英選挙、香港問題、米中通商問題、NATOなど。夏の円高、秋の円安需給は終える

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総括

英選挙、香港問題、米中通商問題、NATOなど。夏の円高、秋の円安需給は終える

ドル円=106-111、ユーロ円=117-122 、ユーロドル=1.08-1.13

通貨ごとの注目ポイント

*円「国内政局不安、米中不安でリスク回避も片隅に」
(通貨4位、株価11位、先週=企業向けサービス価格 小売業販売額 雇用 東京消費者物価 鉱工業生産 住宅着工、今週=法人企業統計調査 貿易統計 毎月勤労統計 全世帯家計調査)  

 夏の円高、秋の円安が終わり貿易需給は細っていく。今後3月までは機関投資家の動向とリパトリの需給が中心となる。11月のドル円は例年の傾向通り、上旬はドル円は上昇、中旬は下落、下旬は上昇となった。12月のドル円はそれほど明確なトレンドはなく、若干ドル安傾向(22年のうちドル上げが10回、ドル下げが12回)、10日毎では中旬までがややドル高、下旬が若干のドル安傾向がある。秋の輸入中心のドル買い需要は和らいでくるだろう。
 先週は7-9月期のGDPや10月鉱工業生産、小売売上などが弱かった。政府は10兆円程度の景気対策を打ち出すようだ。願わくはもう少し早い方が良かった。秋の円安の流れに景気対策を打ち出せば円安との相乗効果が出るが、年初や新年度の4月では円高になりやすく効果が薄いだろう。
 また政局不安もあり、今後は政策の安定性も欠きやすい。
FRBやECBが追加緩和策に慎重なこともあり、日銀の黒田東彦総裁も、当面の金融政策運営について「現時点でさらに追加緩和をするということは考えていない」と語った。これも景気回復や株高に水を差すかもしれない。香港問題がさらに深刻化する中で米中通商協議の進展も危ぶまれる。思わぬリスク回避の円買いが出る場面もありそうだ。

*米ドル「弾劾、米中通商&香港問題、NATO会議の中で経済はまずまず」
(通貨5位、株価(NYダウ)9位、パウエル議長 住宅価格指数 ケース・シラー住宅価格 リッチモンド連銀製造業 新築住宅販売 消費者信頼感 GDP改定値 耐久財受注 シカゴ購買部協会景気指数 ベージュブック→ISM製造業景況指数 建設支出 ADP雇用統計 ISM非製造業景況指数 貿易収支 新規失業保険 製造業受注 雇用統計 ミシガン大学消費者態度指数) 

米国の市場状況はあまり変わっていない。ベージュブックでは米経済が10月から11月中旬にかけて緩やかに拡大したとの認識を示した。成長見通しはおおむね明るく、労働市場は全国的に引き続き逼迫しているほか、物価は小幅なペースで上昇したと指摘した。3Q・GDP改定値は年率換算で前期比2.1%増と、速報値の1.9%増から上方改定された。在庫投資が予想以上に底堅かったほか、設備投資は落ち込みが緩むなど底入れの可能性を示唆した。他の指標も11月消費者信頼感指数を除いてはまずまずだ。パウエルFRB議長も現行の金融政策を維持するとし、トランプ大統領の金融緩和要求を否定している。
 海外要因は不透明であるが米国が蒔いた種でもある。米中通商協議も、トランプ大統領の香港人権法案の署名で先行きが不透明となった。ウィグル族問題や台湾問題でも何をすれば中国が反発するかはわかりきっていることだ。今週はNATO首脳会議が開催される。米国は安全保障の面からも華為技術(ファーウェイ)への販売制限強化を要求するようだ。米株や米ドルの変調があるとすればこのあたりからだろう。
 今週は雇用統計、貿易収支、ISM製造業景況指数にも注目したい。またトランプ氏弾劾への賛成意見がここ数週間で着実に広がっているようだ。

*ユーロ「一筋の光明」
(通貨9位、株価4位(DAX)欧 経済信頼感 失業率 消費者物価 独 IFO企業景況感指数 GFK消費者信頼感 消費者物価 雇用→欧 卸売物価 小売売上 GDP確定値 独 製造業新規受注 鉱工業生産)

 一筋の光明のような指標も出てきた。総選挙で盛り上がってるポンドのような勢いはない。11月独IFO業況指数、12月独消費者信頼感指数、11月の独失業者数、11月のユーロ圏景況感指数は改善した。11月のユーロ圏や独消費者物価指数は予想を上回った。ただ10月の独小売売上は弱かった。日本と同じく、ECBのマイナス金利導入後の金融機関の収益悪化などから、これ以上の金融緩和に疑問が生じていることもあり、ユーロも下げ止まってきた。 
 ラガルド新総裁は、緩和的な金融政策の「副作用」を監視すると改めて表明した。ラガルド氏にとって初となる12月の理事会では、発言に具体性を持つことが求められるだろう。
 バイトマン独連邦銀行総裁は、ECBの政策戦略見直しに支持を表明し、金融緩和の長期化が及ぼす副作用を見過ごすべきでないとの持論を繰り返した。ただ積極的な金融緩和もせず、各国が内需拡大策に応じなければECBは苦しくなってくる。

*ポンド「保守党が過半数を占める勢い(今朝は売られる)」
(通貨2位、株価13位、GFK消費者信頼感→製造業PMI 小売売調査 建設業PMI サービス業PMI ) 

