今年初の月足陽線へ 原油価格回復と経済活動再開が寄与

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総括

今年初の月足陽線へ 原油価格回復と経済活動再開が寄与

予想レンジ 4.5-5.2

(ポイント)
*今年初の月足陽線へ(対円)
*新型コロナウイルス感染者、死者が増加している
*自動車産業など経済活動一部再開へ
*原油価格回復がペソを支える
*政策金利は5.5%まで引き下げられた 
*4Q・GDPは確報値でマイナス成長となりリセッションへ 1Qも前期比マイナス1.55%
*CPIは低下
*雇用減少
*追加格下げ懸念あり
*政府はペソ買い介入を示唆
*中銀は2020年はマイナス8.8%の成長見通しを示した
*大統領支持率が急落
*2月21日の弊誌でメキシコペソ売りの推奨(現在買い戻している)
*2019年のGDPは10年ぶりのマイナス成長
*2019年は20年ぶりの貿易黒字

(今年初の月足陽線へ)
 中国武漢再開宣言をきっかけとした3月半ばからの世界的株価の回復、4月下旬からの原油価格の急回復でメキシコペソも対円の安値4.22から4.87まで回復してきている。5月が月足陽線となれば今年初であり、5か月ぶりの陽線となる。
 これが続くかどうかも、コロナウィルス感染の第二波のリスクがある中で経済活動再開が進んでいくかどうかである。

(新型コロナ死者数増加が1日当たり最多)
 保健省は5月26日の国内の新型コロナウイルス感染症による死者が501人増加し、累計で8134人になったと発表した。1日当たりの増加数としてはこれまでで最も多い。感染者数も過去最多の3455人増え、累計7万4560人となった。
 26日午前にはロペスオブラドール大統領は死亡率が落ち着きつつあるとの認識を示し、危機克服に近づいていると述べていた。メキシコは今月に入り、経済活動を再開させると表明。感染者がほとんど報告されていない地方のロックダウンを解除するほか、自動車や鉱業、建設セクターの事業再開を容認していた。
 
(自動車産業、相次いで操業再開)
 自動車メーカーが相次いで操業を再開している。フィアット・クライスラーは5月26日、中部トルカの2つの施設で業務を再開。北部サルティヨでも前日、段階的に操業を再開した。
 BMWも、中部サンルイスポトシで27日から操業を再開する方針を示した。 フォードは、メキシコのエルモシヨ工場について、28日をめどに段階的に操業を再開する方針を示した。  メキシコ政府は今月半ば、政府の衛生基準を満たした自動車メーカーに操業再開を認める方針を示した。 ただ一部の州知事は、新型コロナの感染が拡大していることを受けて、操業再開に慎重な姿勢を示している。
 トヨタ、日産、ホンダもメキシコでの操業を段階的に再開する。

(成長、インフレ予想)
 メキシコ中銀は最新の四半期報告で、今年の経済成長率が最悪の場合マイナス8.8%に落ち込むとの見通しを示した。中銀は、新型コロナウイルスのパンデミックが経済に及ぼす影響を予測するのが難しいとして、先行きについて景気後退の深さや回復が「V字」か「U字」かなどを踏まえた3種類のシナリオを提示。今年の成長率見通しをマイナス8.8%─マイナス4.6%と幅を持たせた。来年はマイナス0.5%─プラス4.1%と見込んでいる。
また通貨ペソが過去3カ月でドルに対して約15%下落したため、4Qの物価上昇率見通しを3.2%から3.5%に引き上げた。
中銀は「パンデミックがもたらしているショックは大幅かつ同時的に経済活動、金融環境、物価情勢に影響を与えており、金融政策にとっては複雑なシナリオを意味している」と指摘した。

(4月の貿易赤字過去最大 新型コロナで輸出急減)
 4月の貿易収支は42億9300万ドルの赤字となった。新型コロナウイルス感染拡大を受け国外でのメキシコ製品に対する需要が急減したことを反映し、赤字幅は1991年の統計開始以降で最大となった。
貿易収支は前月が18億7300万ドルの黒字、前年同月は15億1000万ドルの黒字だった。
4月は輸出が37.7%減、輸入が21.9%減。内外の需要急減、商品価格の下落、新型ウイルス感染拡大抑制に向けたロックダウンに起因する供給網の一部阻害などを反映し、メキシコの輸出入は今後低迷しそうだ。
 また1Q経常収支は9億8200万ドルの赤字。赤字の対国内総生産(GDP)比率は0.4%と、ロックダウン措置開始前に移民による送金や輸出収入が増えていたことで低下した。前年同期は3.6%だった。

テクニカル分析

なべ底から這い上がる

 日足、なべ底から這い上がる。ボリバン上限に沿いつつ上昇。ただ2日連続で5月26日の高値を抜けない。5月26日-28日の下降ラインが上値抵抗。5月26日-5月28日の上昇ラインがサポート。5日線上向き
週足、2月17日週-24日週の下降ラインを上抜く。5月4日週-18日週の上昇ラインがサポート。ただまだボリバン下位。ボリバン中位は5.03。
 月足。今月は3月-4月の下降ラインを上抜いて陽転。5か月ぶり月足陽線となるか。
2月-3月の下降ラインも上抜きそう。
 年足。16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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VAMOS MEXICO

新型コロナで100万人の雇用失う可能性=大統領

 ロペス・オブラドール大統領は、新型コロナウイルス感染拡大により100万人規模の雇用が失われる可能性があると述べた。多くの産業で不要不急の部門閉鎖が検討されているためという。
 中銀の今年の経済は8.8%のマイナス成長で、来年の回復も緩やかとみられている。
ロペス・オブラドール大統領は、「私の予想では、新型コロナにより100万人の雇用が失われる見込み。だがわれわれは、200万人の雇用を新たに創出していく」と述べた。
政府は繰り返し感染は制御されていると表明しているが、その後も感染者と死者の数が記録を更新している。一方、政府は今週、自動車生産、鉱山、建設について、操業再開の指針を発表している。

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