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ドル・円下げ渋りか、新型ウイルスの欧米での感染被害を見極め

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円下げ渋りか、新型ウイルスの欧米での感染被害を見極め」

30日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。新型コロナウイルスの影響で米景気後退(リセッション)入りが懸念され、ドル売りに振れやすい。ただ、欧州での感染被害も深刻化しており、ドル売りを抑える可能性があろう。

米国内でのウイルス感染者数が中国やイタリアを上回り世界最多となったのを受け、その影響によるリセッション懸念が強まっている。26日に発表された新規失業保険申件数から雇用情勢の急激な悪化が示され、ドルを手放す動きが続く。週明け東京株式市場は日経平均株価の大幅安などアジア株は全般的に軟調で、リスク回避的な円買い主導の展開に。ドル・円は年度末に伴う国内勢のドル売りも加わり、一時107円10銭台まで売り込まれた。半面、ユーロなどの主要通貨も朝方から弱含み、ドルの下げを抑える場面もみられる。

この後の海外市場では、米国経済の先行きへの警戒感から、引き続きドル売りに振れやすい展開とみられる。ただ、米国株は前週末の大幅安から自律反発が見込まれ、株高を手がかりにドル売りは後退する可能性もあろう。一方、欧州ではスペインがウイルス感染による死者数の急増で外出制限を強化しており、経済活動の一段の縮小が見込まれる。また、英国ではジョンソン首相がウイルスに感染し、安全保障にも影響しかねない事態に陥っている。そのため、欧州通貨がさらに値を下げる展開となれば、ドル・円は底堅い値動きとなりそうだ。


通貨別分析

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