可能性があると述べ、年内の下院通過を目指すと表明した。しかし、USMCAに批判的な米労働総同盟産別会議(AFL)のトラムカ会長との会合後、「通商代表部(USTR)代表が米国の労働者のためにUSMCAの実効性を確保すれば、合意できる」との声明を出し、前週の発言からトーンを変えた。 
トランプ大統領は、ペロシ氏はUSMCA批准法案を「机の上から離す」こともできないとし、「弾劾の票数を確保していないからUSMCAを利用している」だけだと批判した。
AFLのトラムカ会長は、労組側はメキシコ政府が労働改革を実施・継続する能力があるのかをなお疑問視していると述べ、現在が協議の「最重要」局面だとして結束の必要性を訴えた。会長は組合員に対し、NAFTAは「労働者にとって災難」だったと強調した上で、ホワイトハウスとの協議に一定の進展はあったものの、USMCAの議会可決への機は熟していないと述べていた。

テクニカル分析

ボリバン上限から一気に下限へ下落 そして反発

 日足、ボリバン上限から下落。ボリバン下限も一時下抜くがバンド内に戻している。11月19日-21日の下降ラインが上値抵抗。20日-21日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
 週足。雲の上に出られず10月28日週-11月4日週の上昇ラインを下抜け下落。当面のサポートは20週平均の5.55あたりか。
月足。ボリバン下限下抜きから戻す。19年8月-9月の下降ラインを上抜く。19年9月-10月の上昇ラインがサポート。19年4月-5月の下降ラインも上抜く。
 年足。16年-18年の上昇ラインを下抜くも再び上抜き返す。14年-15年の下降ラインが上値抵抗。陽転。

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VAMOS MEXICO

チリペソが2.8%上昇、新憲法制定の国民投票実施へ

 メキシコ市場に悪影響を与えていたチリの反政府デモであったが、18日に議会が新憲法制定の国民投票実施で合意したことで、チリペソが2.8%上昇した。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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