ショックと株、ショックと円

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総括

ショックと株、ショックと円

ドル円=107-112、ユーロ円=119-124 、ユーロドル=1.09-1.14

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨7位 株価9位、ショックと株、ショックと円」
振り出しに戻った。日足では5連続陰線の後、4連続陽線でV字型回復を見せた。ただ12月27日と同様に短い陰線となり、先週末は上ヒゲも長く(カブセ線)、110円への抵抗を見せた。イランショックというか、今までと同じようにショックはあったとしても時間が経てば株価は戻す。今回はその回復時間はとても短いものであった。ただショックの後の為替はある程度は戻すが完全に戻すわけではない。日本も数々のショックで円高となったが、完全には戻さず長期的には円高となっている。最近では英国のEU離脱ショックでポンドと英FT株価指数が下落したが、株価は既に離脱投票時の水準を回復したがポンドは回復していない。為替はやはり長期的な経常収支の需給に従って動く。英国は経常赤字国で長期的なポンドの下落傾向、日本は逆に経常黒字国なので長期的な円の上昇傾向がある。もちろん、日々の動きから数年の短期的な動きはぶれが
る。
 ここ2年は大きな貿易黒字にも赤字にもならず季節的な需給に沿ったり、原油価格の影響で動く円。ただ気がかりなのは消費が減退して、輸入減少しだしていることだ。輸入の減少は貿易黒字の拡大に繋がる。
景気が悪化して円高となる悪いパターンが続く可能性は残っている。輸出は輸出で米中貿易戦争の影響を受けて減少している。明るくない縮小均衡が続いている。

*米ドル「通貨4位、株価(NYダウ)8位、やや弱い景気」
意外と早く米イラン衝突は落ち着いた。経済ショックとは異なり、政治ショックは為政者の心の問題なので気持ちの切り替えで片付いてしまう。昔の戦争と違って核戦争の時代なので、一気に破滅する可能性もあるので抑止力が働く。これまで通りショックは買い。ただ今回は株などでは急回復したので買う暇もなかっただろう。
さて景気はやや弱い。カシュカリミネアポリス連銀総裁は当面金利を据え置くとした上で、景気減速の兆候も見られる中、次の一手は利下げかもしれないという考えを示した。
「雇用の増加は一段と抑えられ、賃金の伸びも鈍化している様子から労働者が不足しているとは言えず、経済は基調として鈍化傾向にあると判断される。次の一手を予想するとしたら、利下げであって利上げではないと思う」と語った。
 大統領弾劾問題は野党民主党にも決め手がないので過半数を占める上院では否決されるだろう。大統領選挙では、ブルームバーグ前ニューヨーク市長は、自身のビジネス経験を踏まえた経済政策案を発表した。内容の大半は民主党主流派と大差ないが、これまでは否定的だった最低賃金引き上げなども含まれている。
ブルームバーグ氏は、ビジネス経験のない人物が民主党候補に指名されれば、トランプ大統領に利すると指摘した。「トランプ氏は、一切雇用を生み出したことがない政治家一筋の候補との対決を望んでいる。、自身は金融情報会社の創設や、NY市長時代を通じて雇用をもたらしてきたと訴えた。ただ世論調査の支持率を見ると、ブルームバーグ氏はバイデン前大統領やウォーレン上院議員、サンダース上院議員といった有力候補を下回っている。

*ユーロ「通貨8位、株価6位(DAX)、横ばい 英のEU離脱と米中通商協議進展で落ち着く」
若干経済指標が回復している。またEU離脱となった対ポンドでは下げ止まり、それもユーロを支えている。11月の独鉱工業生産指数は前月比+1.1%となり予想の+0.7%を上回った。 12月のユーロ圏景況感指数は101.5となり予想の101.4を上回った。11月のユーロ圏小売売上高は前年比+2.2%で予想の+1.3%を上回った。さらに、1月のユーロ圏投資家センチメント指数は7.6と、前月の0.7から上昇した。これは2018年11月以来の高水準。上昇は3カ月連続。
 さて新しいインフレ目標の取り組みが行われるようだ。ビルロワドガロー仏中銀総裁は、物価目標は上下が対照的で弾力性を持つ必要があり、ECBが目標を設定する際、金融市場ばかりでなく世論の声も聞くべきという認識を示した。「中銀の目標が天井と捉えられた場合、目標達成の可能性は低下する」と指摘した。さらに「2%目標をいつでも良いが即刻達成すると約束することはできない」とし、達成期限を設けるべきとの考えを示した。ECBは今年、ラガルド総裁の下、政策枠組みの見直しを行う。

