貿易赤字 VS リスク回避と季節的リーズ&ラグスの円買い

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総括

貿易赤字 VS リスク回避と季節的リーズ&ラグスの円買い

ドル円=104-109、ユーロ円=117-122 、ユーロドル=1.09-1.14

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨1位、株価7位、再び最強通貨。貿易赤字 VS リスク回避と季節的リーズ&ラグスの円買い」
 世界的に経済活動が始まった6月第1週こそリスク選好で円は下落したが、先週は再び年初来最強の地位を回復した。コロナ感染第2波懸念が高まってきたからだ。実際は第1波よりは悪化しないだろうが、人々はその危険性を知りえているだけに不安心理が暫くは増殖される。ただ景気指標は徐々に改善する。経済活動を休止した3,4月を過ぎたので前月比の指標は大幅改善となる。前期比では2Qが最悪となるので我々が改善した指標を見るのは秋以降となる。前年比の良い数字は来年春以降となる。回復を確認する指標が出るには時間がかかるが、確認する前に行動しておきたいところだ。今後はパニックはない。あるとすれば香港問題にかかわる中国からでコロナ感染ではないように思う。
 今年の日本の貿易は5月を終えて1.96兆円の赤字で、もう少し円安になってもいいかもしれないが、年度前半の輸出者の円買いが先行しているので円安とはならない。輸出予約が剥げ落ちる秋には円安となるだろう。

*米ドル「通貨3位、株価(NYダウ)10位、いろいろあるがナスダック本位経済で前進
 トランプ大統領に不利な情勢となっている。ロイター/イプソス世論調査によると、大統領選挙でのバイデン民主党候補への支持が共和党のトランプ大統領を13ポイント上回り、48%がバイデン候補を支持した一方、トランプ大統領は35%となった。またワシントン連邦地裁は、政府がボルトン前大統領補佐官の暴露版とも言える回顧録の出版差し止めを求めた裁判で、政府の訴えを棄却した。
 景気に関しては、コロナウィルス感染の第2波懸念が起きている。ただ株価で言えばIT・ハイテク中心のナスダック市場は世界で唯一年初来プラス圏の市場となって勢いがあるが、NYダウは9%安と伸び悩んでいる。これから景気やウィルス感染の波が何度も押し寄せてくるが、WITHコロナで生き抜く市場は政治がどう動こうとナスダックで栄える産業を中心に伸びていくだろう。FRBの認識ではまだ米経済の回復の道のりは平たんではないとの認識だが、コロナウィルス発生当時と比べれば事態は改善している。5月の小売売上や鉱工業生産の大幅改善がそれを示している。膨大な貿易赤字を有する米国の通貨ドルが長期的に強くなることはなく、強くなればFRBのけん制もあるが、今のところ欧州や新興国の回復がままならず、その分ドルが強くなっているところだろう。
 香港問題を主とした米中緊張は続くが、中国も貿易面では譲歩しており全面的な争いとはならないだろう。中国も大統領選でトランプ大統領が不利となってくれば、問題はさらに先送りしてくるだろう。

*ユーロ「通貨4位、株価9位(DAX)、先ずはボリバン通りの動き」
 最近のユーロドルの動きはボリンジャーバンド(2σ)で見ればわかりやすい。特に週足は3週連続でボリンジャーバンド上限を上抜きながら下落、3週連続で長い上ヒゲを残し売り圧力を示した。月足でも2-5月はボリンジャーバンド下限を下回っていたが6月早々ボリンジャーバンド上限を上抜いたと思ったらすぐさま下落している。
 材料では、上げ材料となっていた新型コロナウイルス復興基金案だが、先週の欧州連合(EU)首脳会議では、7500億ユーロの復興基金案を巡って協議されたが物別れに終わったことも下落要因となった。引き続き、ボリンジャーバンドの位置と材料の良否を併せ見て取引したい。
 ラガルドECB総裁は経済は劇的な落ち込み局面にあるとの認識を示した。2Qは13%程度の「急激な減少」になると指摘。2020年はマイナス8.7%、21年はプラス5.2%になるとの見通しを示した。3,4月が最悪期なので当然のコメントでありサプライズはない。ただ前月比の数字は自然に急回復する。
 さてEUと中国首脳はビデオ会議を22日に開催する。李克強首相、フォンデアライエン欧州委員長、ミシェルEU大統領らが参加する。

*ポンド「通貨9位、株価14位、FTA、財政赤字拡大と前途多難」
引き続き、英国株(FTが年初来16%安)、ポンド(同、対円で8%安)ともに低迷している。昨年の一大イベントのEU離脱が終わり覇気がなくなった?ジョンソン首相自らも感染したように英国のコロナ感染対策は遅れ感染者数や死者数は欧州では最悪である。さらにEU離脱後の貿易交渉に遅れが出ている。10月までに大筋合意に達しない限り、年内の自由貿易協定(FTA)締結は難しいと見られている。ただラーブ外相は「交渉の活性化および強化に向け双方で合意した。無為な時間を過ごす意向はなく、秋や冬にまで長引かせるつもりもない」と述べた。
 5月小売売上高は急回復し前月比プラス12%となった。4月が最悪とすれば驚くべき数字でもない。前年比ではマイナス13.1%。
ジョンソン首相は、新型コロナウイルスの感染拡大抑制に向けた全国的なロックダウン措置が必要な状況ではなくなりつつあるとの見方を示した。9月からの完全な学校再開を望むとした。
一方、新型コロナ危機により「莫大な経済的コストがかかっている」とし、「それを補うには痛みと費用がかかる」と言及。「今後、困難な時期を迎えるだろう。われわれはできる限り慎重かつ賢明に財政を管理していく」と語った。EU離脱後の各国との貿易交渉、財政赤字拡大と前途多難である。

