需給改善で底堅いが、インフレ抑制で利下げか

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総括

需給改善で底堅いが、インフレ抑制で利下げか

通貨最下位、株価7位

予想レンジ 南アランド円 5.8-6.8

(ポイント)
*中国を除くBRICSでコロナウィルス感染者が多い
*国家的災害事態を8月15日まで延長
*政策金利は引き下げか
*対円では6.50に売りあり
*海外からの南ア投資は増加
*5月の鉱業生産は改善
*財政不安は拡大
*5月CPIはインフレターゲット下限以下
*対中関係は良好
*1Q若年層の失業率は 59.0%
*株価は世界の中では上位に位置している
*1Qは3四半期連続のマイナス成長
*2020年の政府成長見通しはマイナス7.2%
*17年ぶりに経常黒字
*対円で2か月連続陽線となった、年初来では最弱通貨
*感染者数増加続くも、経済活動は再開
*不良債権拡大の恐れがある

(市況)
7月に入っても通貨、株価ともに上昇している。頼みの綱の中国景気が回復していることが支援している。EUの復興基金設立への期待も南アランドを支えた。1Qの経常収支が17年ぶりに黒字となったという良いニュースもあった。ただ次のように国内情勢は良くない。

(国家的災害事態の延長)
ラマポーザ大統領は12日、新型コロナウイルスの一日の新たな感染者数が12000人以上になったことを挙げて、「感染急増が訪れた。9月末までにピークを迎えるだろう」と発言。また、警戒レベルを3で維持し、国家的災害事態を8月15日まで延長することとした。夜9時から朝4時までの外出制限を命じた。またアルコールの販売を禁じ、公共の場でのマスクの着用を義務付けた。

(政策金利は)
 5月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.1%上昇と、約15年ぶりの低い伸びとなった。4月は3.0%上昇だった。コアCPI(食品、非アルコール飲料、燃料、エネルギーを除く)は前年比3.1%上昇。4月は3.2%上昇だった。インフレターゲットの下限の3%を下回っている。インフレ抑制もあり今週、政策金利は0.25%引き下げられ3.5%となる見通しだ。
 中銀は1月以降、合計2.75%の利下げを実施した。ただ世界的にはインフレ下げ止まりで金融緩和が休止する気配がある。
今週は政策金利の他に小売売上の発表もある。

(6.50に売りあり)
 外為どっとコム社の注文状況では6.50に売りがある。
 
(海外からの南ア投資は増加)
 1Qの南アへの海外からの直接投資(FDI)は290億ランド(17.4億ドル)で、昨年4Qの105億ランドから増加した。外国企業による国内製造業、食品・飲料関係企業の買収が主な要因という。
 南ア独禁当局は2月、米ペプシコによる17億ドル規模のパイオニア・フード・グループ買収計画を承認している。
株・債券取引などの証券投資は、976億ランドの流出。昨年4Qは93億ランドの流入だった。
非居住者は債券を744億ランド相当、株は231億ランド相当をそれぞれ売却した。
南ア国債は、新型コロナウイルス流行を受け3,4月に大きく売られた。これを受け、中銀は緊急流動性供給や量的緩和に踏み切った。

(5月の鉱業生産は改善)
5月の鉱業生産は前年比29.8%減。4月は50.3%減少していた。
新型ウイルス感染拡大抑制に向けたロックダウン措置の緩和に伴い、生産活動の回復が始まっている。ただいかなる回復も、感染拡大抑制措置をどの程度迅速に緩和できるかにかかっている。

(BRICSで深刻)
 新型コロナウイルスの被害がアフリカで最も深刻な南アフリカで、ロックダウン緩和後に感染が急増、事態悪化へ懸念が強まっている。政府は規制を再開させて対策に努めるが、累計感染者数は30万人を超え、世界で8番目に多い。
 コロナ禍は、南アを含めBRICSの被害が大きい。感染者が200万人近いブラジルが米国に次ぎ世界で2番目に多い。3番目のインドは90万人、4番目のロシアも70万人を超えている。 

テクニカル分析(ランド/円)

4週連続陽線。日足はボリバン上限から小反落

 日足。ボリバン上限近くで推移も先週後半は小反落で上限から離れる。7月14日-17日の上昇ラインがサポート。16日-17日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。雲の上。
 週足。4週連続陽線。6月22週-29日週の上昇ラインがサポート。6月8日週-7月13日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位越え。
月足。5月の5か月ぶり月足陽線に続き6月も陽線。今月もここまで陽線だが上ヒゲの長い6月の高値6.56にまだ届かず。ボリバン中位越え。1月-6月の下降ラインは上抜く。5月-7月の上昇ラインがサポート。
 年足、16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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喜望峰

国連事務総長 教育への投資増やすよう呼びかけ

 国連はマンデラ元大統領が生まれた7月18日を「ネルソン・マンデラ国際デー」と定めていて、今年はグテーレス事務総長が南アで行われた記念行事にオンラインで参加した。
 グテーレス氏は「不公平のまん延に立ち向かう」と題して講演し、「マンデラ氏が闘ってきた不公平は、いまや世界で危機的な状態に達している」と述べ、さまざまな不公平が世界に広がっているという認識を示した。
 具体的には、2016年までの37年間に蓄積された世界全体の所得の増加分のうち、27%を上位1%の富裕層が占めていることや、去年の調査で、インターネットの普及率が先進国では87%だったのに対し、後発開発途上国では19%にとどまっていたことを挙げている。
 そのうえでグテーレス氏は「教育は世界を変える最強の武器だ」というマンデラ氏のことばを引用し「教育とデジタル技術には不公平をただす作用がある。政府は、就学前の教育から生涯教育まで、誰もが公平にアクセスできることを優先すべきだ」と述べ、各国に対し教育への投資を増やすよう呼びかけた。

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