 総選挙では保守党も過半数を得られないのではとの意見もあったが、調査会社ユーガブの予測モデルによると、保守党は定数650のうち359議席を獲得して単独過半数を獲得、その他の政党の議席合計との差は68議席となる見通しとなった。2017年の前回選挙で保守党の獲得議席は317だった。最大野党・労働党の獲得議席は前回の262から減って211となる見通し。ただ11月30日の世論調査では再び労働党が巻き返して今朝はポンドが若干売られている。
 経済指標は冴えない。11月GFK消費者信頼感調査は-14で前月と変わらなかった。11月の製造業とサービス部門をあわせた総合PMIが48.5と、10月の50.0から低下し2016年7月以来の低水準となった。10月消費者物価は前年同月比1.5%上昇と、2016年11月以来約3年ぶりの低い伸びとなった。10月小売売上高は前月比0.1%低下し、前年比では3.1%上昇した。予想は前月比0.2%上昇、前年比3.7%上昇であった。

*豪ドル「今週は豪ドル週間 米中次第の面もあり」
(通貨10位、株価8位、ロウ総裁&デベル副総裁講演→住宅建設許可 経常収支 政策金利 GDP 小売売上 貿易収支)

 (今朝は週末の中国指標の改善で若干上昇してオープン)ロウRBA総裁は、豪経済は日欧経済よりはるかに良好で、マイナス金利の可能性も低いという。ただこのところの豪ドルは、NZドルに比し弱い。NZの指標がより好調で、景気底打ち感も出て、政策金利の予想外の据え置きもあった。一方、豪の指標はまだ冴えない。3Q民間新規設備投資は前期比でほぼ横ばいとなった。鉱業と製造業が増加した一方で、他の部門が振るわず、回復期待に水を差す格好となった。
 今週は政策金利、GDP、小売売上など重要指標の発表がある。政策金利は据え置き予想、GDPは前期の前年比1.4%より改善するかがポイントだろう。
RBAの見通しも後述のNZ中銀よりは弱い。ロウ総裁は、量的緩和(QE)が必要になるとは考えていないとした上で、もし必要になった場合は、国債買い入れの形をとると述べた。政策金利が0.25%に低下しない限り、QEは検討しないとも発言。導入に高いハードルを設定した。総裁は、金融政策の効果が出るまでには長いタイムラグがあると指摘。経済成長率が現在の10年ぶり低水準1.4%から3%前後に緩やかに回復するとの見通しを維持した。ただ、完全雇用とインフレ率の中期目標を達成できない兆候が強まった場合はQEを検討するとも発言した。

*NZドル「指標改善、中銀の楽観論もあり上昇」
(通貨11位、株価5位、小売売上 貿易収支 NBNZ企業信頼感 住宅建設許可→乳製品オークション)

 11月の企業信頼感指数は、主要指数が今年最高水準となった。向こう1年間に経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引き26.4%で、10月の42.4%から低下し悲観的な見方が弱まった。自社の事業活動に対する見通しを示す指数は、改善がネットで12.6%で今年最高、10月は悪化がネットで3.5%だった。3Qの小売売上は前期比で1.6%増で2Qの0.2%増、予想の0.5%増を上回った。ラグビーワールドカップ用のテレビ購入や家具の販売が伸びた。バスカンド中銀副総裁が、「雇用指標は比較的良好で、商品価格も高水準だ。住宅市場も再び拡大しており、国内外の景気減速の影響が相殺されている。NZドルは今年下落しており、貿易依存度の高い国内経済を下支えしている。長期的に見れば1年前の水準をまだ2-3%下回っている。為替レートは世界の貿易見通しの悪化に対する有効な緩衝材となり、輸出収益の拡大の維持に寄与している」と前向きに述べたことやウェストパック銀行がNZ経済の底打ちリポートを発表したこともNZドルの支えとなった。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン上限到達で足踏み」
日足、108.50以下の下ヒゲでボリバン上限到達。そこでは足踏み。11月29日は上ヒゲ。11月28日-29日、25日-27日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、ボリバン上位から小反落も2週連続下ヒゲを出し下げ渋る。11月4日週-11月11週の下降ラインを上抜く。11月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。4月22日週-11月25日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、8月に月のボリバン下限に到達してからは戻す。19年5月-8月の下降ラインを上抜く。18年12月-19年4月の下降ラインが上値抵抗。19年8月-10月の上昇ラインがサポート。雲下。
年足、3年連続陰線。今年は陽線スタートであったが5月に陰転。15年‐17年の下降ラインが上値抵抗。16年-18年の上昇ラインを一時下抜く

*ユーロドル「依然、雲の下」
日足、先週後半上昇。11月22日-27日の下降ラインを上抜く。11月21日-22日の下降ラインが上値抵抗。10月1日-11月28日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。ボリバン下位、雲の下。
週足、前週の長い上ヒゲで下落。11月11日週-18日週の上昇ラインを下抜く。11月4日週-18日週の下降ラインが上値抵抗。9月30日週-11月25日週の上昇ラインがサポート。
月足、19年7月-8月の下降ラインを上抜く。19年10月-11月の上昇ラインがサポートできるか。19年7月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート

*ユーロ円「5日連続陽線、ボリバン上位」
日足、5連続陽線。11月27日-29日の上昇ラインがサポート。121.04がボリバン上限。5日線上向き。
週足、3週連続陰線のあと反発。11月4日週-18日週の下降ラインを上抜く。11月11日週-25日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン下限下抜きから戻す。9月-10月の上昇ラインがサポート。7月-11月の下降ラインが上値抵抗。雲下。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインも一時下抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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