中国経済再開で浮上も国内には好材料なし

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総括

中国経済再開で浮上も国内には好材料なし

通貨最下位、株価5位

予想レンジ 南アランド円 5.3-6.3

(ポイント)
*コロナウイルス感染は拡大
*原油高、中国武漢再開を好感し一時上昇
*3月の企業景況感指数が悪化
*通貨は年初来最弱
*2020年度はマイナス6.5%成長か(ムーディーズ)
*4Q・GDPはマイナス成長でリセッション入り
*4月PMI、最低水準
*ムーディーズに続きフィッチも格下げ
*直接投資が減少、海外投資家は株式を売り越した
*中銀は国債購入を開始、流動性を供給
*電力大手のエスコム社、南アフリカ航空ともに財政難
*12月と2019年は貿易黒字
*南アの最大貿易相手国は中国


(中国経済再開で浮上も国内には好材料なし)
ここ2週間下げ止まり2週連続対円で陽線となった。ただ材料は中国経済の再開や米中コロナウィルス論争のトーンダウンや米中貿易交渉の進展などであり、南アの国内要因ではないことが不安である。
リセッション、財政赤字拡大、電力大手エスコム社や南ア国際航空の経営難とジャンク債格付けなどの悪材料は改善していない。強いて言えばそういう悪材料による売りが一服したことくらかもしれない。

(成長見通しなど、ムーディーズ)
ムーディーズは、南アの今年度(2020年4月-21年3月)国内総生産(GDP)成長率見通しを、マイナス2.5%からマイナス6.5%に下方修正した。来年度はプラス4.5%に戻るとみている。
また政府が打ち出した5000億ランドの新型コロナウイルス対策については、財政基盤を弱め、国有企業への支援能力を低下させると指摘した。ムーディーズは「対策は南アの最も弱い世帯や企業が、世界的な貿易鈍化と国内のロックダウンによる収入減少局面を乗り切る上で重要な手助け役だ。しかし今年の経済の急速な落ち込みを防げそうにはない」とも述べた。
こうした経済悪化が歳入に影響を及ぼす結果、今年度の財政赤字の対GDP比はこれまで予想していた8.5%にとどまらず、過去最悪の13.5%に達するととともに、年度末の公的債務の対GDP比は15%ポイント高まって84%になるという。またS&Pは、南アの格付けをBBからBB-に格下げした。見通しは「安定的」。

(4月PMI、最低水準)
 4月の民間購買担当者景気指数(PMI)は35.1で、3月の44.5から低下し、2011年の統計開始以来最低水準となった。好不況の分かれ目となる50を12カ月連続で下回った。
 生産指数が過去最低となったほか、新規受注も輸出の停滞と供給網への制約で低下した。雇用も大幅に削減され、失業率が40%を超える可能性が高まった。
 封鎖が実施されると、多くの企業は生産の一部を縮小するのではなく営業を全面的に停止した。これにより、経済活動崩壊の規模は指数が示唆するよりさらに大きくなっている可能性がある。雇用も収入も、大きな困難に見舞われるとみられる。

(世界国債インデックス(WGBI)から除外)
 南アの国債が、世界国債インデックス(WGBI)から除外されたが、海外投資家は1カ月以上前から除外に備えていた上、国内投資家の買いも期待され、当面は相場への厳しい影響を避けられそうに見える。
ムーディーズが3月27日に南アの格付けをジャンク級に引き下げたことで、同国を投資適格級とする格付け会社は皆無となった。これにより、南ア国債はWGBIからの除外が必至となったが、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行で金融市場が荒れたため、指数を提供するFTSEラッセルは除外を4月末に先送りしていた。
WGBI指数からの除外を受け、一部の海外大手ファンドは南ア国債を保有できなくなり、アナリストによると、ランド建ての同国債は少なくとも50億ドルの自動的な売りにさらされる可能性があった。
ただ、南ア財務省のデータによると、海外投資家は年初から既に570億ランド相当の南ア国債を売っている。このため地元の資産運用会社は、相場に今から突然、厳しい影響が及ぶことはないとみている。この約1カ月で投資家は既に持ち高を徐々に調整できていたとの見方だ。

テクニカル分析(ランド/円)

ボリバン中位上抜き

 日足。5月7日-8日の上昇ラインがサポート。4月30日-5月8日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。ボリバン中位上抜く。
 週足。ボリバン内へ戻るが下限。4月20日週-5月4日週の上昇ラインがサポート。4月27日週-5月4日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足。4か月連続陰線、今月は上昇スタートもまだボリバン下限下抜き。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、16年-18年、16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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喜望峰

コロナ対策で国際機関から50億ドル借り入れ

 財務省国庫局のモガジャネ局長は、新型コロナウイルス対策の資金として、国際金融機関から950億ランドの借り入れを目指す考えを明らかにした。
南ア政府は総額5000億ランドの新型コロナ対策を打ち出しており、現在IMF、世界銀行、BRICSの新開発銀行、アフリカ開発銀行との間で、資金調達交渉を進めている。
IMFは既に、南アが新型コロナ危機のために最大42億ドルの支援を要請することができると表明。ムボウェニ財務相は、世銀と「多分5500万-6000万ドル」の融資枠を利用する協議をする可能性があると語った。

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