インフレ懸念、株は強いがリラは需給悪化で弱い。外準発表あり

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総括

インフレ懸念、株は強いがリラは需給悪化で弱い。外準発表あり

(通貨10位、株価3位) 

予想レンジ トルコリラ/円 15.0-16.0

(ポイント)
*他の高金利通貨に比し6月、7月第1週は伸び悩み
*インフレ圧力高まり政策金利引き下げが止まる
*長期金利は12%台へ上昇
*株価は強く、リラは安い
*6月製造業PMIは50回復
*貿易、外貨準備と需給悪化
*IMFや民間の成長予想は弱気、政府予想は強気
*カタールの枠増加に続きに続き中国ともスワップ協定締結
*シリアやリビアでロシアと敵対関係にあり
*経常収支や鉱工業生産、小売売上は悪化
*5月は6か月ぶりに月足は陽線となった(対円)
*リラ売り銀行の取引停止、外貨購入税の引き上げ、輸入関税でリラ安阻止
*1Q・GDPは前年比4.5%とまずまず
*フィッチこれ以上の格下げはないと表明
*非居住者との間の為替スワップを制限

(リラ伸び悩み、他の高金利通貨に遅れる)
 先週は対円でメキシコペソが3.23%高、南アランドが1.61%高となったが、リラは0.13%高と低迷した。フィッチがトルコは依然として対外的な資金調達リスクに直面していると指摘したことや、フォルクスワーゲンがトルコに新工場を建設する計画を撤回すると明らかにしたことも影響した。フォルクスワーゲンは新型コロナウイルスの影響で、新車需要の回復に時間がかかるためだと説明している。

(インフレに対処できるか)
 6月消費者物価上昇率は前年比12.62%上昇に加速、中銀の目標を大きく上回った。中銀は、インフレ圧力の高まりから利上げ停止に踏み切っている。中銀がインフレ対応という重要な責務に失敗していることを裏付けたとも見られている。中銀の今年末のインフレ見通しは7.4%。 10年物国債は12.29%へ上昇している。

(需給悪化)
 需給面でも悪化した。5月の貿易統計によると、貿易赤字は前年同月比102.7%増加し34億2000万ドルとなった。輸出は前年比40.9%、輸入は同27.8%、それぞれ減少した。新型コロナウイルス感染拡大抑制策による経済への影響が反映された。 

(6月製造業PMIは50回復)
6月製造業PMIは53.9となり前月の40.9から上昇した。
景気拡大と縮小の分かれ目となる50を上回ったのは2月以来。
構成指数の生産、新規受注、雇用とも上昇。投入コストや生産価格も改善した。
新型コロナウィルス抑制に向けた規制を緩和するなか、生産量が大幅に増加、新規受注も拡大となった。受注増が雇用や購買増加につながったが、サプライチェーンの寸断を反映して納期は異例なほど長期化した。
通貨安で投入コストは急上昇、これが転嫁されて販売価格は3カ月ぶりの大幅な上昇となった。
 多くの構成指数が拡大局面に戻りパンデミックで失われた生産を今後数カ月で回復すると成長は一段と強まるだろう

(トルコ株は依然好調)
トルコ株はナスダックに続き年初来プラス圏に回復している。政府の強気の成長見通しとリラ安が背景にある。7月6日終値118,485.24(年初来+3.55%)。

(外貨準備にも注目、失業率も発表)
 外貨準備の減少はカタールや中国とのスワップ協定で一息ついているが、今週も9日に残高の発表がある。前回は514.2億ドル。今週は4月失業率の発表。3月は13.2%、予想は14.6%

テクニカル分析(トルコリラ/円)

伸び悩む 5日線下向き、雲の下へ

日足、伸び悩む。7月6日-7日、1日-6日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下限は15.515。上限は15.764。5日線下向き、雲の下へ
 週足、低迷続く。5月4日週-6月29日週の上昇ラインがサポート。6月1日週-8日週の下降ラインが上値抵抗。先週は下ヒゲが長いがまだ上昇せず。
月足、5月は6か月ぶり月足陽線。ボリバン内へ戻る。20年3月-4月の下降ラインを上抜く。6月伸びず。7月も陰転。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。
年足 5年連続陰線、今年は陽転して始まるも陰転。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

トルコの中国依存度

 新興国や豪,NZは中国との貿易依存度が高く、中国景気如何で通貨の強弱に影響する。ただトルコはそれほど高くないので最近の中国経済指標の改善や株の急騰にはリラは影響されず弱い。
 トルコの中国貿易は輸出が1.7%、輸入が9.3%。豪はそれぞれ34.2%、24.5%、NZが24.2%、19.8%、南アが9.1%、18.4%とトルコに比し中国依存度が高い。

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