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緩やかな円高か

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総括

緩やかな円高か

ドル円=106-111、ユーロ円=117-122 、ユーロドル=1.08-1.13

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨4位、株価12位、緩やかな円高か」
(先週=法人企業統計調査 貿易統計 毎月勤労統計 全世帯家計調査、今週=法人企業景気予測調査 日銀短観 景気ウオッチャー調査 国際収支 GDP改定値 国内企業物価 機械受注 ) 

 北朝鮮の国防科学院は、「衛星発射場で7日午後、非常に重大な実験を行った」とする談話を発表。ミサイルに関連した実験が行われたようだ。さて12月第1週のドル円は下落した。やはり輸入が盛り上がる秋のドル需給とは違うようだ。景気も冴えない。冴えないと輸入需要もなくなり円高要因となる。今週の法人企業景気予測と日銀短観でもチェックできるが、先週の10月全世帯消費支出は前年比5.1%減と悪化している。貿易需給では、毎月輸出入ともに減少している。輸出は11か月連続減少、輸入は6か月連続減少だが、8月と10月は二桁減少となっている。
 政府もそれを承知していて景気対策を打ち出した。26兆円の事業規模だが、民間の消費意欲を高めるものはないようだ。日銀はやや難しい状況にある。景気減速は明らかだが、マイナス金利の深堀は副作用があるとされ疑問だ。ECBもマイナス金利政策に疑問を持つ声が高まっている。そもそも日本の預金金額は貸出金額よりはるかに多い。預貸率は60%台。預金者を刺激せずしては消費は盛り上がらない。また箱モノだけの公共事業は器が増えるだけで一時的には建設業者が潤うが消費の伸びにはつながらない。せっかく生じ始めた貿易赤字による円安での景気回復は一服しそうだ。来年になれば日本へのリパトリで円買い要因も増えてくるだろう。日銀が出来ることは株買い程度か。


*米ドル「通貨5位、株価(NYダウ)8位、可もなし不可もなし、需給は変わらず。短期では米中関税問題と弾劾問題」
(ISM製造業・非製造業景況指数 貿易収支 雇用統計 ミシガン大学消費者態度指数→米中関税発動(予定)弾劾問題 パウエル議長 消費者物価 FOMC 卸売物価指 失業保険 小売売上) 

 11月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月から26万6000人増と予想の18万人を超えて増加し、伸びは10カ月ぶりの大きさになったことでドルが買われ株価が上昇した。ただISM製造業・非製造業景況指数が弱かったこともあり、先週を通じてはドルは0.81%下落、NYダウは0.13%下落、ナスダックは1.49%下落している。11月の雇用は、ストライキを起こしたGM従業員約4万6000人が仕事に戻ったことが一因であった。今年のドルは強くもなく弱くもない。株価はやや上昇している。トランプ大統領は派手な振る舞いをするが経済は普通の動きだ。今週はFOMCがあるが政策金利の変更はないだろう。ブルムバーグのエコノミスト29人の調査でも、米金融政策当局者は来年の大統領選挙に振り回されることなく政策を決定し、今後2年間は政策金利を据え置く、となった。
 12月15日の中国に追加関税を発動するかどうかは短期的には相場に影響を与えるが、課税した場合は中国も報復関税を課してくるので貿易不均衡改善にはならない。従って米国の膨大な赤字は続きドルも長い目で見れば下落する。もう一つの短期的な波乱要因は大統領弾劾問題。
 米民主党のペロシ下院議長は、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾手続きで、弾劾訴追状の作成を下院司法委員会に指示した。
議長は「事実は揺るがない。大統領は自己の利益を得るために職権を乱用した」と断定。「ウクライナに自身の政敵への捜査を行うと発表させるため、軍事支援を凍結したり、ホワイトハウスでの会談を持ちかけ、国家安全保障が脅かされた」と述べ、司法委のナドラー委員長に対し、弾劾訴追状の作成を要請すると表明した。早ければ12日にも司法委で採決が行われる可能性がある


