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16年のクーデター未遂より4年、需給の弱さ残る、株は上昇

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総括

16年のクーデター未遂より4年、需給の弱さ残る、株は上昇

(通貨10位、株価3位) 

予想レンジ トルコリラ/円 15.0-16.0

(ポイント)
*16年のクーデター未遂から7月15日で4年となる
*その間、リラは暴落し、株価は上昇した
*為替需給は悪化している
*世界から批判を浴びる中でアヤソフィアをモスク化
*5月経済指標は前月比で改善、前年比では大幅悪化
*追加輸入関税でリラ防衛
*預金準備率引き下げ
*VWは工場建設をコロナ感染で延期
*インフレ圧力高まり政策金利引き下げが止まる
*長期金利は12%台へ上昇
*株価は強く、リラは安い
*6月製造業PMIは50回復
*IMFや民間の成長予想は弱気、政府予想は強気
*カタールの枠増加に続きに続き中国ともスワップ協定締結
*シリアやリビアでロシアと敵対関係にあり
*5月は6か月ぶりに月足は陽線となった(対円)
*リラ売り銀行の取引停止、外貨購入税の引き上げ、輸入関税でリラ安阻止
*1Q・GDPは前年比4.5%とまずまず
*フィッチこれ以上の格下げはないと表明
*非居住者との間の為替スワップを制限

(16年のクーデター未遂より4年、需給の弱さ残る)
 7月15日で2016年トルコクーデター未遂事件より4年となる。当時のリラ円はクーデター前日の7月14日終値が36.55、対ドルで2.8837、イスタンブール100株価指数は82590であった。当時より先週末(7月10日終値)はそれぞれ15.56(57.4%円高リラ安)、6.8708(138.3%ドル高リラ安)、114808.56(39%高)であった。為替は大きくリラ安が進んだが、株価は上昇した。16年のほぼ同じ時期にEU離脱の決定を行った英国ポンドは当時より対円、対ドルでも17%安、株価は3%安となっている。トルコは同時期のポンドより通貨リラは下落しているが、株価は上昇している。英国、トルコのどちらがいいかとは言えない。

(リラ、新興国では伸び悩む 要因は)
 世界的に5月のコロナ対策の制限より緩和したことで概ねリスク選好の円売り他通貨高が続いたがトルコは対円では他の新興国通貨程の伸びは示していない。経常、貿易赤字が続く需給面の弱さがある。インフレもやや抑制が難しくなり、今年目標の7%から遠ざかり12%となってしまった。外貨準備もカタールや中国とのスワップ協定を強化したが増加はしていない。今後の外貨の資金繰りに不安が残る。
 周辺諸国の問題ではシリア、リビアへの内戦に関わっていることへの負担や、イスタンブールの世界遺産のアヤソフイアのモスク化で世界から批判されている問題がある。他の諸国と比べれば20年の成長率が相対的に高そうなこと(但し政府の予測)が希望である。

(経済指標、前月比で改善、前年比大幅悪化)
5月の鉱工業生産指数は前年比19.9%低下した。予想は22.5%低下。
5月は新型コロナウィルスによるロックダウンを緩和したこともあり、前月比では17.4%上昇した。
 5月小売売上は前年比では16.7%低下、前月比で3.8%上昇。
 5月の経常赤字は37.6億ドルとなり、前月の50.9億ドルから縮小した。予想は40億ドルの赤字だった。3月は48.4億。

(追加輸入関税はリラ防衛?)
 政府によると、新たに445品目に対して、2~20%の追加関税が適用されることになり、即日発効した。政府が4月以降に発表した追加関税は今回で5回目。対象品目には、ゴム・ゴム製品、織物類および工業用の紡織用繊維製品、貴金属、鉄鋼・鉄鋼製品、機械類、電気機器などの幅広い製品が含まれている。
 4月以降の一連の追加関税措置の背景については、政府は国内産業の保護と説明しているが、専門家は、国民の税の支払い猶予措置などによる税収減の影響を最小限にすることと、重要な外貨収入源である観光産業への打撃などにより外貨収支の悪化が見込まれるため、輸入を抑制し、外貨需要を制限することで、トルコ・リラ下落を防ぐことも目的と指摘していた。

(6月製造業輸出環境指数)
  製造業の6月輸出環境指数は47.5となり、5月の34.1から13.4ポイントの大幅回復となった。新型コロナウイルスのパンデミックの悪影響を脱し、7月以降、大幅に改善する見通し。
 同指数は製造業の輸出需要を測る先行指標となっており、指数が50を超えれば「改善」、反対に50を下回れば「悪化」を示す。
 
(預金準備率引き下げ)
 中銀は7月10日から預金準備率を6%から5%へ引き下げた。政策金利は据え置いたが、まだ緩和政策は続いている。
  
(VW撤退)
 ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は、トルコに新工場を建設する計画を撤回すると明らかにした。新型コロナウイルスの影響で、新車需要の回復に時間がかかるためだと説明している。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

狭いボリバン下限から小反発

日足、伸び悩む、雲の下 ボリバン下限からは小反発。7月8日-13日の下降ラインを上抜く。7月3日-13日の上昇ラインがサポート。ボリバン下限は15.53、上限は15.71と狭い。5日線下向き
週足、低迷続く。5月4日週-6月29日週の上昇ラインがサポート。6月8日週-7月6日週の下降ラインが上値抵抗だが上抜くか。
月足、5月は6か月ぶり月足陽線。ボリバン内へ戻る。20年3月-4月の下降ラインを上抜く。6月伸びず。7月も陰転。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。
年足 5年連続陰線、今年は陽転して始まるも陰転。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

アヤソフィアがモスクに

 エルドアン大統領は7月10日、これまで博物館として開放していたイスタンブールの建築物アヤソフィアを、モスク(イスラム教礼拝所)として機能させると発表した。
 アヤソフィアは約1500年前にキリスト教・東方正教会の教会として建設されたが、1453年にオスマン帝国の侵略によりモスクに改修された。その後、1934年に宗教的に中立な博物館となり、ユネスコの世界遺産に指定されている。
 トルコの最高行政裁判所は10日、「アヤソフィアのモスクとしての利用を停止し、博物館だと定義した1934年の閣議決定は法に則っていない」と結論した。
 国外からは、アヤソフィアの地位を変えるべきでないとの声が上がっている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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