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紆余曲折あるもコロナ克服へ前進

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総括

紆余曲折あるもコロナ克服へ前進

ドル円=106-111、ユーロ円=116-121 、ユーロドル=1.07-1.12

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨2位、株価9位、先週の円安株高推移はまだ不安定だが前進」
先週はやや円安株高が進んだ。まだ不安は多いが前進していることは確かだ。不安の一つが原油価格、トランプ大統領の仲介でOPECプラスが日量1000万バレルの減産に大筋合意したように見えたが、減産を拒否するメキシコとの最終合意とならなかった。ただ今朝、1500万バーレル減産合意との報道があった(米、ロ、サウジが産油国合計で日量1500万バレル超の減産に合意した、時事)。
 新型コロナウィルスでは欧州での感染増加数が減少したこともあり、リスクオンの貢献したが、週末は米国で再び感染者、死亡者数が増加し緊張が続く。
さて日本の経済指標は頗る悪いが、他国も同様なので相場には影響しない。日銀はさらなる金融緩和に動く可能性もあるが、それが消費者の可処分所得減少に繋がれば円高要因となる。日本は貸出より預金が多い国なのだから緩和一辺倒より、預金を活用する方法を考えないといけない。
 新年度の4月に入った。例年通り4-8月は輸出予約先行でやや円高需給だが、20世紀のような膨大な貿易黒字があるわけではないので円の上昇幅も限られる。秋になれば輸入先行の円安相場となる。その中で、コロナウィルス対策が進展すれば一時的に1-3月の円高株安を取り戻す動きとなる。先週のリスクオンは原油高、感染者数増加幅の縮小に加えウィルス発症の地の中国武漢開放があったが、その中国がGDPや貿易収支を発表する。大いに注目したい。

*米ドル「通貨3位、株価(NYダウ)8位、前向きな兆しはある」
 先週の米ドルは円とともに弱かったが、株価はダウ、ナスダックともに10%上昇した。トランプ大統領の原油減産への仲介の動き、欧米の感染者増加ペースの鈍化(但し週末の米国は感染者と死者が増加)、中国武漢の経済活動再開でリスクオンとなった。3月のリスクオフの流れから逆転した。この流れが継続するかどうか。紆余曲折ありながら今後は前に進んでいくだろう。
 当面弱い指標は続くが、世界同時同様のことで大きくは反応しない。先週660万件となった新規失業保険申請者数が予想の200万件減少となれば好感されよう。
さて先週は米株が大きく上昇したが、3月ほど損切りの玉も残っていなかったと思える。四半期決算も終えたし、損切が無限に続くこともない。その兆しはドルの注文状況にも兆しがあり、円売りやドル売りの金額が増加したことも同じ意味があった。暗い話ばかりではない。政府側のコメントなので偏りもあるが、ムニューシン財務長官は、トランプ大統領が5月に米経済活動を再開させる可能性があると発言した。
「大統領が新型コロナに関する問題に安心感を感じれば、あらゆる必要なことをすぐにでも実施し、米国の企業と労働者が事業を再開し、その過程において事業を運営するために必要な流動性を提供していく」と述べた。カドローNEC委員長も、今後1-2カ月の間に状況を見ながら経済活動を順次再開させることが可能と表明した。

*ユーロ「通貨5位、株価11位(DAX)、感染拡大ペース鈍化、景気対策合意」
 新型コロナウイルスの被害が大きい欧州各国で感染拡大のペースが鈍化し、被害が特に大きいイタリアでは先週初に新たな死者数が大幅に減ったことや、世界全体でドル安株高のリスク選好の流れとなりユーロも上昇した。さらにユーロ圏財務相会合は4月9日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の経済的な悪影響に対応する総額5400億ユーロ(約64兆円)の対策で合意した。予想される未曽有のリセッションに歯止めをかけるプランを承認した。救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)を活用し、最大2400億ユーロ相当の与信枠を提供することが柱になる。総額1000億ユーロ規模の共同雇用保険基金、欧州投資銀行(EIB)による企業への 2000億ユーロの流動性供給手段も盛り込まれた。危機が去った段階でばらばらではなく、共に成長することを確実にする回復プランと3つのセーフティーネット(安全網)が柱となる。
必要な国々は「医療緊急事態に使途を限定し、現在および将来的な条件に縛られない新たな与信枠」を利用できるようになる。「コロナ債」と呼ばれる共同債発行を強く求めていたイタリアとフランス、スペインを含む9カ国は、ESMに基づく救済プログラムを超えてさらに前進できたとし歓迎した。ユーロ圏財務相は、経済の回復に弾みをつけ、打撃が最も深刻な国々を支えるための一時的な基金の創設を検討することでも一致。フランスのルメール経済・財務相によれば、5000億ユーロ規模を想定し、財源を含めて6カ月以内に決定される可能性がある。
ただ週末、来週初と欧州休場のために取引が減少し伸び悩んだ。(ユーロドルの週足のボリバン下限で好材料が出たため反発しやすかった)

