「しばらくはレンジ相場か」メキシコペソ/円 7月見通し YEN蔵

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▼FOMC後に流れが変化 
▼メキシコの経済状況
▼メキシコ金融政策
▼メキシコペソの予想

FOMC後に流れが変化

FOMCが行われた6月10日に以降にドルの方向性が変化しました。ドルの強さを示すドルインデックスは6月10日に95.72の安値まで下落してその後は6月22日に97.74まで上昇し96~98のレンジで推移しています。
最近の市場はリスクオンの時はドル安・円安、リスクオフの時はドル高・円高の流れになっています。
5月の中旬から下落しリスク選好の流れになりましたが、FOMCが利食いのきっかけになったようです。株価も6月10日以降世界的に下落してその後はもみ合いに入っています。
新興市場の通貨も6月初めまでドルが下落し新興国通貨が上昇しましたが、そこから反転して上昇し高値圏で推移しています。

メキシコの経済状況

ジョージタウン大学のHPによるとメキシコのCOVID19の感染者数は26日時点で202,951名と世界で11番目の感染者数となっています。残念ながら死者数も25,060名と世界で7番目に達しています。
この状況を受けてメキシコ経済の減速は顕著になっています。最近発表された経済指標を見てみましょう。
・5月26日発表のGDPは前年比-1.4%(前回-0.5%、予想-1.6%)
・6月11日発表の4月鉱工業生産は前年比-29.3%(前回-5%、予想-20%)
・6月25日発表の4月小売売上高は前年比-23.8%(前回-1.3%、予想-18.4%)
24日にロペスオブラドール大統領は6月に入ってすでに8.5万人の正規雇用が失われたと述べ、月末までに最大13万人が失業する恐れがあるとの見方を示しました。
これらを見るとメキシコの経済が大きなダメージを受けていることがわかります。

メキシコ金融政策

このような中でメキシコ中央銀行は政策金利を予想通り0.5%引き下げて5%とすることを全会一致で決定しました。
メキシコ中銀は声明で経済成長に関するリスクバランスは依然として大幅に下方に偏っていると指摘しました。今年のインフレ率は最終的に3%の目標に近づく可能性があり、中長期的には安定的ながらも3%を上回る水準で推移するとみているが全体的なインフレ見通しは依然として不確実、と述べています。
5月の消費者物価指数は前年比2.84%と前月の2.15%から上昇しています。
メキシコ中央銀行の姿勢は今夏も前回までの流れを引き継ぎ変化はありませんでした。
前月にも書きましたが、5月14日のインタビューでエレラ財務公債相は14日に、メキシコの政策金利は世界の大半の水準を大きく上回っており追加利下げの余地がある、と述べました。
メキシコ中央銀行の緩和姿勢は継続するものと思われ、前月は4.5%までの引き下げ予想が出ていましたが、さらに3.5%までの引き下げを予想する市場関係者も出てきました。

メキシコペソの予想

ドル/メキシコペソは4月6日の高値1ドル=25.781ペソのドル高・ペソ安から6月9日は21.463ペソまでドル安・ペソ高になりました。
その後は他の通貨と同じようにFOMCが転機になりドル高に反転して6月25日に22.996ペソまでドル高・ペソ安になっています。
23ペソ付近は5月21日に下抜けするまで3月以降サポートしていたレベルなので、短期的にはレジスタンスとして機能しています。23ペソ付近が抑えられれば21.50~23ペソのレンジが想定されます。一方で23ペソを上抜けした場合は23.50ペソ付近への上昇が予想されます。
ペソ/円は6月5日に5.105円の高値まで上昇しました。250日移動平均線が5.245円に位置しており、そこが中長期的には戻り高値として機能しています。(現状は5.19円付近)その後リスクオフの流れとなり6月12日に4.644円まで下落し4.644~4.905円のレンジで推移しています。
4.65円付近は上昇前にレジスタンスになっていたところで一目均衡表の雲も位置しています。20日移動平均線が4.766円、60日移動平均線が4.768円に位置し横ばいになっており短期的に方向感がなくレンジの動きが予想されます。
一目均衡表の雲のねじれが起こっており今後大きく動き出す可能性がありますが、しばらくは4.65~4.9円のレンジが予想されます。

メキシコペソ円 日足

 

yenzo_96_130.jpgYEN蔵
株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。ブログ「YEN蔵のFX投資術」、メルマガ「YEN蔵の市場便り」で個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており、人気を博している。
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