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第二波懸念は、米国抗議デモ

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総括

第二波懸念は、米国抗議デモ

ドル円=105-110、ユーロ円=119-124 、ユーロドル=1.10-1.15

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨2位、株価6位、貿易赤字拡大だが、季節的円買いが相殺する夏相場」
 6月第一週は最強通貨から落ちて5位となったが、先週は上昇し2位までに回復した。円が強いということは世界的にリスクオフのことが起きているので望ましいことではない。先週はコロナ感染第二波懸念や
パウエルFRB議長の米経済への慎重な見方があり株が一時大きく下げた。ただ第二波は第一波と異なり、ある程度は想定内なので、衝撃は小さいだろう。世界的な景気対策による余剰資金が株式市場に流れ込み
株価主導の景気回復が続く。ただ株を持つものと持たざる者での格差は広がるだろう。
 4-6月期の法人企業景気予測調査によると、大企業全産業の景況判断指数はマイナス47.6となった。リーマン・ショック後の2009年1-3月期(マイナス51.3)に次ぐ過去2番目の低水準で、マイナスは3四半期連続。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の停滞が直撃し、製造業・非製造業ともに景況感が急速に悪化した。ただ5月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断DIが15.5で、前月比7.6ポイント上昇し、4カ月ぶりの改善となった。緊急事態宣言の解除を契機に、企業動向関連、雇用関連、家計動向関連が全て上昇した。
 今週は5月貿易統計の発表があり、1兆円の赤字の予想で、年間トータルでも2兆円の赤字となる。もう少し円安になってもいいと思うが、上半期は季節的に輸出予約が高まるので統計の数字より円買いが先行しがちだ。秋になれば逆に円売りが先行するので円安になり易い。


*米ドル「通貨4位、株価(NYダウ)9位、黒人差別の抗議行動は不安」
 コロナウィルス第二波による感染者増懸念と黒人差別に抗議するデモで先週はドルや株が売られた。ただコロナウィルス感染第二波は第一波のように、正体不明で不意打ちのものではなく、ある程度は想定しているものなので市場は落ち着いた行動をとれるだろう。黒人差別に抗議するデモでは、シアトル市で、黒人差別に抗議するデモ隊が警察署周辺を取り囲み「自治区」の設立を宣言した。11日までに警察が占拠された地域での業務を一時中断する一方、トランプ米大統領がデモ隊を「無政府主義者」と呼んで州知事や市長に「即時奪還」を求めるなど混乱が続いている。アトランタでは警官による黒人射殺事件があった。
 トランプ大統領はコロナウィルス発生に関し中国を強く攻撃していたが、国内でのデモで、香港一国二制度を含めた中国問題には踏み込めなくなっている。選挙戦を前に以前よりは慎重な行動となろう。
経済指標は相変わらず弱いが、膨大な経済対策を出したこともあり、今後の企業活動に利する株を買っているのだろう。企業の選別が行われ、ナスダック中心に資金が流れ込んでいる。今週はパウエルFRB議長の議会証言がある。中銀マンの常として楽観的な言い回しにはならず、FOMC後の会見同様に慎重に語ると予想され、それが市場を弱気にさせるかもしれない。ただ経済再活動と少しずつコロナの正体がわかり始めや防御法が世界に浸透してきていることもあり、2月から3月半ばまでのような混乱とはならない。


*ユーロ「通貨3位、株価10位(DAX)、最強通貨を維持できず。ただ将来は買われている」
 6月第一週は今年初めての最強通貨となったが、先週は早くもその座を降りた。ユーロ圏の材料は特段変わっていないが、世界的なコロナウィルス第二波感染懸念とパウエルFRB議長の米国経済への慎重な見方で米ドルが売られた。先週ユーロは下げたが、6月はまだ対円、対ドルで陽線を維持している。ユーロ圏ではECBがパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の買い入れ規模を6000億ユーロ増額したほか、買い入れ期間を当初計画より6カ月伸ばし2021年6月末までとしたこと、独は経済対策第2弾(総額1300億ユーロ)を打ち出し、消費喚起のための付加価値税(VAT)減税なども実施することなどがユーロを支えている。それは将来を買ったものだが、足もとのアシモの経済はまだ弱い。4月のユーロ圏の鉱工業生産指数は前月比17.1%低下、前年比28.0%低下と、1991年の統計開始以来、最大の落ち込みを記録した。
新型コロナウイルス対策で導入されたロックダウンで経済活動が停滞した。国別では、経済規模が最も大きい独が前年比30.2%減。2位のフランスと3位のイタリアも、それぞれ34.9%減、42.5%減だった。最も落ち込みが激しかった国はルクセンブルクで43.9%減。一方、アイルランドは5.5増と、EU加盟27カ国で唯一、前年比で生産が増加した。


*ポンド「通貨9位、株価13位、弱い、過去3世紀で最悪の景気後退と難航するEUとの貿易交渉」
 引き続き、株、為替とともに弱い。今年低迷する高金利3か国通貨(南アランド、メキシコペソ、トルコリラ)を除けば最弱通貨である。FT株価指数は年初来19%安と通貨が安いのに株も安い。EUとの貿易交渉が難航していることも悪影響を及ぼしている。このうち英国の水域での漁業権の取り扱いなどをめぐって双方の主張に大きな隔たりがあり、さらなる交渉のため移行期間を延長するかどうかが注目されてきたが、英国は、移行期間を延長しないことをEU側に伝えた。年末までに自由貿易協定などの交渉がまとまらなければ、年明けからは双方の間で関税が発生するなど混乱が起きることも予想される。
 景気指標も悪い。4月のGDPは前月比20.4%減少し、過去最大の落ち込みとなった。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、厳しいロックダウン措置が導入されていたことが背景。英中銀は今年、過去3世紀で最悪の景気後退に陥る可能性があるとの見方を示している。
 今週は英中銀の金融政策会合がある。政策金利は据え置き予想。資産買取プログラムの増額が予想されている。今後のマイナス金利導入に言及するかに注目したい。


