香港リスク浮上

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総括

香港リスク浮上

ドル円==105-110、ユーロ円=115-120 、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨首位、株価8位、香港リスク浮上
コロナウィルスはまだ恐ろしいが、正体が見えてきたこと、最悪でも全人類が医療防護服をつければ生きていける。今後は最悪から少しずつ回復していけばいいと、世の中リスク選好になってきたところへ、米中関係が悪化してきた。中国は一国二制度適用の香港の民主運動の暴走を抑える目的で、今回の全人代で「国家安全法」の制定を狙う。これに対して米国は「香港人権・民主主義法」で香港人の人権を守る。英豪加も「国家安全法」の制定に懸念を示した。中国は海外の批判を「内政干渉」と対応した。先週金曜日の香港ハンセン指数は5.56%、上海総合指数は1.89%下落した。これが米中貿易関係の悪化にもつながると世界経済も再び混乱する。救いは米中がまだ対話を続けていると言うことだ。5月28日の全人代で「国家安全法」が可決される見込みである。コロナウィルス抑制へ向かう中、再び米中関係が混迷する。
 その中で、日本は今週、政府が緊急事態宣言の解除の可否を判断する。一歩前進となる。4月貿易統計は9304億円の赤字となり年間でここまで1兆円の赤字となった。対米ドルではこの赤字で小動きとなっているが、コロナウィルスによる世界的株安で円は全体では年初来最強通貨となっている。また新年度の円買い需要も円高に影響している。先週発表された一部の生保決算では外債投資に消極的な事や外貨建て生保の売れ行きが不振であることがわかった。資本からの円売りは目立たない。日銀のさらなる金融緩和は預金者の消費欲を減退させ円高となる。2016年1月のマイナス金利導入時と同じ。日銀の効果ある政策は株式購入くらいだろう。

*米ドル通貨2位、株価(NYダウ)9位、ナスダック独走の強さ。大統領選挙前にトランプ大統領が総攻撃開始
 ナスダック市場は年初来3.92%高まで戻した。コロナウィルスショックでも耐えうる企業の集まりなのだろう。シティグループは、米国株式市場が今後1年間で史上最も急激な回復を見せるとの予測を示した。
2021年6月のダウ工業株30種は現在の水準から15.5%高の2万8400ドルと予想した。コロナウィルス感染を抑制していないが経済活動を再開した。
ただ大統領選挙を11月に控え、トランプ大統領の他国・他者への攻撃は強まっており、市場に悪影響を及ぼすこともあろう。
 1992年以来行っていなかった核爆発を伴う核実験の再開について議論、中国の香港への国家安全法適用へ抗議、米上院が一部の中国企業による米株式市場上場を制限する可能性のある法案を全会一致で可決、中国のコロナウィルスへの対応を批判し続けていること、国内では上院がバイデン前副大統領の次男に関する疑惑調査で、関係企業に文書提出と証言を求める召喚状を出すことを承認するなど、争いごとは絶えない。 またトランプ大統領は、テレビ会議に切り替えて開催を予定していた6月のG7首脳会議について、ワシントン近郊で通常形式で開催する可能性を示唆している。
 長期的には膨大な貿易赤字でのドル安傾向が残るが、短期的にウィルス責任問題で中国との貿易が縮小したり、マイナス金利で日本のように国民の可処分所得が減少して消費が衰えるとドル高要因となる。
ただ最近は脆弱だったユーロ圏の経済も、5000億ユーロの復興資金創設で持ち直してきている。

*ユーロ通貨5位、株価10位(DAX)、5月27日の復興計画に期待
 下げ止まっているがまだ脆弱感あり。欧州委員会のドンブロウスキス副委員長は、欧州委は融資と交付金による1兆ユーロ超の新型コロナウイルス復興計画を5月27日に提示すると発表した。経済指標も少ないが明るいものも出始めた。5月の独ZEW景気期待指数は51.0と、前月の28.2から改善した。新型コロナウイルス流行を巡る懸念が後退したほか、今年下半期に緩やかに景気が回復するとの期待が強まった。5月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)は30.5となり、統計開始以来最低となった4月の13.6から上昇した。新型コロナウイルス感染拡大を受けて導入されたロックダウン措置が一部で緩和されたことを受けた。ZEWは「夏以降に景気が好転するとの楽観的な見方が強まっている。ただ回復にはしばらく時間がかかる見通しで、2022年になってようやく経済の生産は19年の水準に戻るだろう」とした。
ユーロドルは2月から日足、週足、月足のボリバン下限にくると下げ止まる。年足では2002年‐17年の上昇ラインがサポートとなっている。今年は円やドルより弱いが、全体では上位グループにあり、当局としても為替については何の問題もないところだろう。