*ユーロ「通貨11位、株価6位(DAX)ラガルド新総裁が会見、マイナス金利は?」
(欧 卸売物価 小売売上 GDP確定値 独 製造業新規受注 鉱工業生産→欧 ラガルド総裁 ECB政策金利 ZEW景況感 鉱工業生産 独 国際収支 )

 EU離脱問題があっても、ポンドは強く、ユーロは弱い。ただ株価はユーロ圏が強く、英国FTが強い。通貨が弱ければ株価は強い。さて今週は英総選挙や米国の中国への関税発動などの大きなイベントもあるが
ユーロ圏でもECBの新総裁となるラガルド氏の会見がある。ラガルド新総裁は、緩和的な金融政策の「副作用」を監視すると改めて表明している。 バイトマン独連邦銀行総裁は、ECBの政策戦略見直しに支持を表明し、金融緩和の長期化が及ぼす副作用を見過ごすべきでないとの持論を繰り返した。またビスコ・イタリア中銀総裁は、金融緩和策として利下げよりも債券購入を選好すると述べた。債券購入の方がより強力で広範な効果が得られるという。「マイナス金利で得られるものはほとんどなく、金融システムに悪影響を与える可能性がある。債券購入の方が効果がより強力で広範囲に及ぶ」と述べた。
 ECB専務理事候補のシュナーベル氏(ドイツ出身)は、債券買い入れの再開について自身が理事会メンバーだったらに反対していたが、政策措置としては有効との見解を示した。
最近の経済データは予想していたより落ち着いており、ユーロ圏のリセッション回避観測を裏付ける格好になっていると指摘した。


*ポンド「通貨1位、株価13位、12月12日総選挙待ち、経済指標は弱い」
 年初来の通貨の強さでは先週ポンドは首位に立った。3月以来であるが、3月は148円台であり、現在の水準は142円台と低い。ただ経済指標は強くはなく、インフレも低下している。ただただ総選挙でEU離脱がスムーズに行われ今後産業界が落ち着いて行動できるかにかかっている。離脱の是非より「安定させてくれ」といったところだろう。政治が落ち着いて、経済が落ち着けば、買い要因が続くわけでもない。
 市場では、総選挙で与党・保守党が過半数議席を確保し、宙づり議会(ハングパーラメント)を回避できるとの見方が強まっており、ここ数日ポンドが買われた。
 世論調査では、ジョンソン首相率いる与党・保守党が野党・労働党に対するリードが9%ポイントと、前週の8%ポイントからやや拡大した。パネルベースが12月6日に発表した世論調査の結果によると、保守党の支持率は43%と、前週から1%ポイント上昇。労働党の支持率は34%と横ばいだった。親欧州連合の自由民主党は13%と横ばい。ブレグジット党は3%と、1%ポイント低下した。
 11月の英製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は48.9と、前月の49.6から低下した。好不況の分かれ目となる50を7カ月連続で下回った。2009年以降で最長の記録となる。


*豪ドル「通貨10位、株価9位、力強さなく追加緩和期待有り」
(住宅建設許可 経常収支 政策金利 GDP 小売売上 貿易収支→NAB企業景況感指数 ウエストパック消費者信頼感指数)

