2つの抗議活動で始まった経済活動再開の夏 ドル円は需給拮抗

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総括

2つの抗議活動で始まった経済活動再開の夏 ドル円は需給拮抗

ドル円=105-110、ユーロ円=117-122 、ユーロドル=1.08-1.13

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨首位、株価5位、歪みのない需給でドル円拮抗」
 前回と同じく、リスク選好の流れとなっている。円はまだ今年最強通貨であるが、全体的にその差を縮められ直近は円安推移している。日経平均も3週連続上昇でNYダウを抜いて年初来7.5%安まで戻ってきている。3月20日には30%安となっていた。コロナウィルスはまだ恐ろしいが、正体が見えてきたこと、最悪でも全人類が医療防護服をつければ生きていける。今後は最悪から少しずつ回復していけばいいと、世の中リスク選好になってきた。米中緊張や米国での警官による黒人死亡事件もあるが、長く続くものではない。政治はともかく経済は前を向いている。コロナウィルス感染でも活発な産業、耐え得る産業を求めている。産業構造の変革で衰退する産業は出てくるが、他の産業がカバーすればいい。いつの歴史でもあることだ。
 さてドル円は動かない。異常なまでも不動の相場が続くのは、日本の貿易収支の均衡が主因だ。相場は需給の歪みがないと動かない。需給の歪みが無ければ、季節的な需給の歪みで小動きするだけとなる。年度前半は輸出予約が活発化し円高、後半は輸入予約が目立ち円安となる。最近はリスク選好が進んでいるのにもかかわらず円が年初来最強となっているのも季節的円買い需給によるものだろう。

*米ドル「通貨3位、株価(NYダウ)8位、大統領が誰であれ前に進むだろう」
 トランプ大統領は攻撃を続けている。対バイデン、オバマ、コロナウィルス、中国、ミネアポリス市民運動、WHO、ツイッターなど。これまでもCNN、多くの芸能人、トルドー加大統領などにも攻撃してきた。ただ世界も大統領の行動パターンに慣れてきたのだろうか。彼が何をやろうと一時的に衝撃はあっても、結局は世界は、経済は回って行くことがよくわかった。過剰反応はしない。大統領選が近づき支持を強めようとして、特に中国に対して国家安全法、コロナウィルス感染で攻撃しているが、中国は長期的、大統領は6か月で考えているので歯車は合わないだろう。世界も中国に制裁しようとはしていない。米中貿易では前向きに交渉が続いている。それよりも国内がミネソタの警官による黒人死亡事件でデモが全国に広がり不穏な雰囲気となっている。その中で、ナスダックは世界市場でいち早くプラス圏に戻した。ダウもゆっくりであるが回復している。現在の危機に必要な産業、将来必要な産業への投資は続いている。 将来も必要な産業や、産業構造の変化を模索して前に向かって進んでいるのではないだろうか。
今週の雇用統計など大幅悪化する経済指標は続く。ただ完ぺきではないがコロナウィルス対策は進んでいる。経済活動が再開すれば、来年の指標は大きく改善するので来年の為政者は政策を進めやすくなる。
東日本大震災後の日本の急回復のように、最悪期の次の為政者は楽になる。トランプ大統領が必死になるのはわかる。メルケル独首相が出席を拒否したワシントンでのG7首脳会議は是非開催したいところだろう(9月へ延期の報道あり)。そこへ中国主席をを呼ぶ寛容さがあればいい。

*ユーロ「通貨5位、株価10位(DAX)、復興基金期待あるも原資は?」
 対円で昨年12月以来の伸びを示した。対ドルでも5か月ぶりの月足陽線となった。ユーロドルは2月から日足、週足、月足のボリバン下限にくると下げ止まる。年足では2002年‐17年の上昇ラインがサポートとなっている。底堅さを確認して上昇に転じた。経済指標も改善、5月の独ZEW景気期待指数は51.0と、前月の28.2から改善した。5月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)は30.5となり、統計開始以来最低となった4月の13.6から上昇した。
 欧州委員会が新型コロナウイルス流行に伴う経済低迷からの回復支援向けに7500億ユーロの復興基金案は好感された。7500億ユーロのうち3分の2に当たる5000億ユーロを補助金として供与し、残り2500億ユーロは融資として提供する。新型コロナ流行の影響が深刻なイタリアとスペインが最も支援を受けるとみられる。ただ、基金案には融資が盛り込まれたが、「倹約4カ国」と独仏の主張、また新型コロナで打撃を受けた経済が本当に必要としていることの相違解消につながるかは疑問だとの見方もある。
 欧州委のフォンデアライエン委員長は「みんながばらばらになり、国や地域、人々を置き去りにし、持てる国と持たざる国の集まりを善しとするのか、それとも一致団結して歩むのか、道は二つに一つだ」と述べた。仏のマクロン大統領は「迅速に動き、全加盟国が野心的な合意を果たすべき」と主張。一方、財政規律を重視する「倹約4カ国」の一角であるオランダの外交官は「各国の立場がかけ離れており、交渉には時間がかかる」との見方を示した。EUのミシェル大統領は6月19日の会議で提案を協議するとした上で、夏期休暇前の合意を目指すと明らかにした。
基金の調達資金はいずれ返済が必要で、将来的にEU予算への拠出拡大やEUでの新税導入が必要になるとみられており、欧州委はプラスチックへの課税や排出量取引制度からの収入の一部、デジタルサービス課税、法人税の一部などを新たな財源として提案した。

