「米中第1段階合意でドル/円は?」 外為トゥデイ 2020年1月15日号

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(1)
NY市場終了後に、米財務相が中国を「為替操作国」から除外した事を受けて円売りが先行。ドル/円が昨年5月23日以来の110円台を回復した他、クロス円も強含んだ。

(2)
中国12月貿易収支は467.9億ドルの黒字となり、黒字額は予想(457.0億ドル)を上回った。なお、12月の輸出は前年比+7.6%、輸入は前年比+16.3%といずれも予想(+2.9%、+9.6%)を上回った。

(3)
英中銀(BOE)の利下げ観測がくすぶる中、欧州市場に入るとポンド売りが先行したが、売り一巡後は切り返した。ジョンソン英首相が「年末までに欧州連合(EU)との通商合意を確保する可能性が非常に高い」と発言した事も支えになった。

(4)
米12月消費者物価指数は前月比+0.2%、前年比+2.3%と予想(+0.3%、+2.4%)を下回る伸びに留まった。ただ、食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+2.3%と予想通りであった。

(5)
「米国の対中関税は、大統領選まで継続へ」とする報道を受けて円買いが強まる場面があった。報道によると、米国が中国からの輸入品に現在課している制裁関税のうち昨年9月発動分は「第1段階」の貿易合意で予定通り引き下げられる見通しだが、それ以外については11月3日の米大統領選が終わるまで維持される可能性が高いとの事。また、さらなる関税の引き下げの有無は中国による「第1段階」合意の順守状況次第だという。

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ドル/円の見通し

昨日のドル/円は、約8カ月ぶり高値を更新したがその後は伸び悩んだ。米国が中国を「為替操作国」から除外した事を受けて110.21円前後まで上昇したが、NY市場では米国が大統領選まで現行の対中関税を維持する方針との報道で109.80円台に押し戻されるなど上値が重くなった。

本日は、米中両国が貿易協議での「第1段階」の合意文書に署名する。ただ、中国政府の国営企業に対する補助金など、解決がより困難な問題は「第2段階」以降の協議へと先送りされる模様だ。米国による対中関税の引き下げも報道どおりに当面ないとすれば、市場の楽観ムードは長続きしない可能性がある。本日の「第1段階」の合意署名を受けて、ひとまず材料出尽くしとなれば、ドル/円にも足元の上昇に対する調整が入りやすいと考えられる。

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