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前倒しで大幅利下げ実施 今年は例年よりリラは健闘

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総括

前倒しで大幅利下げ実施 今年は例年よりリラは健闘

(通貨7位、株価6位)

予想レンジ トルコリラ/円 16.5-17.5

(ポイント)
*通貨番付7位と例年よりは健闘している
*株価指数は年初来26.37%安だが、これでも16市場中で6位
*政策金利は7会合連続引き下げ
*新型コロナウイルスの感染拡大で影響を緩和するため、総額1000億リラ(154億ドル)の経済対策を発表
*3月消費者信頼感指数が改善
*シリア戦ではロシアと停戦合意
*インフレはやや高く12%台
*19年4Q/GDPは前年同期比6.0%増
*12月、1月と経常収支が赤字化
*20年は5%成長の政府見通しとなっている
*国営銀行がリラ買い支え
*非居住者との間の為替スワップを制限
*EUが対トルコ制裁を決定(キプロス沖での石油開発で)
*フィッチが格付け見通しを上方修正
*海外からトルコ国内への投資は増加

(前倒しで大幅利下げ実施)
 トルコ中銀は、3月17日に政策金利の1週間物レポレートを1.0%引き下げ、9.75%とすることを決定した。中銀は19日に予定されていた決定会合を前倒しして実施。新型コロナウイルス感染拡大による影響で大きく動揺している金融市場の安定化に対応する。利下げは7会合連続で、これにより実質金利は一段と大きくマイナス圏に落ち込んだ。インフレ率は12%を超える水準に上昇。ただ中銀は、リラ相場は下落しているものの、商品価格の下落と全般的な経済活動の低下で国内の物価上昇は緩和するとの見方を示した。中銀は声明で「新型ウイルスの感染拡大がトルコ経済に及ぼす影響を緩和するには、金融市場の健全な機能の保全のほか、企業のキャッシュフローの確保などが重要になる」と指摘した。

(景気対策)
 エルドアン大統領は18日、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を緩和するため、総額1000億リラ(154億ドル)の経済対策を発表した。企業の債務返済延期や税負担軽減などを盛り込んだ。
国民に対し、不要不急の場合や通勤を除き、向こう3週間の外出自粛も勧告した。
エルドアン大統領は政府の対策会議後の演説で、銀行に貸し渋りをしないよう求めたほか、企業には人員削減回避を呼び掛けた。
新型ウイルスの影響を受けた企業については、債務返済を少なくとも3カ月延期できると発表。また、様々な業種を対象に、付加価値税(VAT)と社会保障費の納付期限を延期するとした。

(消費者信頼感指数が改善)
3月の消費者信頼感指数は2月の57.3から58.2へ改善した。海外からのトルコ旅行者は前年比3.8%増と2月の16.1%増から減少。25日には3月企業信頼感指数の発表がある

(成長率)
19年4QのGDPが6%、20年の成長率も5%の政府見通しとなっていることは好感されている。

(景気回復で経常収支は赤字化)
このところ弱いのは、19年7月から5ケ月連続で黒字となっていた経常収支が19年12月、20年1月と2か月連続赤字となっていることだ。景気が回復すれば消費が盛り上がり輸入も増加するのは致し方ないが通貨安となる。テクニカルではまだ下値揉み合いであるが揉み合いの上位に位置している。

(感染者数)
 コジャ保健相は、3月18日新型ウイルスの国内感染者が1日でほぼ倍増し、191人となったと明らかにした。死者は2人。トルコはこれまでに、カフェの閉鎖や集団での祈祷禁止、20カ国への航空便停止などの措置をとっている。

(シリア問題)
 外交問題ではシリア北部での停戦が合意しているので、そこからの為替市場への影響はなかった。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン下位で低迷

日足、3月19日-20日の上昇ラインを下抜くも昨日の戻しは強い。3月17日-19日の上昇ラインがサポート。3月10日-23日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、3月9日週、16日週と長い下ヒゲを出すも上げ切らず。3月9日週-16日週の上昇ラインがサポート。2月17日週-24日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年8月-20年2月の上昇ラインを下抜く。20年1月-2月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限に到達。
年足 5年連続陰線、今年は陽転して始まるも再び陰転。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

難民

 トルコは3月19日、欧州各国への渡航を目指して数万人規模のシリア難民らが殺到していたトルコ西部の対ギリシャ国境を閉鎖した。当局は「世界的に拡大する新型コロナウイルスから国民を保護する取り組みの一環」と説明している。これにより、トルコ国内の難民らは越境できなくなった。
  トルコ西部のブルガリアとの国境も閉鎖する。両国との国境は、トルコ人が帰国を求める場合など一部の例外を除き、人の通行は認められなくなった。貨物輸送は継続される。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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