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「米ドル強気見通しが後退」外為短観 第129回

外為短観ロゴ

<第129回調査>2020年2月21日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

調査実施期間
2020年2月14日(金)13:00~2020年2月18日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は857件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル /円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間の米ドル /円相場の予想レートについてお答えください
問3:今後 1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後 1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください
問6:あなた個人の「景況感」はいかがですか?
問7:新型コロナウィルスの感染拡大がさらに事態が悪化した場合、最も強くなる(買われる)と予想される通貨
問8:新型コロナウィルスの感染拡大がさらに事態が悪化した場合、最も弱くなる(売られる)と予想される通貨
今後の調査実施計画及び公表方針

問1:今後1カ月間の米ドル /円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が36.4%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は29.8%であった。この結果「米ドル/ 円予想DI」は△6.6%ポイントとなり、前回(△30.0%ポイント)からプラス幅が大きく縮小した。

調査期間前後の米ドル/円相場は、110円台では上値が重かった半面、109円台では下値が堅く、方向感に乏しい展開であった。中国を発生源とする新型コロナウィルスの流行で世界景気に下押し圧力がかかるとの見方も出る中、個人投資家のドル強気・円弱気の見通しは後退したようだ。

問2:今後1カ月間の米ドル /円相場の予想レートについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レート」については、「±1円で推移」が43.8%と最も多く、次いで「1円~3円の米ドル高・円安(30.9%)」と続き、以下「1円~3円の円高・米ドル安(19.8%)」、「3 円以上の米ドル高・円安(3.4%)」、「3円以上の円高・米ドル安(2.1%)」の順になった。

ヒストグラムの形状は中央(±1円で推移)が高いピラミッド様であり、両端の低さも印象的だ。ヒストグラムには、当面の米ドル/円相場は小幅な値動きが続くという個人投資家の見方が反映されていると言えるだろう。

問3:今後 1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が19.6%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は48.8%であった。この結果、「ユーロ/円予想DI」は▼29.2%ポイントと19カ月連続でマイナスを記録した。弱気度合いを示すマイナス幅は前回(▼0.4%ポイント)から大幅に拡大した。

調査期間前後のユーロ/円相場は、約4カ月半ぶりに118.40円台の安値を付けるなど軟調に推移した。ドイツやフランスなどユーロ圏中核国の経済指標に悪化が目立ち、景気不安が再燃したところに、新型肺炎の流行による中国経済の先行き懸念が追い討ちをかけた格好となる。こうした中で個人投資家はユーロ弱気の見方を強めたと考えられる。

問4:今後 1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が26.6%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は38.9%であった。この結果豪ドル/ 円予想DI」は▼12.3%ポイントと前回(△6.8%ポイント)から大きく低下しており、弱気見通しを示すマイナスに沈んだ。

調査期間前後の豪ドル/円相場は74円台から73円台へとやや弱含みで推移した。個人投資家は、新型コロナウィルスの流行による中国経済の減速や、中国と関係の深い豪州経済への影響を警戒する形で豪ドル弱気見通しに傾かざるを得なかったようだ。

問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください

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「今後注目している通貨ペア」について尋ねたところ、「買い」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が37.6%の回答割合を集めて1位となった。続く2位には英ポンド/円(11.9%)、以下、3位豪ドル/円(9.2%)、4位トルコリラ/円(6.0%)、5位ユーロ/米ドル(5.7%)と続いた。なお、米ドル/円は前回(43.8%)から回答割合を減らしたものの、89カ月連続で1位となった。2位以下も大きな変動はなく、前回4位のユーロ/米ドルと前回5位のトルコリラ/円が入れ替わった程度で、いずれも回答割合に目立った変化はなかった。

