米国に安定感、日本はマイナス成長やリパトリも視野に入る季節

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総括

米国に安定感、日本はマイナス成長やリパトリも視野に入る季節

ドル円=107-112、ユーロ円=117-122 、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨4位 株価12位、マイナス成長は円高? リパトリも視野に入る季節」
 西村経済再生相は、消費の低迷により19年10-12月期GDP一次速報について、個人消費低迷により前期比マイナスになる可能性があるとの見解を示した。20年1-3月期も新型コロナウイルス感染拡大を受けマイナス成長となるのではないだろうか。もちろん景気低迷と通貨安は日本の場合は結びつかない。失われた20年では景気減速、株価急落の中で円は急騰した。国内景気低迷では製造業は輸出に活路を求めることで貿易黒字となり円高要因となる。円高になり始めれば、対外資産国の日本では機関投資家主導で為替ヘッジの円買いも出て円高を加速してしまう。ただ最近は既に製造業は海外進出していることもあり、失われた20年時代ほどの急激な円高とはならないだろうが、不況の円高はある程度起きうるだろう。
 さて今後気になるのは3月年度末への決算がらみの為替だ。リパトリの円買いだけでなく、年度末の海外送金(円売り)もある。円高になり易いのは過去14年のデータから見れば2月下旬と3月中旬だ。
2月は月末の輸出も絡んでいる。ただ3月上旬にドル円が反発するのは円高になれば輸入も出てくるからだ。ただ今期は決算赤字の企業も多いようだ。海外決算も赤字ならばリパトリは出来ない。
指標では、1月の企業倒産が5か月連続で前年同月上回り、1月の景気ウオッチャー調査の街角景況感2-3か月先の見通しを示す先行き判断指数が昨年12月比3.7ポイント低下の41.8に悪化など不安だ。
IMFは消費税20%の引き上げについて提言するも、経費削減には言及していないお粗末さを感じた。

*米ドル「通貨2位、株価(NYダウ)7位、ナスダック首位、安定感」
 トランプ大統領ではなくパウエルFRB議長の発言なので市場は好感した。半期に一度の議会証言で、「米経済は良い位置にあるとし、経済見通しに対し前向きな見方を示した。景気拡大が継続できない理由はない。中国が発生源となっている新型コロナウイルスの感染拡大のほか、米経済の長期的な健全性に対する懸念はある」と表明した。一方、トランプ大統領はパウエル議長の議会証言中に米政策金利は高過ぎるとツイッターに投稿し、FRBを改めて批判。「ドイツや他の国は資金を借りるのに利子をもらっている。米国は最盛期にあるが、FF金利は高過ぎ、ドルは輸出にとって有利ではない」と投稿した。
 ナスダックは年初来8%以上の上昇、NYダウは3%の上昇。やはり政府の保護を受けないグローバルなIT産業が米経済、世界経済をリードしている。これから民主党の大統領候補、さらに米大統領選挙と続くが、誰が大統領になっても米経済の力強さは続くのだろう。時々、金融機関の不良債権問題を経験しながらも。ただドルインデックスが100に近づいていることは注意したい。100を超えればトランプ大統領だけでなくFRBからも警戒されるだろう。尚週末にG20が開催されるが為替は議題とならないだろう。

*ユーロ「通貨9位、株価5位(DAX)、ラガルド総裁は大丈夫か」
 先週はユーロ全面安となった。2週連続対ドルで下落。相変わらずラガルドECB総裁は楽観的だが経済指標はついていけない。利下げ観測も出始めている。ラガルド総裁は、ユーロ圏の成長は依然緩やかだが、暫定的な安定化の兆しがみられると述べた。
 さて実際の経済指標は弱い。独の4QGDPは前期比0.0%となり、予想の0.1%増を下回った。個人消費と政府支出がいずれも失速し、前期比での経済成長が止まった格好で、景気後退懸念が再び浮上している。
12月ユーロ圏鉱工業生産は予想以上に減少、資本財の落ち込みが響き、予想以上に低下した。前月比2.1%低下、前年同月比では4.1%低下。予想は前月比1.6%低下、前年同月比2.3%低下。
特に資本財の生産が前月比で4.0%と大幅に落ち込んだ。独の12月鉱工業受注指数は前月比2.1%低下し、昨年2月以来の大幅な落ち込みとなった。予想は0.6%上昇。ユーロ圏の12月小売売上は前月比1.6%減少し2017年10月以降で最大の落ち込みとなった。予想の0.9%減も下回った。

