2兆ドル景気対策に期待。米ドルが強くあり続けることはない

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総括

2兆ドル景気対策に期待。米ドルが強くあり続けることはない

ドル円=105-110、ユーロ円=118-123 、ユーロドル=1.09-1.14

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨2位、株価5位、今年のドル円は動いていない。動いているのは」
 4年連続陰線、今年もここまで陰線だが、108.73でオープン、現在107.98と実体は3か月でわずか0.75円の円高である。4年連続で2016年の値幅を上も下も抜いていない。3月はコロナウィルスによる米国投資家の損切中心で少し動いたが実体部分が動いていないのは日本の貿易収支が均衡していて元に戻ってくるのだろう。引き続き貿易動向を注視したい。対ドルで動いているのは主要通貨ではなく、新興国通貨やオセアニア、少しポンドである。
 貿易収支は1月が1.3兆円の赤字、2月が1.1兆円の黒字、3月上旬が0.3兆円の赤字でここまで20年は0.5兆円の赤字で相場のトレンドを決めるようなものではない。戦後大きく動いた時は黒字でも赤字でもべ嘔気収支は10兆円を超えていた。その中で介入が円高を抑制していた。基本トレンドを造る貿易収支が均衡している以上、ボリンジャーバンドを超えるような行き過ぎた相場は元に戻ってくる。
 さて新年度であるが、ここから8月までは輸出業者の輸出予約が先行する商慣習があるので貿易需給からは円高気味、秋には輸入予約が増加するの例年通り円安傾向となろう。
GPIFが外債投資を増加させるとしているが、それほど極端にある月に集中させることはなく、自身のヘッジ取引も行っているとしたら、影響は少ない。日銀短観は既に法人企業景気予測が悪化しているので新鮮味はなく、また世界中が驚くべき悪化する指標を交互に発表しているので気にすることはないだろう。政府の景気対策が評価されなければ消費減退に繋がり円高要因となる。

*米ドル「通貨3位、株価(NYダウ)9位、2兆ドル景気対策に期待。米ドルが強くあり続けることはない」
 問題はコロナウィルスという病気である。いくらお金をつぎ込んでも直せない病気はある。祈るしかない。経済対策はお見舞いのようであり、ないよりあったほうが病人を元気づかせるだろう。日本の対策は遅く小さいものになりそうで元気をなくさせるかもしれない。ということで迅速だった米国の2兆ドルの景気対策にはそれなりに期待したい。未曽有のことで分かりにくいが、時間が立てばどの産業が収縮しているのか、どの産業がメリットを受けているのがわかり重点的な対策に移行出来るだろう。
 米国投資家の株の損切とそれを補填するためのドル買いで、3月の相場は波乱となったが、損切も無限にあるわけでなく落ち着いてくるだろう。中国の米国への輸出が2月減少したこともドル高要因であるが、徐々に中国の製造業も復活してくるので米国の貿易赤字の改善も長続きはしない。一時ドルが今年の最強通貨となったが長続きはしない。米ドルインデックスも100を割ってきている。トランプ大統領は今のところ、「為替市場でのドル高を良い」と述べている。
 先週発表された米国の新規失業保険申請者数は驚くべき過去最多の328.3万件となったが、このような大幅な悪化は中国の指標でも見られており、他国も今後同じような状況となるので過剰反応は慎みたい。今週は3月米雇用統計の発表がある。非農業部門雇用者数は10万人減少予想だがもっと悪化することも想定したい。

*ユーロ「通貨4位、株価12位(DAX)、コロナ債提案」
 ユーロは対ドルで年初来ほぼ変わらずで0.62%安。日々の動きではボリンジャーバンド内を行ったり来たり、現在は下限から中位を抜けたところで6連続陽線、ボリバン下限までは8連続陰線であった。イタリアのコロナウィルス感染での死者が中国を上回ったとの報道があったが構わず上昇している。
 ECBはコロナウイルス感染拡大による経済への悪影響に対応するため、量的緩和政策を年末まで1200億ユーロ拡大すると決定したが政策金利は据え置いたことも出し渋りの感もあり裏目に出ていたが、その後
ラガルドECB総裁は「責務においてあらゆる措置を講じる決意、我々のコミットメントに限界はない」と発言し持ち直した。さらに総裁は必要な資金を調達するために1回限りのコロナ債の発行について真剣に検討するよう要請した。ただ ドイツのショルツ財務相は、ユーロ共同債の発行について、新型コロナウイルスの経済的打撃に対応する方法としてはふさわしくないとの考えを示した。

*ポンド「通貨6位、株価11位、首相感染、格下げ」
 先週こそは戻したが、年初来では対ドルで5.9%安、対円で6.5%安と弱い。米ドル、スイス、円、ユーロなどに後れをとっているのはEU離脱のイベントが終わり一息ついて元の経常赤字の英国に戻っているからだろう。またEUとの離脱交渉が難航していることもある。その中でコロナウィルスでチャールズ皇太子に続き、ジョンソン英首相やハンコック保健相も陽性反応が示された。
 この中でフィッチは3月27日、英国の信用格付けを「AA-」に引き下げた。コロナウイルス感染拡大の影響に伴う財政悪化を理由に挙げた。従来の格付けは「AA」。見通しを「ネガティブ」とした。EU離脱後のEUとの通商関係を巡る不透明性にも言及した。フィッチは「格下げは新型コロナ流行拡大の影響に伴う財政基盤の大幅な悪化と今回の危機の規模が明らかになる前にもたらされた財政緩和姿勢を反映している。新型コロナによる英経済への短期の大きな影響や離脱後の英EU間の通商関係を巡る継続的な不透明感も考慮された」とした。英国の経済成長率については今年がマイナス約4%、来年はプラス3%前後との見通しを示した。ただ予想には下振れリスクがあるとした。