*ポンド「通貨8位、株価13位、コロナウィルス抑制とEUとの貿易交渉が進まない」
 先週はユーロの上昇についていく形で小幅上昇したが、英国自体の問題も大きいのでポンドもFT株価指数も低迷している。コロナ感染による死者数は米国に次いで多い。財政赤字拡大や、指標悪化は他国と同様の出来事だが、やはりEUとの貿易交渉が難題である。EU側は英国の通商関係が決裂する事態を避けるためには、今夏に交渉を加速しなければならないとしている。今週の第4回会合については「あまり楽観視していない。いくぶんの進展があることを望むが、打開策を見いだすことはないだろう」とした。20年末までの移行期間中に、新たな自由貿易協定(FTA)を交渉することとなっている。
 これまで多くの点で意見に隔たりがあり、5月は交渉が行き詰った。英国は常に闘争的な態度を取ってきたものの、英EUは友好的な関係を保っている。英国の交渉官がEU側の提案について「質の低い協定」とする書簡を送ってきたことについてEUは戸惑っている。英国は局面打開に向けてEUが譲歩しなければならないと主張している。EU側は「9月か10月、11月に条件で合意したとしても、準備する時間は少ない。来年1月に結構な混乱があることを予想する」と述べた。EUは交渉期間の期限延長に依然として前向きであり、離脱に伴う混乱を避けるために双方が全力を尽くさなければならないと付け加えた。

*豪ドル「通貨6位、株価11位、順調、今週は豪ドル週間」
いち早く、コロナウィルス抑制に成功し、また中国経済の回復とともに豪ドルは上昇してきている。ロウRBA総裁は、国内の新型コロナウイルス感染状況が当初の予想より落ち着いていることから景気の落ち込みは想定ほど深刻にならない見込みだとの認識を示した。このため、マイナス金利の導入や社債買い入れなど一段の量的緩和が必要になる可能性は低い、と述べた。また、ロウ総裁は、2Qの雇用の落ち込みが前年比15%にとどまる可能性があるとの見通しも示した。当初は20%減と見込んでいたが、新型コロナで最大の打撃を受けた業界で就業者数が増加する兆しが見られるとした。経済の見通しは依然として非常に不透明だとあらためて強調。今後長期間にわたって政策金利を史上最低の0.25%に維持することを示唆した。2020年通年で豪経済は6%のマイナス成長になるとの見通しを示した。
今週は豪ドル週間と言ってもいいほど、指標の発表が多い。経常収支、政策金利(据え置き予想)、1Q・GDP(前年比1.4%成長予想)、住宅建設許可、貿易収支、小売売上と続く。

*NZドル「通貨9位、株価2位、いい方向へ進んでいる」
 いい方向に進んでいる。世界でいち早くコロナウィルス感染を抑制した。先週は入院しているコロナ患者数がゼロになった。国民の信頼を得たアーダーン首相の支持率は大幅に上昇し59%となった。選挙でこの通りの結果になれば、労働党は連立でなく単独で政権を取れることになる。人口も増加し3月末で500万人を突破した。人口は2013年から急激に増加し、6年超の間に50万人拡大。同国史上最も短い期間に100万人の増加が起きたことになる。
 経済指標では5月の企業信頼感指数は、前月と比べやや改善した。ただ、引き続き低水準にとどまり、雇用削減を見込む企業も依然として多い。向こう1年間に経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引き41.8%で、4月の66.6%から低下し、悲観的な見方が後退した。向こう1年間に自社事業が悪化すると見込んでいる回答者の割合は38.7%で、4月の55.1%から低下した。
 豪との間の安全な移動を再開するための計画も進められ、6月初めに公表される。首相は「われわれは、できるだけ速やかに再開に向けて動けるよう努めている。われわれはともに、大変熱意を持っている。準備が整うまでそう長くはかからないだろう」と述べた。

テクニカル分析

*ドル円=「長い上ヒゲで5月末を終了」
日足、雲中続く。5月19日-29日の下降ラインが上値抵抗。5月7日-29日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン上位。
週足、4月6日週-5月11日週の下降ラインを上抜く。5月11日週-18日週の上昇ラインがサポート。4月6日週-5月25日週の下降ラインが上値抵抗。雲中へ上昇。
月足、3月波乱、4月は陽線スタートも陰転。3月-4月の下降ラインを上抜く、2月-3月の下降ラインが上値抵抗。3月-5月の上昇ラインがサポート。ボリバン下位。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインは一旦下抜くも戻す。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。年初来では陰線。

*ユーロドル「勢いづく」
日足、ボリバン上限に沿いつつ上昇、先週末は上限越え。若干上ヒゲは長いが。5月28日-29日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、3月9日週-5月18日週の下降ラインを上抜く。ボリバン上位へ、雲の下限まで上昇。3月9日週-5月18日週の下降ラインが上値抵抗。5月18日週-25日週の上昇ラインがサポート
月足、2月から今月までボリバン下限を何度も一時下抜くも下げ止まる。3月-5月の上昇ラインがサポート。3月-5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。今年もここまで陰線。17年-19年の上昇ラインを下抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「週足、月足では上昇余地あり」
日足、ボリバン上限に沿いつつ上昇する強さ。5月28日-29日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、3月23日週-5月18日週の下降ラインを上抜き、ボリバン中位を越え上昇、雲中へ。3月23日週-5月25日週の下降ラインが上値抵抗。5月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン下限で3か月連続で長い下ヒゲを出し漸く5月は陽線。20年1月-3月の下降ラインを上抜く。18年2月-9月の下降ラインが上値抵抗。
年足、16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。2連続陰線、今年もここまで陰線。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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