*ポンド「通貨6位、株価15位、ユーロ急落の対価として買われる。財務相交代は未知数」
 ポンドが上ったというより、ユーロの激安でポンドが対価として買われたのだろう。英国に良い材料が出たわけではない。ポンドは上昇したがFT株価は下落し、年初来では感染症で揺れる上海総合指数の次に弱い。買い材料とされる内閣改造も株価の下落を見ると説得力に欠ける。ジョンソン英首相は内閣改造で、新財務相にスナク氏を起用した。スナク氏は日本で「ハゲタカ」と呼ばれた英投資ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI3)で経営幹部を務めた人物として知られる。TCIは2007年から08年にかけて、日本の電力卸大手、電源開発の大株主として大幅増配を要求し、当時の経営陣と激しく争った。株買い増しをめぐって日本政府ともぶつかり、資本市場で「ハゲタカ」「モノ言う株主」として存在感を発揮した。
 さて19年4Q・GDPは前期比で横ばいにとどまった。EU離脱を巡る不透明感が経済の足かせとなった。家計支出が4年ぶりの低い伸びとなった。今週は雇用統計、消費者物価、小売売上と重要指標が続く

*豪ドル「通貨10位、株価2位、状況改善で持ち直し、株価は強い」
 米中貿易戦争、年初来の新型肺炎感染問題、大規模山火事で売られてきたが、一服感も出てきている。山火事は豪雨もあり沈下した。米中貿易戦争も第一段階合意があった。残りは新型肺炎問題だが、これは豪だけの問題ではなく世界のどこにも降りかかってくる。事態改善で株価が上昇、年初来6.24%高となっている。
 ロウRBA総裁はインフレ率を早期に中期目標レンジ(2-3%)に戻すことに「こだわる」考えはないと表明した。また政府や企業は過去最低水準の金利を活用し、投資を増やすべきだと指摘。中銀は昨年、景気支援と物価押し上げに向け、計3回の利下げを実施し、政策金利は0.75%に低下している。S&Pは新型肺炎の感染拡大が経済成長の重しとなるが、同国の格付け「AAA」に影響はないだろうとの見方を示した。
新型肺炎が中国からの観光客や一部の主要輸出品の価格に影響を及ぼすとした。今年の経済成長率が0.5%ポイント下押しされ、1.7%になるとの見通しを示した。ただ、財政が引き続き信用力の大きな強みであり、AAAの格付けと格付け見通し「安定的」を支える要因になっているとも指摘。財政収支の均衡が短期的・一時的に遅れても、同国の信用力が低下する可能性は低いとの見方を示した。

*NZドル「通貨11位、株価8位、楽観的になった中銀」
 政策金利は予想通り1.0%に据え置かれた。経済の先行きに自信を示し必要なら追加緩和するとの文言を声明から削除した。19年4Qの雇用統計、賃金が改善、消費者物価や住宅価格が上昇していたことから当然であった。19年は米中貿易戦争、20年は年初からの新型肺炎感染問題があり、中国貿易に依存しているNZにとっては打撃であるが、中銀は経済全体への影響について、短期にとどまり、大半が2020年前半に生じる可能性が高いとした。NZドルは貿易赤字によって売られているが、インフレは抑制されていることから株価は19年は30%上昇、今年も年初来3%上昇している。
 通貨安を景気回復に活かしている。
また2期目を目指しているアーダーン首相は、総選挙を9月19日に実施する。政府は前月、120億NZドル相当のインフラ事業を発表。経済活性化を目指し、インフラ投資を約20年ぶりの水準に引き上げる方針を打ち出した。

テクニカル分析

*ドル円=「110円やボリバン中位越えられず団子天井か」
日足、ボリバン中位保てず。2月13日-14日の下降ラインが上値抵抗。2月13日-14日、10日-13日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。110円超えられず団子天井か。
週足、2月3日週-10日週、1月6日週-2月3日週の上昇ラインがサポート。1月13日週-2月10日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年9月-20年1月の上昇ラインがサポート。18年10月-11月の下降ラインが上値抵抗。
年足、4年連続陰線。今年は陽線スタート。ただ値幅は小さくなって2016年のレンジをここ3年抜けず。16年-19年の上昇ラインがサポート。16年-17年の下降ラインを上抜くか。

*ユーロドル「ボリバン下限に沿いつつ下落、週足はボリバン下限下抜く」
日足、ボリバン下限に沿いつつ下落。2月13日-14日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、ボリバン下限下抜き。2月3日週-10日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は1.09あたり。
月足、19年10月-20年1月、17年4月-19年10月の上昇ラインを下抜く。ボリバン下限。20年1月-2月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。今年も陰線スタート。17年-19年の上昇ラインを下抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「ボリバン下限到達」
日足、ボリバン下限到達。2月13日-14日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバン下限は118.70あたり。2月13日-14日の上昇ラインがサポート。
週足、1月27日週-2月3日週の上昇ラインを下抜く。2月3日週-10日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は118.25あたり。
月足、19年9月-10月の上昇ラインを下抜く。雲下。ボリバン下位。20年1月-2月の下降ラインが上値抵抗。16年6月-19年9月の上昇ラインがサポート。
年足、16年-19年の上昇ラインがサポート。18年-20年、15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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