「ドル/円、下ヒゲ大陽線」 外為トゥデイ 2020年1月9日号

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(1)
イランが米軍駐留のイラク基地に攻撃を開始したとの一報を受けて軍事衝突への懸念が高まった。リスク回避の円買いが強まるとドル/円やクロス円が急落。その後、安寄りした日経平均株価の下げ幅は一時600円を超えた。

(2)
豪11月住宅建設許可件数は前月比+11.8%と市場予想(+2.0%)を大幅に上回って増加。これを受けて豪ドル/円は約1カ月半ぶりの安値(73.76円前後)付近から持ち直した。

(3)
イランのザリフ外相が「イランは均衡の取れた措置を終了、戦争を求めてはいない」とツイートした事や、米メディアが「攻撃前の早い段階でイランから警告があり、米兵は防空壕や塹壕に隠れることができた」と報じた事で、本格的な軍事衝突への警戒感が薄れ円が売り戻された。

(4)
米12月ADP全国雇用者数は20.2万人増と、市場予想(16.0万人増)を上回った。11月分の雇用者数も6.7万人増から12.4万人増へと上方修正された。

(5)
トランプ米大統領はイランによる攻撃について「イランは攻撃後、行動を抑制しているようだ」「イランの攻撃で米国人に死傷者はなかった」「イランが前進・繁栄できるようなディールが必要」などとする声明を発表。軍事衝突回避への期待が一段と高まり円売りが活発化した。

(6)
ジョンソン英首相は、欧州委員会のフォンデアライエン委員長との会談で、英国が欧州連合(EU)離脱の移行期間を延長しない事は「はっきりしている」と明確に伝えたとの声明を発表。なお、フォンデアライエン委員長はこれより前に、ジョンソン首相が目指す年内の交渉完了は、時間的に見て「極めて厳しい」との見解を示した。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は終値ベースで約0.6%上昇。イランが米軍駐留基地を攻撃した事を受けて約3カ月ぶりに107.65円前後へと急落したが、その後109.24円前後まで大幅に切り返した。イラン外相やトランプ米大統領の発言から両国が軍事的に衝突するリスクは低いとの見方が広がり市場心理が改善した。こうした動きにより、昨日のドル/円は長い下ヒゲを伸ばした大陽線で引けており、下げ止まりからの上値模索再開を示唆する足型となっている。昨年12月に強い上値抵抗となっていた109.70円前後を試す動きとなってもおかしくないだろう。

昨日発表された米12月ADP全国雇用者数の大幅増により、明日の米12月雇用統計への期待が高まっている事もドルの支援材料になりそうだ。ただ、本日早朝(NYクローズ前)には、イラクの旧米軍管理区域にロケット弾が打ち込まれるなど、中東情勢は依然として不安定な状態にある(市場は大きく反応しなかったが)。一定の警戒はなおも必要だろう。

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