*豪ドル「通貨6位、株価11位、コロナ抑制で前進も対中関係悪化が懸念」
 先週は世界的なコロナウィルス第二波懸念によるリスクオフの流れで下落したが、6月の陽線は対円、対ドルでも維持した。国内はコロナウィルス感染から前進しつつあるも、対中関係の悪化が気になるところである。モリソン首相は、感染者数が劇的に減少していることを受けて、7月には屋内での集会や最大1万人までの観客を伴うスポーツの試合を再開するほか、海外留学生の復学を試験的に認める方針を示した。RBAは景気の落ち込みは当初の予想ほど深刻でない可能性があるとの認識を示した。「今四半期は1930年代以来最大の落ち込みに見舞われているとの認識を示すものの、景気後退の深さは以前の予想ほどでない可能性がある。個人消費の一部に持ち直しの動きが見られる」と指摘した。
 ただ心配なのは、対中関係の悪化。両国関係は、豪政府が新型コロナウイルスの発生源に関する独立調査を呼び掛けたことなどを受けて悪化している。
中国は豪産牛肉の輸入を制限。豪産大麦に追加関税を課したほか、豪州への留学を検討している中国人学生に対し、新型コロナの発生で中国人を含むアジア人を差別する動きが見られるとして慎重に判断するよう促した。新型コロナ感染を巡る人種差別と暴力を理由に豪への渡航自粛も勧告している。モリソン首相は「豪は開かれた貿易国だが、どこかに強制されて自分たちの価値観を売り払うことはしない」と発言している。


*NZドル「通貨7位、株価5位、今月は最強通貨、その理由は」
 豪ドル同様に、先週はコロナウィルス感染第二波による世界的リスクオフで下落したが、6月はまだ対円、対ドルで陽線を維持している。6月はここまで最強通貨。5月製造業PMIは39.7に上昇、4月は25.9。ロックダウン措置の解除が進む中、回復の兆しが示された。6月企業信頼感指数(暫定)は、全般的に先行き見通しが改善した。向こう1年間に経済が悪化すると予想した回答者の割合は差し引き33.0%で、5月の41.8%から低下した。向こう1年間に自社事業が悪化すると見込んでいる回答者の割合は29.1%で、5月の38.7%から低下し、悲観的見方が後退した。アーダーン首相は、新型コロナウイルス感染防止のため導入した措置について、入国規制以外全てを解除すると発表した。今週は1Q・GDPの発表がある。もちろんコロナウィルス感染の影響で前年同期比で0.3%増へと縮小する予想だが、世界に先駆けて先行きの見通しが改善してきたのでGDPの悪化の数字は問題ない。

テクニカル分析

*ドル円「年足再び陰転。ボリバン上限越えから下限。下限で下ヒゲ2本で反発か」
日足、先週はボリバン上限越えから下限へ下落。下限で2本の下ヒゲを残して小反発。サポートはボリバン下限。6月5日-8日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、4週連続陽線から下落。雲上から雲の下へ。3月23日週-6月8日週の下降ラインが上値抵抗。5月4日週-6月8日週の上昇ラインがサポート。ボリバン下位へ。
月足、3月-4月の下降ラインを上抜く、3月、4月の下ヒゲ効果で5月上昇。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。5月-6月の上昇ラインがサポート。ボリバン中位以下に。
年足、4年連続陰線。先々週は陽転したが先週は再び陰転。16年-19年の上昇ラインは一旦下抜くも上抜き返す。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロドル「最強通貨維持できず」
日足、6月9日-10日の上昇ラインを下抜き下落。6月11日-12日の下降ラインが上値抵抗。5月26日-6月12日の上昇ラインがサポート。5日線下向く。
週足、2週連続でボリバン上限を越えるも上ヒゲを出し、バンド内へ戻る。5月25日週-6月1日週、5月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。雲上。
月足、2月から5月までボリバン下限を何度も一時下抜くも下げ止まる。3月-5月の上昇ラインがサポート。3月-5月の下降ラインを上抜き、ボリバン上位へ。ただ今月は押されている。
年足、2年連続陰線。今年は6月陽転。18年-19年の下降ラインを上抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロ円「ボリバン上限越えは維持できず」
日足、ボリバン上限えから中位近くまで下落。6月10-12日の下降ラインが上値抵抗。5月26日-6月12日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。4連続陰線後に反発
週足、4週連続陽線でボリバン上限越え、雲上越から下落。6月1日週-8日週の上昇ラインがサポート。
月足、ボリバン下限で3か月連続で長い下ヒゲを出し漸く5月は陽線。6月は加速でスタートも先週は上げ幅縮小。ボリバン下位へ。18年2月-9月の下降ラインを上抜く。
年足、2年連続陰線の後、今年は先々陽転も先週は陰転。18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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