*豪ドル「通貨6位、株価11位、5月小売売上は前年比でも伸びる。対中関係の悪化は長引く」
 5月の小売売上前月比16.3%増と、過去最高の伸びを記録した。新型コロナウイルス対策で導入されたロックダウンの大幅解除を受けて全セクターが活動を再開し、記録的な落ち込みを記録した4月から急回復した。驚くべきは前年比でも5.3%増加したことだ。小売売上が力強い回復を示したことは、2Qの消費が当初懸念されたほど低迷せず、豪経済が30年ぶりのリセッションから早期に抜け出せるとの期待をもたらしている。ただ豪ドルは5月に世界経済の6月再開を見越して上昇するもボリンジャーバンド上限からは下落し始めている。
 心配なのは最大の貿易相手の中国との関係悪化で長引いている。豪政府が米国同様に新型コロナウイルスの発生源に関する独立調査を中国に呼び掛けたことに起因する。中国は豪産牛肉の輸入を制限したり、豪産大麦に追加関税を課した。新型コロナ感染を巡る人種差別と暴力を理由に豪への渡航自粛を勧告し、豪への留学を検討している学生に慎重な検討を促している。さらには、モリソン首相が、幅広い組織が「国家を基盤とする」高度なサイバー攻撃を何カ月も受けており、最近になって攻撃が強化されたと明らかにした。豪政府は中国が背後にいるとみている。

*NZドル「通貨8位、株価3位、コロナ対策成功で政権も安定、政策金利は据え置きか
NZドルも豪ドル同様に6月の世界経済活動再開期待で伸びていたが、実際に再開されたところで、ウィルス感染第2波が懸念されたり、週足でボリンジャーバンド上限にも達したことで反落した。
1Q・GDPは新型コロナウイルス対策で制限された経済活動の落ち込みを反映、前期比1.6%減となり、1991年1Q(同2.4%減)以来29年ぶりの大幅マイナスを記録した。前年比は0.2%減。1Qにロックダウンが適用されたのは1週間だけのため、2Qはさらに状況が悪化するとみられているが想定内だろう。
 NZでは、国境封鎖を除くすべての制限措置が解除された。NZ中銀は既に600億NZドル規模の量的緩和を続けており、6月24日の会合では政策金利を据え置くとみられている。
また総選挙まで3カ月を切った。新型コロナウイルスの封じ込めに成功し「危機管理」で手腕を発揮したアーダーン首相の人気は最高潮に達し、最大与党・労働党の支持も伸び、首相続投の可能性が高まっている。労働党は史上最高の支持率56.5%を記録し、単独で過半数議席を確保する勢いだ。「首相にふさわしい人物」でも、アーダーン氏が歴代最高の59.5%の支持を集めた。

テクニカル分析

*ドル円「6月12日の大陽線後は伸び悩み、ボリバン下位へ」
日足、6月12日の大陽線後は伸び悩み16日の上ヒゲも効いて下落。6月18日-19日の上昇ラインがサポート。6月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。雲中。ボリバン下位。
週足、4週連続陽線から下落。雲上から雲の下へ。6月8日週-15日週の下降ラインが上値抵抗。5月4日週-6月8日週の上昇ラインがサポート。ボリバン下位へ。
月足、3月-4月の下降ラインを上抜く、3月、4月の下ヒゲ効果で5月上昇。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。5月-6月の上昇ラインがサポート。ボリバン中位以下に。
年足、4年連続陰線。16年-19年の上昇ラインは一旦下抜くも上抜き返す。16年-17年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロドル「週足、3週連続でボリバン上限を越えるも上ヒゲを出し下落」
日足、ボリバン上限からの下落が続き中位へ。6月17日-19日の下降ラインが上値抵抗。5月26日-6月19日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、3週連続でボリバン上限を越えるも上ヒゲを出し、バンド内へ戻る。6月1日週-15日週、5月18日週-25日週の上昇ラインがサポート。雲中へ下落。
月足、2月から5月までボリバン下限を何度も一時下抜くも下げ止まる。3月-5月の上昇ラインがサポート。3月-5月の下降ラインを上抜き、ボリバン上位へ上昇も押し返される。
年足、2年連続陰線。18年-19年の下降ラインを上抜く。02年‐17年の上昇ラインがサポート。14年‐18年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「ボリバン上限越えは維持できず、下落続く」
日足、ボリバン上限からの下落が続き中位を下抜く。6月18日-19日の下降ラインが上値抵抗。5月26-6月19日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、4週連続陽線でボリバン上限越えも2週連続陰線。5月25日週-6月15日週の上昇ラインがサポート。6月8日週-15日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン下限で3か月連続で長い下ヒゲを出し漸く5月は陽線。6月は加速して上昇スタートもその後押されている。ボリバン下位へ。19年3月-20年6月の下降ラインが上値抵抗。
年足、2年連続陰線。18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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