円は最強通貨から大きく後退=円安は景気回復で良し

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総括

円は最強通貨から大きく後退=円安は景気回復で良し

ドル円=107-112、ユーロ円=121-126 、ユーロドル=1.10-1.15

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨5位、株価5位、円は最強通貨から大きく後退=円安は景気回復で良し」
3月半ばより世界の株価指数が上昇している。本紙でもこのリスク選好の流れは3月半ばの中国の「武漢開放」宣言から捉えてきたように思う。他の経済危機と同様に「危機になれば皆が根性を出して頑張る」、「経済的被害の金額がわかれば公的援助が出る」という、私の危機の投資ルールに沿ったものだが、もう少し考えると違う面もあるように思った。コロナウィルス感染の影響でも3種類あると思う。A=感染抑制で休業を余儀なくされている人、B=殆ど経済的打撃は受けなかった人、かつ物価下落のメリットがあった人、C=感染抑制で潤った人々。
 ここで政府が大規模な経済対策を全国民に供与すると、B・Cの人々は余剰資金を得ることになり、景気は回復するし株価も上がる。株が上がれば、次の段階で債券投資、海外投資、FXなどへ向かう。世界中でこれが起きているのではないか。Aの方にピンポイントで支援すればいいのだが全体で過剰支援となる。メディアも一番打撃を受けている人にスポットライトをあてて強調する。政治家はここぞとばかり人道支援を強調する。被害を受けていない国民も普段の増税感があり、支援は受ける。また支援事業の丸投げもあり、支援不要な人も大いに潤う。大災害とは関連性の薄い人への過剰支援で景気は回復する。実際はAの人とCの人の人数の比率は変わらないように思う。A・C両者の労働移転が長期的に進めばいいと思う。この景気回復がいつまで続くかと言えば、景気回復が過熱し、金融引き締め策が打ち出されたり、他の災害、経済危機が起きるまでだろう(支援金は株式投資に使わないと思っても銀行預金において置けば銀行が運用する)。

*米ドル「通貨3位、株価(NYダウ)10位、景気回復過程にあり、大統領選挙前の政治波乱は大きな問題ではない」
 依然、ナスダック市場は強い。年初来9.38%高となり、コロナウィルス感染問題の影響がないというか、感染問題で余計に脚光を浴びて上昇した。NYダウも遅ればせながら上昇し、年初来5%安と
プラス圏が見えてきている。3月半ばにはナスダックは20%安、ダウは30%安となっていた。トランプ大統領は依然、米中関係を悪化させ、国内では黒人死亡事件による抗議デモに強硬姿勢をとっている。ただ世界的にも、国内的にも大統領の異質な政策スタイルに慣れてきて驚きも見せず経済活動を粛々と再開している感じがする。経済指標は雇用や貿易などでボラタイルな数字が出ているが、最悪の事態は脱していることは確かであり、徐々に経済指標は改善していくだろう。今週FOMCがあり、マイナス金利政策を導入するとの観測が急速に後退している。イールドカーブコントロール政策に注目が集まっているようだが、日銀同様に、その政策をとっても、ファンダメンタルズと乖離する政策となるわけでもない。過剰反応する必要もない。
 大統領選が近づくにつれ報道もヒートアップするが、経済が最悪の状態から回復しつつあることには変わりはない。元々貿易黒字があり、さらに景気回復期待が出ているユーロには抜かれたが、リスク選好で弱含みしている円よりは強い。ドルは底堅く株価も強含みで推移しよう。

*ユーロ「通貨首位、株価10位(DAX)、最強通貨へ躍進 メルケル-ラガルド協調」
 対ドルで5か月ぶりの月足陽線となった5月の勢いは続き、6月も続伸、ついに年初来で最強通貨となった。製造業PMIが底打ちしたこと、ECBがパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れ規模を6000億ユーロ増額したほか、買い入れ期間を当初計画より6カ月伸ばし2021年6月末までとしたことが好感された。長期金利では独仏などが上昇、伊、ギリシャ、スペイン、ポルトガルなどが低下する好ましい動きとなった。元々膨大な貿易黒字を抱えるユーロ圏だけに地力はある通貨だ。ただ先週末は米国のポジティブサプライズの雇用統計で小反落し、ボリンジャーバンド内へ戻す健全な調整も見せている。株価も独DAXは先週10.88%上昇し、年初来3.03%安となりプラス圏が見えてきている。
 メルケル独首相は、新型コロナウイルス感染症の経済対策第2弾について連立与党内で合意が成立したことを明らかにした。総額1300億ユーロに上り、消費喚起のための付加価値税(VAT)減税などが盛り込まれた。VATの税率を7月1日から半年間、19%から16%に下げる。ショルツ財務相は、「独は2014年以降財政収支が均衡し、コロナのパンデミック前は公的債務の対GDP比が60%と、イタリアやスペインといった他のユーロ圏諸国よりもずっと低かったため、財政出動余力が大きい。われわれが近年節約に努めてきたおかげで、こうした対策を実施できる」と訴えた。