*豪ドル「通貨10位、株価13位、AAA維持、リセッション予想あるも小反発」  
 豪はちょっとズルい、いや上手くやっている。昨年は大火事での苦難があり、GDPは減速した。ただまだ1.8%成長しており、先進国では高い方だ。それでも豪ドル安は厭わないとして、貿易黒字でも豪ドル安に誘導している。コロナウィルス対策は素早かった。入国制限を実施、緊急利下げと量的緩和策、景気刺激策の発表と続いた。20年1Qはマイナス成長に陥る予想も出ているが、今のところは大きな景気指標の落ち込みはない。
 2月雇用統計では失業率が5.1%に低下した。2月の就業者数は前月比2万6700人増え、予想の1万人増加以上に拡大した。 豪は29年間連続でリセッションに陥ったことのない国でここが崩れると衝撃的である。
格付け会社S&Pは、「AAA」となっている豪の信用格付けについて、新型コロナウイルスを背景に起きる公算が大きい「テクニカル・リセッション」が直ちに脅威とはならないとしたほか、広く見込まれている財政刺激策で同国の信用力が損なわれる可能性は低いと表明した。S&Pは「豪のAAA格付けが一時的な経済ショックを乗り越えられると考えている。強固な財政状況がある程度の融通をもたらしている」との認識を示した。ただ、経済情勢の低迷が現在の予想よりも長引けば、豪格付けが圧力にさらされる可能性があると指摘した。また、豪経済が今年上半期にリセッション入りすると予想。今年の成長率は1.2%と見込んだ。

*NZドル「通貨9位、株価4位、迅速な対応、小反発」
 豪ドル同様に19年4Q成長率は減速したといえども1.8%と先進国の中では高い方だ。ただアーダーン首相もコロナウイルスによる国内経済への打撃は世界的な金融危機の時よりも大きくなるだろうと警告するとともに、企業向け支援策などの財政措置で企業や家計の負担を緩和するとの姿勢を示した。NZ中銀は臨時の政策決定会合で0.75%の緊急利下げを決定した。3月25日には感染者急増を受け、国家非常事態を宣言した。これにより、感染拡大封じ込めに向けた措置を講じる権限が当局に与えられた。アーダーン首相は、飲食店、スポーツ施設、映画館、美術館、図書館など、不特定多数が集まる場所は閉鎖、スーパーマーケット、医者、薬局、ガソリンスタンド、入出金などの銀行サービスは、警戒レベルに関係なく利用できるとした。NZが国家非常事態を宣言するのは2度目。初の国家非常事態宣言は200人近い死者を出した2011年2月のクライストチャーチ地震の際に出された。

テクニカル分析

*ドル円=「大きく10円以上動いたが3月の月足実体は短い。週足のボリバンに従う」
日足、ボリバン上限へ近づく。3月24日-25日、20-21日の上昇ラインを下抜きボリバン中位まで下落。3月26日-27日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。ボリバン下限は102.70あたり。
週足、2月半ば以降、ボリバン上限越えから一気にボリバン下限下抜き。再びボリバン上限へ達し先週は反落。3月9日週-16日週の上昇ラインは下抜く。雲中。ボリバン中位。
月足、波乱、高値111.71、安値101.18。値幅10.53。現在107.98。19年9月-20年1月の上昇ラインを下抜くも上抜き返す。上ヒゲの長い2月の月足で3月は下落スタートで一時ボリバン下限を下抜く。111円まで戻すも現在はボリバン下位に位置している。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインを下抜くも16年-17年の下降ラインを上抜いた。ただ今月再び陰転。

*ユーロドル「8連続陰線でボリバン上限から下限、そして6連続陽線」
日足、8連続陰線でボリバン下限で下げ止まる。その後は6連続陽線。3月9日-10日の下降ラインを上抜く強さ。3月26日-27日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、大陰線でボリバン下限を下抜いた後、先週は大陽線。ボリバン上位へ。3月16日週-23日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2月、3月はボリバン下限で下げ止まり長いヒゲで戻し3月の上昇に繋がるも、上ヒゲで打ち返される。3月陽線もまだボリバン下位。
年足、2年連続陰線。今年も陰線スタート。17年-19年の上昇ラインを下抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「3週連続で週足は下ヒゲ、漸く戻す。日足はボリバン上限から反落」
日足、ボリバン上限から反落。3月25日-26日の上昇ラインを下抜く。3月26日-27日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、3週続いたボリバン下限以下から上昇。1月13日週-3月23日週の下降ラインが上値抵抗。3月9日週-16日週の上昇ラインがサポート。
月足、19年9月-10月の上昇ラインを下抜く。20年1月-3月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限近くからは戻す。
年足、16年-19年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。2連続陰線、今年もここまで陰線。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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