「市場の2大懸念が緩和」 外為トゥデイ 2019年12月13日号

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(1)
欧州中銀(ECB)は予想通りに主要政策金利(リファイナンス・オペ金利0.00%、預金ファシリティ金利- 0.50%など)を据え置いた。声明では「インフレ見通しが2%に近いが、2%未満のレベルにしっかりと近づくまで政策金利を現行かさらに低い水準にする」「必要な限り債券買入れを継続」などと表明した。

(2)
米新規失業保険申請件数は25.2万件と市場予想(21.4万件)を上回り前週(20.3万件)から悪化した。米11月生産者物価指数は前月比±0.0%、前年比+1.1%、コア前年比+1.3%といずれも予想(+0.2%、+1.3%、+1.7%)を下回る伸びに留まった。

(3)
ラガルドECB総裁は「リスクは下方向も、(以前に比べ)やや顕著ではなくなった」などと比較的明るいトーンの会見を行った。これを受けてユーロは小幅に上昇したが、同時に公表したECBスタッフ予測で2020年の成長率見通しを下方修正した事などから伸び悩んだ。なお、2020年のインフレ見通しは9月時点の+1.0%から+1.1%に引き上げた。ラガルド総裁は「ECBの戦略検証は2020年1月中に開始。20年末までに完了することを目指す」事も表明した。

(4)
トランプ米大統領が「中国との大きな合意に非常に近づいている」などとツイート。米中の対立緩和期待で米国株が大幅高となる中、ドル/円やクロス円が上昇した。ただ、ポンド/円は英総選挙の結果待ちで伸び悩んだ。

(5)
米通信社が関係者の話として「米国は中国との貿易取引で原則合意、トランプ大統領の承認待ち」と報じるとドル/円が109.40円台に上伸。ポンド/円は、英総選挙の投票締切を目前にポンドを買い戻す動きが加わり144円台に上昇した。

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ドル/円の見通し

 昨日のドル/円は終値ベースで約0.7%上昇。米中が通商協議の第一段階に原則合意したと伝わり、米国株や米長期金利が上昇する中、NY市場で一時109.40円台まで上伸した。原則合意を受けて米国が15日に予定していた対中関税第4弾の発動も回避される事になった。本日は、英総選挙の出口調査で与党保守党の圧勝が示唆されており、英国が来年1月にも欧州連合(EU)から円滑に離脱する可能性が一段と高まった。

 年末を前に、米中通商問題と英国のEU離脱=Brexit問題という2つの大きな懸念がひとまず後退した格好だ。こうした中、ドル/円は109.50円台に小幅続伸しており、2日に付けた月初来高値(109.73円前後)を視界に捉えている。これを超えれば5月以来の110円台回復が見えてくるだけに、リスク・オンの流れがどこまで続くかが注目される。

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