 年間の強さはNZドルに抜かれることとなった。夏からの戻りも力強さに欠けて株・通貨共にNZドルに遅れをとっている。RBAは政策金利を予想通り0.75%に据え置いた。ロウRBA総裁は「理事会は経済の持続的成長を支えるために必要であれば一段の金融緩和を行う用意がある」と表明、追加緩和に含みを残した。市場は来年4月までに政策金利が0.5%に引き下げられることをほぼ完全に織り込んでおり、0.25%への追加利下げあるいは国債買い入れを通じた量的緩和への大胆な移行に踏み切る可能性も十分にあるとみている。
 さらに力強さのない指標が追加緩和観測を支えた。3Q・GDPは前期比0.4%増と、予想の0.5%増を下回った。個人消費が低迷。家計の貯蓄率は4.8%に急上昇。消費は0.1%増と、世界的な金融危機以降で最低の伸びとなった。住宅建設が経済成長の足を引っ張る要因となったほか、設備投資も低迷した。失業率もさらに上昇圧力がかかる可能性が高い。鉱山部門だけは好調だった。高水準の商品価格や中国の需要が寄与した。
 また10月の小売売上高は前月比横ばいで、予想の0.3%増を下回った。金利引き下げや税還付が消費につながっていないことを示す結果となった。
衣料品や家庭用品、百貨店の売上高がいずれも減少した。


*NZドル「通貨9位、株価4位、強い」
(乳製品オークション→製造業売上)

 ここ数週間取り上げているようにNZドルは強い。対円では8月の安値の66.26から7.5%上昇し先週末の終値は71.28となっている。強さの要因は3つだ。そもそも下落した要因はアンダーン首相が弱い企業信頼感指数を取り上げたことによるものであったが、11月の企業信頼感指数は、主要指数が今年最高水準となった。また中銀副総裁は「雇用指標は比較的良好で、商品価格も高水準だ。住宅市場も再び拡大しており、国内外の景気減速の影響が相殺されている。」と発言した。さらにウェストパック銀行がNZ経済の底打ちリポートを発表したこともNZドルの支えとなった。
 外部要因で米中通商協議の進展具合でブレることもあるが基調は国内要因で強い。成長率も減速しているといっても2%超である。NZドルの上方修正はまだ続きそうだ

テクニカル分析

*ドル円=「下ヒゲに迫力無し」
日足、108.50以下の下ヒゲでボリバン上限到達。そこから反落。先週も108.50以下で下ヒゲを残すも実体比短いので11月下旬のような反発は難しい。12月2日-6日の下降ラインが上値抵抗。11月1日-12月6日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。20日線は108.87.ボリバン下位。ボリバン下限と雲の上限は108.24あたり。
週足、ボリバン上位から小反落。10月28日週-12月2日週、9月30日週-10月7日週の上昇ラインがサポート。ボリバン上限や雲の下限が上値抵抗。
月足、8月に月のボリバン下限に到達してからは戻すも12月は下落でスタート。19年5月-8月の下降ラインを上抜く。18年12月-19年4月の下降ラインが上値抵抗。19年9月-10月の上昇ラインがサポート。雲下。
年足、3年連続陰線。今年は陽線スタートであったが5月に陰転。15年‐17年の下降ラインが上値抵抗。16年-18年の上昇ラインを一時下抜く


*ユーロドル「ボリバン上限から反落」
日足、11月29日-12月2日の上昇ラインを下抜く。雲中。11月29日-12月2日、10月1日-11月29日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、上昇も先週は上ヒゲを残す。9月30日週-11月25日週の上昇ラインがサポート。11月4日週-12月2日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年10月-11月の上昇ラインを下抜く。19年7月-11月の下降ラインが上値抵抗。17年1月-19年10月の上昇ラインがサポート。
年足、17年-18年の上昇ラインを下抜く。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。02年‐17年の上昇ラインがサポート


*ユーロ円=「ボリバン上限から雲の上限へ下落」
日足、ボリバン上限から反落。11月25日-12月4日の上昇ラインを下抜く。かろうじて雲上。11月22日-25日の上昇ラインがサポート。12月5日-6日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバン下位
週足、11月4日週-12月2日週の下降ラインが上値抵抗。11月11日週-25日週、9月2日週-10月7日週の上昇ラインがサポート。
月足、10月-11月の上昇ラインを下抜く。9月-10月の上昇ラインがサポート。10月-11月の下降ラインが上値抵抗。雲下。
年足、16年-17年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。12年‐16年の上昇ラインを下抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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