*ポンド「通貨10位、株価12位、プライド保ち経済効率失う」
EU離脱の話題は終了し、今は王室離脱問題(「しゅうとめ」問題?)しか大きな話題にならない。元々経常赤字の国だから、通貨ポンドの長期上昇はない。今後はもう後へは引けない覚悟でEUや他国と貿易交渉を続けないといけない。離脱によって英国民のプライドは保たれたが経済の効率性は失ったのだろう。それが英国民の願いなら他国民はとやかくいう必要はない。
 カーニー英中銀総裁は、「景気は低迷が続き、経済のたるみは大きくなっている。インフレは目標を下回る。国内の信頼感がどの程度迅速に戻るかにかかっている部分が非常に大きい。そうした中で当然ながら金融政策委員会では、英国の経済成長とインフレの回復を補強するため短期的な金融緩和の相対的な利点について議論がある」と語った。
 英中銀には、2016年8月に導入した600億ポンドの「少なくとも2倍」の資産購入余地があり、これは1ポイント前後の利下げに相当する効果があると総裁は指摘した。現行の政策金利は0.75%。フォワードガイダンスも活用できる政策手段だと述べたが、マイナス金利には言及しなかった。「全体で見て、従来型と非従来型の手段を合わせた政策余力は、危機前の緩和サイクルにおける2.5ポイント前後の利下げに相当する」と述べた。
 12月製造業PMI、建設業PMI、11月消費者向け融資などは弱かった。

*豪ドル「通貨11位、株価3位、リスクオンだが森林火災は悪影響」
前回触れた通り、米イラン緊張のリスクオフは短命に終わった。原油価格も下げ原油輸入国の豪にはメリットとなる。経済指標は強弱合いまった。11月の小売売上高は前月比0.9%増加し、予想の0.4%増を上回った。2019年2月以来の大幅な増加となった。「ブラックフライデー」が押し上げ要因。持続性は危ぶまれる。一方、12月の求人広告件数は前月比6.7%減の14万2569件と2016年4月以来の低水準となった。7カ月ぶりの大幅減だった。森林火災の深刻化による影響があった。少なくとも目先は消費を下押す可能性が高い。
 RBAは昨年3回の利下げを実施し、政策金利を0.75%まで引き下げたが、消費を本格的に刺激するには至っていない。政府による税金の還付も、消費ではなく貯蓄に回ったもようだ。RBAが2月にも追加利下げを迫られる確率を市場は40%織り込んでいる。政府は19/20年度の成長率見通しは、2.75%から2.25%に下方修正。20/21年度の見通しは2.75%に据え置いた。

*NZドル「通貨9位、株価13位、11月半ばからの堅調な流れを回復できるだろう」
米・イラン緊張の後退で、NZドルもリスクオンの流れに乗り先週は上昇した。元々経済指標の改善、米中通商協議の進展、中国の金融緩和と好材料が相次ぎ11月半ば以降は上昇していた。3QのGDPも前期比0.7%増となり市場予想の0.5%、中銀予想の0.3%を上回った。3Qは電子機器への堅調な支出に支援され、小売業界の伸びが2.4%となった。支出ベースのGDPは、家計支出の拡大を背景に0.6%増加した。GDPの約3分の2を占めるサービス部門は0.4%増加。GDP伸び率が中銀予想を大幅に上回ったことは、中銀の安心材料となるだろう。2月に利下げが実施される可能性は低くなっている。
 1月7日に実施された乳製品大手のフォンテラ社のオークションでは3回ぶりの上昇で2.8%高となった。

テクニカル分析

*ドル円「V字型で戻すが、先週末はカブセ線」
日足、12月27日から5連続陰線、ボリバン下限を下抜いたところからは4連続陽線で戻す。ただ先週末はカブセ線で上ヒゲも残す。ボリバン中位は109.16あたり。110円には19年5月23日以来のせていない。5日線上向き。
週足、4週連続109.50以上で上ヒゲを残し下落。ただ先週は再び109.50へ戻ってきた。8月26日週-12月9日週の上昇ラインを下抜く。8月26日週-1月6日週の上昇ラインがサポート。雲中へ戻る。
月足、19年8月-10月の上昇ラインを下抜く。19年5月-12月の下降ラインが上値抵抗だが接近。ボリバン中位も近い。ボリバン下限は105.90あたり。16年6月-19年8月の上昇ラインがサポート。
年足、4年連続陰線。ただ値幅は小さくなって2016年のレンジをここ3年抜けず。16年-19年の上昇ラインがサポート。16年17年の下降ラインを上抜くか。

*ユーロドル「先週末に反転上昇」
日足、先週末、1月8日-9日の下降ラインを上抜いて上昇。11月29日-12月10日の上昇ラインがサポート。1月6日-7日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバンまだ下位。
週足、ボリバン上限に達し、また一時上抜いて反落。11月25日週-1月6日週の上昇ラインがサポート。雲の下。12月30日週-1月6日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年10月-12月の上昇ラインがサポート。19年7月-12月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。雲の下。
年足、2年連続陰線。17年-19年、02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

「1月8日の上ヒゲで上昇、20日線越える」
日足、ボリバン上限から下限へ反落後に反発。1月9日-10日の上昇ラインがサポート。12月30日-1月10日の下降ラインが上値抵抗。20日線越え。5日線上向き。
週足、ボリバン上限から反落。11月11日週-1月6日週の上昇ラインがサポート。12月30日週-1月6日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年9月-10月の上昇ラインがサポート。19年4月-12月の下降ラインが上値抵抗。雲下。ボリバン下位。
年足、16年-19年の上昇ラインがサポート。18年-19年の下降ラインを上抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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