*ポンド「通貨9位、株価13位、世界の経済活動再開の流れに乗る。対EU貿易交渉を急ぐ」
 英国のコロナ感染問題は依然深刻だが、世界経済の再開に沿う形でポンド、FT株価ともに上昇した。ただ世界全体では通貨、株価ともに下位に位置している。政府の追加支援策への期待と封鎖措置の緩和により、景気が新型コロナウイルス危機から想定より早く持ち直すとの見方が相場を押し上げた。5月の総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は30.0で、4月の13.8から上昇した。引き続き景況拡大と悪化の節目である50を大きく下回ったが、ロックダウンが各国で緩和されるに伴い、一部で業況が改善、速報値(28.9)から上方修正された。日本からのポンド需要も後押しした。
 難航しているEU貿易交渉だが、ジョンソン首相が欧州委員会のフォンデアライエン委員長との交渉を6月中に予定していると報じられた。夏までに大筋合意が必要だ。9-10月まで交渉を続けることはできないとされた。英側は共通の規制フレームワークについて「奇抜でバランスに欠ける」との見方を示しているとしたほか、ジョンソン首相の報道官は「EUがこのような前提で合意しないことを受け入れれば、すぐに進展することができる」と述べた。

*豪ドル「通貨6位、株価11位、30年ぶりリセッション見通しにも楽観的で上昇続く」
 豪ドルは続伸、ついに円を抜き去った。4月小売売上高が前月比17.7%減と過去最大の落ち込みとなったこと、1Q・GDPが前期比0.3%減と9年ぶりのマイナス成長となり、30年ぶりにリセッションとなる見通しとなったが、経済が底打ちの兆しを見せていることで、4月、5月と対円、対ドルで連続月足陽線となり、6月も陽線スタートなった。中国景気の回復や原油価格上昇も後押しした。
 RBAは政策金利を過去最低の0.25%に据え置いた。新型コロナウイルス危機を受けて導入した規制が解除され、経済活動が再開する中、景気の落ち込みは当初の予想ほど深刻でない可能性があるとの認識を示した。RBAは「緩和的なアプローチは、必要とされる限り維持される」と表明。経済については、「今四半期は1930年代以来最大の落ち込みに見舞われているとの認識を示すものの、景気後退の深さは以前の予想ほどでない可能性がある。個人消費の一部に持ち直しの動きが見られる」と指摘した。

*NZドル「通貨8位、株価3位、ソーシャルディスタンス解除へ 単独政権への道開く」
 4月、5月と対円、対ドルで連続月足陽線となり、6月も陽線スタートなった。コロナウィルス感染問題はさらに改善しているのアーダーン首相は6月2日、新型コロナウイルス感染拡大に対して講じている抑制措置を今週、完全に解除する可能性があるとの見解を示した。警戒態勢を「レベル1」に引き下げ、ソーシャルディスタンスや集会などに関する制限が全て廃止されるが、国境の封鎖は続けるという。首相は「早い時期に厳格な措置を取った戦略が功を奏した。一部では予想以上の効果だった。6月2日まで、11日連続で新規の感染者が出ておらず、国内の感染者は1人しかいない。約7週間に及ぶ厳格なロックダウンが実を結んだ形だ。われわれは早期にこの水準まで正常化する最初の国の一つになるだろう」と語った。
 もちろん、中国景気の回復も後押しして、経済指標も改善している。5月の企業信頼感指数は、前月と比べやや改善した。首相の支持率も改善し秋の総選挙への勝利の道も開けてきた。

テクニカル分析

*ドル円=「年足陽転。17日間続いた107円を飛び出す。5月下ヒゲ効く」
日足、ボリバン上限越えが続く。17日間続いた107円を飛び出す。6月4日-5日の上昇ラインがサポート。雲の上。5日線上向き。
週足、4週連続陽線。2月17日週-3月23日週の下降ラインが上値抵抗。5月25日週-6月1日週の上昇ラインがサポート。ボリバン上位。雲の上。
月足、3月-4月の下降ラインを上抜く、3月、4月の下ヒゲ効果で6月上昇。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。5月-6月の上昇ラインがサポート。ボリバン中位越える。
年足、4年連続陰線。今年はついに陽転。16年-19年の上昇ラインは一旦下抜くも上抜き返す。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロドル「一気に最強通貨へ」
日足、先週末は10日ぶり陰線でボリバン内へ戻る。6月4日-5日の上昇ラインは下抜くか。6月3日-4日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、3週連続陽線でボリバン上限。一時上限を上抜く。3月9日週-6月1日週の下降ラインが上値抵抗。5月25日週-6月1日週の上昇ラインがサポート、雲上。
月足、2月から今月までボリバン下限を何度も一時下抜くも下げ止まる。3月-5月の上昇ラインがサポート。3月-5月の下降ラインを上抜き、ボリバン上位へ。
年足、2年連続陰線。今年は先週陽転し一気に年間最強通貨へ。18年-19年の下降ラインを上抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円=「10日連続陽線で、10日目は上ヒゲ長し」
日足、ボリバン上限に沿いつつ上昇する強さ。10日連続陽線、先週末は上ヒゲ長い。6月3日-4日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、4週連続陽線でボリバン上限越え。雲上。5月25日週-6月1日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン下限で3か月連続で長い下ヒゲを出し漸く5月は陽線。6月は加速でスタート。ボリバン上位へ。18年2月-9月の下降ラインを上抜く。
年足、2連続陰線の後、今年は陽転。18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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