*ポンド「通貨6位、株価13位、首相退院おめでとう」
 上述のユーロの項で触れたように、新型コロナウイルスの被害が大きい欧州各国で感染拡大のペースが鈍化したことでユーロが上昇しポンドは連れ高となった。また新型コロナウィルスで入院しICUで治療を受けていたジョンソン首相が「非常に良い進展」を見せICUを出て歩き始めたという報道は好感された(12日に退院)。英国の感染者数は4月11日現在で累計死者は9875人、感染が確認された人は5234人増えて7万8991人となった。誰もが検査を受けているわけではないため、実際の感染者はこれよりはるかに多いと考えられている。
 英国政府が新型コロナウイルス対策として3月23日に打ち出した外出規制や商業店舗・公共施設などの閉鎖から2週間が経過した。国内の緊張感は高く、必要最低限の外出を除く自宅待機は広く浸透、公共交通機関の利用も大幅に減り、ロンドンの地下鉄利用は2月下旬に比べ9割以上減少している。経済対策では中小企業向けの緊急融資制度拡大、個人事業主の所得の80%を政府が肩代わりすること、休業中の従業員給与80%の補填制度の導入などを打ち出している。
 英中銀のベイリー総裁は「政府の新型コロナウイルス対策を支援するために、中銀が財政ファイナンスを行うことはない。財政ファイナスを行えば、運用上の独立性が損なわれ、物価管理の信認に傷がつく」と指摘した。

*豪ドル「通貨8位、株価10位、原油高と武漢再開で上昇、今週は雇用統計」
 原油は先週後半OPECやG20が具体的な減産でまとまらず下落したが、豪ドルは上昇を維持した。トランプ大統領が原油の協調減産を巡りサウジアラビアとロシアの間を仲介したことを明らかにした頃から豪ドルの上昇が始まった。豪は原油はネットで輸入国だが、原油価格の上昇は主要輸出品のLNG価格の上昇に繋がることが株式市場で好感された。また中国のコロナウィルス発症地とされる武漢の開放があったことも先行きの豪経済には好材料となる。
 RBAは金融安定報告で、国内銀行は新型コロナウイルスの感染拡大を十分乗り切れるとの見通しを示した。ただ、家計の債務に脆弱性がみられるほか、不動産市場が低迷するリスクがあるとの認識も示した。
ブロック総裁補は「オーストラリアの金融システムは力強く、この厳しい局面とその後の回復局面で、家計と企業を十分支えられる状況にある」と述べた。
 今週は3月雇用統計の発表がある。他国同様に悪化する予想だ。

*NZドル「通貨9位、株価4位、危機対処では4月20日がカギ」
 原油高、中国武漢再稼という要因で上昇したドルにつれ高となった。独自の好材料としては、乳業大手のフォンテラ社のオークションで5回ぶりに価格が上昇(+1.2%)したこともある。新型コロナウイルスの新たな感染者は前週から減少した。ただ、アーダーン首相は、全土で実施しているロックダウンが奏功しているか判断するのは時期尚早との見方を示した。全土の外出制限については、期限の2日前にあたる今月20日に延長するかどうかを決める考えを示した。
 ロバートソン財務相はこれより先に議会委員会で、新型ウイルスによる経済への打撃は金融危機時より大きくなるとの見解を示した。
同相によると、財務省は失業率が金融危機下での最悪の水準(6.7%)よりも悪化する可能性が高いとみている。財務省の初期の試算では、失業率の上昇幅は5%から2桁になり、国内総生産(GDP)は10-17%下押しされる見通しだ。同相は、銀行の予測では失業率は最大30%上昇するとみられているとも述べた。
 4月の企業信頼感指数(暫定)は大幅に低下した。向こう1年間に経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引き73.1%と、前月調査の63.5%から大幅に増え、悲観的な見方が一段と強まった。

テクニカル分析

*ドル円=「伸び悩み」
日足、先週は伸び悩んだ。4月9日-10日の下降ラインが上値抵抗。3月16日-4月2日の上昇ラインがサポート。雲の上に出るか。ボリバン下位。5日線下向き
週足、先週はほぼ寄り引き同時。3月30日週-4月6日週の上昇ラインがサポート。3月30日週-4月6日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、3月波乱、高値111.71、安値101.18。値幅10.53。4月は陽線スタート。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。まだボリバン下位。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインを下抜くも16年-17年の下降ラインを上抜いた。ほぼ年初来寄り引き同時。

*ユーロドル「ボリバン中位越え」
日足、ボリバン中位を僅かに越える。4月9日-10日の上昇ラインがサポート。3月27日-30日の下降ラインが上値抵抗、4月7日9日の上昇ラインもサポート。5日線上向き。
週足、ボリバン内で行ったり来たり。ボリバン下限から小反発。3月23日週-4月6日週の上昇ラインがサポート。3月30日週-4月6日週の下降ラインを上抜けるか。3月16日週-30日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2月、3月はボリバン下限で下げ止まり長いヒゲで戻し3月の上昇に繋がるも、上ヒゲで打ち返される。4月早々にボリバン下限へ下落し反発。
年足、2年連続陰線。今年も陰線スタート。17年-19年の上昇ラインを下抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「ボリバン中位へ反発」
日足、ボリバン中位へ近づく。4月9日-10日の上昇ラインがサポート。4月9日-10日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、ボリバン下限下抜けから反発しバンド内へ。3月30日週-4月6日週の上昇ラインがサポート。3月30日週-4月6日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、19年9月-10月の上昇ラインを下抜く。20年1月-3月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限近い。
年足、16年-19年の上昇ラインを下抜くか。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。2連続陰線、今年もここまで陰線。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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