一方、「売り」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が22.6%の回答割合で首位をキープした。以下、2 位ユーロ/円(16.7%)、3位ユーロ/米ドル(16.1%)、4位英ポンド/円(11.1%)、5位豪ドル/円(8.3%)と続いた。前回4位だったユーロ/円が回答割合を増やして(前回11.8%)2位に順位を上げており、ユーロ弱気の見通しが拡大した事を物語っている。問3でユーロ/円予想DIのマイナス幅が拡大したのと整合的な結果と言える。なお、3位のユーロ/米ドルも順位こそ同じだが回答割合は前回(14.9%)から増加している。繰り返しになるが、中国の新型肺炎流行によって、元々弱いユーロ圏の景気がさらに落ち込むとの懸念が、個人投資家のユーロ弱気予想の背景にあると考えられる。

問6:あなた個人の「景況感」はいかがですか?(ひとつだけ)

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今回の特別質問として、あなた個人の「景況感」はいかがですか?(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「良くなっている」が11.9%であったのに対し「悪くなっている」は36.2%であり、「あまり変化なし」は51.9%に上った。3カ月前の調査では「良くなっている」が11.0%、「悪くなっている」が34.1%、「あまり変化なし」は54.8%であった。個人投資家の景況感は改善が見られないままほとんど変化していないようだ。日本の10-12月期国内総生産(GDP)が大きく落ち込んだ背景は、内需の柱である個人消費の弱さにあったが、今回の結果はそうした状況がすぐには変わりそうにない事を物語っている。

問7:新型コロナウィルスの感染拡大が続いていますが、さらに事態が悪化した場合、3月末時点で最も強くなる(買われる)と予想される通貨を次のうちからお選びください(ひとつだけ)

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今回の特別質問として、「新型コロナウィルスの感染拡大が続いていますが、さらに事態が悪化した場合、3月末時点で最も強くなる(買われる)と予想される通貨を次のうちからお選びください(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「ドル」と答えた向きが37.6%ともっとも多く、ほとんど差がなく「円(37.2%)」と続き、「人民元(8.2%)」、「スイスフラン(5.6%)」、「ポンド(3.6%)」、「ユーロ(3.2%)」の順になった。

「ドル」と「円」の強さを同程度と見ている事から、今後新型ウィルスを巡る状況が悪化しても米ドル/円相場は大きく動かないとの見方が多いと推測される。ただ、調査終了後の19日に米ドル/円相場は111円台に急伸しており、一部には新型ウィルスの日本国内での感染拡大を受けて円売りが強まったとの見方もある。今後の相場展開と個人投資家の動きが注目されよう。

問8:新型コロナウィルスの感染拡大が続いていますが、さらに事態が悪化した場合、3月末時点で最も弱くなる(売られる)と予想される通貨を次のうちからお選びください(ひとつだけ)

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今回の特別質問として、「新型コロナウィルスの感染拡大が続いていますが、さらに事態が悪化した場合、3月末時点で最も弱くなる(売られる)と予想される通貨を次のうちからお選びください(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「人民元」が53.7%と圧倒的に多かった。以下、「豪ドル(13.1%)」、「円(9.6%)」、「ドル(9.2%)」、「ユーロ(7.5%)」と続き、「トルコリラ」や「南アランド」の回答は非常に少なかった。

新型コロナウィルスの震源地である中国の「人民元」や、中国と深い貿易関係にある豪州の「豪ドル」が下落するとの読みが多いのは当然であろう。「円」と「ドル」については、問6と同様に回答割合が概ね同じであったが、いずれも問6に比べると割合は低い。調査終了後の急激な円安は多くの個人投資家にとって意外な動きであったと推測される。

今後の調査実施計画及び公表方針

本調査も第129回目となりました。調査開始から10年超が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。

なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央以降に公表する「外為白書」で紹介する予定です。

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本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資 方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。また、本レポートに記載された 意見や予測等は、今後 予告なしに変更されることがございます。 なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、株式会社外為どっと コム総合研究所ならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。 Copyright©2020Gaitame.com Research Institute Ltd. All Rights Reserved. www.gaitamesk.com