*ポンド通貨8位、株価13位、4つの苦難が続く
 英国の死者数は5月23日で3万6675人となり、世界では米国に次ぎ2番目、欧州では最多となっている。英国のロックダウンは続いている。ジョンソン首相はロックダウンを少なくとも6月1日まで継続する方針を示した。その中でEUとの離脱交渉は進んでいない。英国側の交渉責任者を務めるフロスト氏は、EUが提案してきたのは「質の低い」通商協定案でしかないと非難した。交渉が行き詰まる中で、両者の反目が深まっている。EUは英国に対し、4億5000万人余りの消費者を抱える単一市場に広範なアクセスを認める通商協定の対価として、EU規則の一部に従うことを求めている。EUの担当官バルニエ氏は、英国は「義務には従わず、加盟国の恩恵を維持しようともくろんでいる」と指摘していた。
 4月の小売売上高は、新型コロナウイルス感染防止のための規制の影響で統計開始以来、最大の落ち込みとなった。また4月の財政赤字は単月としては過去最大で、債務はほぼ国内総生産(GDP)と同規模となった。4月の小売売上高は前月比18.1%減。英国の苦難(感染者、EU離脱、財政赤字、指標悪化)は続く。

*豪ドル通貨7位、株価11位、対中関係は、格付け見通しがネガティブに
 フィッチは、豪の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。新型コロナウイルス感染拡大が、国内経済と財政に及ぼす打撃を理由として挙げた。
格付けは「AAA」に維持した。政府は新型コロナの国内経済への影響を和らげるため、1940億豪ドルの財政出動を表明。中銀も政策金利を過去最低水準に引き下げ、「無制限の」量的緩和に着手した。
こうした措置にもかかわらず、フィッチは豪経済は今年5%縮小すると予想している。
 対中関係は悪化している。コロナウィルス発生過程について米国は中国の対応が悪かったとしているが、豪も同調し調査を要求した。香港に対する中国の国家安全法の制定に対しては豪も批判している。すでに中国は豪からの輸入の制限を始めている。経済を中国に依存し、国内経済も明かしている豪としては対中関係の悪化は不安要因だ。
 ロウRBA総裁は、「新型コロナウイルスの流行により、豪経済の先行きは異例なほど不透明だ。健康面での信頼感を回復することが力強い景気回復の前提条件だ」とし、それが国内外の経済を支援すると語った。

*NZドル通貨9位、株価2位、首相支持率59%へ上昇
 ロバートソン財務相は新型コロナウイルス流行で悪化する経済への刺激策として、個人への直接的な金銭支援について議論していると明らかにした。中銀マネーあるいは政府借り入れを増やして国民に直接支給するいわゆる「ヘリコプターマネー」政策に関する政府の計画について問われ、議論はされているが、検討は進んだ段階には「全くない」と語った。
 良い話しは、人口が3月末で500万人を突破した。人口は2013年から急激に増加し、6年超の間に50万人拡大。同国史上最も短い期間に100万人の増加が起きたことになる。
さて、9月の総選挙を控え、アーダーン首相の支持率が大幅に上昇している。新型コロナウイルス感染拡大への対応が評価された。
調査「11NEWS Colmar Brunton Poll」によると、首相率いる労働党支持率は18%ポイント上昇し、59%となった。選挙でこの通りの結果になれば、労働党は連立でなく単独で政権を取れることになる。

テクニカル分析

*ドル円=「ボリバン上限より小反落」
日足、雲中。5月19日-20日の下降ラインが上値抵抗。5月19日-22日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、4月6日週-5月11日週の下降ラインを上抜く。5月11日週-18日週の上昇ラインがサポート。4月6日週-5月11日週の下降ラインが上値抵抗。雲中となるか。
月足、3月波乱、4月は陽線スタートも陰転。3月-4月の下降ラインを上抜くか、2月-3月の下降ラインが上値抵抗。3月-5月の上昇ラインがサポート。ボリバン下位。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインは一旦下抜くも戻す。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。年初来では陰線。

*ユーロドル「ボリバン上限より反落」
日足、ボリバン上限に達した後、5月20日-21日の上昇ラインを下抜き下落。5月21日-22日の下降ラインが上値抵抗。5月18日-22日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、ボリバン下位だけで行ったり来たり。5月11日週-18日週の上昇ラインがサポート。同じく4月27日週-5月18日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2月から今月までボリバン下限を何度も一時下抜くも下げ止まる。3月-4月の上昇ラインがサポート。18年4月-20年3月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。今年もここまで陰線。17年-19年の上昇ラインを下抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「ボリバン上限より反落」
日足、ボリバン上限に達した後、5月20日-21日の上昇ラインを下抜き下落。5月21日-22日の下降ラインが上値抵抗。5月18日-22日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、ボリバン中位まで達するも上ヒゲを残し反落。5月11日週-18日週の上昇ラインがサポート。3月23日週-5月18日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、今年はずっと陰線、今月もここまで陰線。ボリバン下限到達後、寄り引き同時迄戻す。20年1月-3月の下降ラインが上値抵抗。
年足、16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。2連続陰線、今年もここまで陰線。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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