3Qはマイナス成長で格付けに懸念

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総括

3Qはマイナス成長で格付けに懸念

予想レンジ 南アランド円 7.0-8.0
                  
(ポイント)
*3QGDPは前期比マイナスとなった
*弱いGDPは格付けにも影響しよう
*経常収支・貿易収支は改善
*今週は消費者物価や小売売上
*民間部門PMIは弱い
*今年の証券売り越しは増加
*S&Pは格付け見通しを引き下げた
*低成長、財政赤字が問題
*政策金利は据え置き、CPIは低下
*ムーディーズはジャンク債級への格下げは行わなかったが財政の問題は残る
*9月小売売上は冴えず
*大統領の財政改善や海外からの投資呼び込みの効果が出るか
*エスコム社は再び停電を計画している
*ムーディーズはエスコム社を格下げ
*世銀は成長見通しを下方修正
*移民排斥運動が勃発
*中銀はランドの平均的な水準を1ドル14.5としている

(市況、弱いGDP)
先週は反落した。3Q・GDPは前期比年率0.6%減となり、2Qの3.2%増(改定値)からマイナス成長に転落した。マイナス成長は1Qに続き、今年2回目。前年同期比では0.1%増加。予想の0.4%増を下回った。
政府は10月に、2019年の経済成長予想を0.5%に下方修正した。鉱業、製造業や農業部門の落ち込みがマイナス成長の主因。特に農業は干ばつの打撃が大きかった。鉱業部門の生産は6.1%、製造業は3.9%、農業は3.6%それぞれ減少した。企業投資を示す在庫は95億ランド縮小。輸出の伸びが3.5%とさえなかった。一部企業が需要低迷を見込み前期に在庫を減らす意向を示していたという。

(今週の焦点)
今週は消費者物価や小売売上の指標に注目したい。

(弱いGDPと格付けの影響)
弱いGDPで格付け会社からの圧力が強まる内容だ。格付け会社は低成長が主要なリスクと警告しており、投資家は歳入が減少する中で債務増加を懸念している。ムーディーズは主要3格付け会社の中で唯一、南ア格付けを投資適格級に維持しているが、先月に見通しを「ネガティブ」に引き下げた。次回の見直しは来年3月に予定されている。

(民間部門PMI、11月は48.6 7カ月連続の50割れ) 
11月の民間購買担当者景気指数(PMI)は48.6と、前月の49.4から低下し、7カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回った。また、低下幅は7月以来最大だった。
生産、新規受注、雇用がすべて減少した。特に生産は過去12カ月で最低水準となった。
企業は国内経済の速やかな回復を期待しておらず、雇用と投入在庫がともに減少した。国は課題が山積しており、企業は民間投資に希望をつないでいる。
2018年初めに投資を奨励する政策を掲げて就任したラマポーザ大統領に対する楽観的な見方はすでに後退。経済成長が弱く政府の財政状況が脆弱な中、PMIは低迷が続いている。

(南アランドの支えは)
 唯一南アランドを支えているのは貿易黒字だ。3Qの貿易収支は411億ランドの黒字。2Qは318億ランドの赤字だった。

(南ア証券売り越し額、1―11月で96億ドルと10年来の規模)
外国人投資家による今年1-11月の南アフリカ株式・債券売り越し額は1410億ランド(96億ドル)を超え、少なくとも過去10年間で最大の規模となった。企業収益低迷やさえない経済見通しに加え、主要格付け会社ではムーディーズのみがなおも付与している投資適格級のソブリン格付けが来年早々にも失われる可能性が強まっている。こうしたことが投資家の不安を招いた。
売り越し額の内訳は、株式が1120億ランドで債券が290億ランド強と、従来と違い株式の売りが圧倒的。債券は利回り水準の面から妙味があることが、ある程度支えになっている。
株式については、平均物価上昇率の5%を上回るリターンをなかなか達成できず、多くの企業が配当停止や収益悪化に見舞われているというマイナス要素がある。

テクニカル分析(ランド/円)

ボリバン上限到達

 日足。ボリバン上限から反落。12月5日-6日の下降ラインが上値抵抗。11月27日-12月6日、10月9日-11月1日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。ボリバン上位。
 週足。11月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。7月22日週-12月2日週の下降ラインが上値抵抗。
月足。7月-8月の下降ラインを上抜く。8月-10月の上昇ラインがサポート。18年12月-19年2月の下降ラインが上値抵抗。
年足、16年-18年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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喜望峰

経常収支は改善

 3Q経常赤字は、国内総生産(GDP)比3.7%となり、2Qの同4.1%から縮小した。ただ、経済成長が弱い見通しであり、米中貿易摩擦の影響で輸出市場の環境がより厳しくなっていることから、経常赤字がより小幅にある現在の状況が続く公算は小さいとみられている。
3Qの貿易収支は411億ランド(28億ドル)の黒字。2Qは318億ランドの赤字だった。
今年は、GDPの約4分の1と輸出の大半を占める鉱山、製造業、農業部門が、国営電力会社エスコムによる計画停電や深刻な干ばつの再来で不振に陥っている。

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