ドル/円：105.00～107.00のレンジ内から抜け出せない可能性。105円割れで終えた場合は 一段の下落リスクに注意。
日足は値幅の小さい足が連続しており、105.50～106.50の極端に狭いレンジ内での揉み合い状態が続いている。下値を切り上げる流れを維持しているので突っ込み売りに注意が必要だが、上値も切り下げており買いも飛びつく必要はない。但し、値動きが収縮し始めており、1円程度は一方向へ動き出す可能性も高いと見られる。106.50超えを見た場合は上値余地がもう一段拡がり易くなり、106.80～107.50ゾーンにある上値抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きが強まり易くなる。この場合でも108円台はまだ壁。逆に105.70以下で終えるか105.50割れを見た場合は105.00前後まで下値余地が拡がり易くなる。日足が105円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、104.50割れで終えるか104.00割れを見た場合は、“ドル弱気”に変化して一段のドル下落に繋がり易くなる。日足の上値抵抗は106.40-50、107.00-10、107.50-60に、下値抵抗は105.70-80、105.00-10、104.50-60にある。21日移動平均線は106.06にありこれを挟んで上下動を繰り返しているが、120日、200日移動平均線は107.02と107.83にあり、上値トライの流れに乗せた場合でも、強い上値抵抗として働く可能性が高い。 一方直近の週足は陰線引けとなったが、実体も値幅も小さく下げ余力の強いものではない。また、7/31に付けた104.19を基点として下値を切り上げる流れを維持していることや、3月に付けた101.19と7月に付けた104.19を結ぶサポートラインの下値抵抗が105.10-20にあり、これも守っており、105円台の抵抗を支えとして反発に転ずる可能性も高い状態にある。一方で、3月の戻り高値111.71を基点として上値を切り下げる流れにも変化が認められず、また、中期トレンドも弱いことからドル急伸にも繋がり難いと見られる。今週の週足の上値抵抗は106.40-50、107.10-20、108.00-10に、下値抵抗は105.10-20、104.00-10、102.30-40にある。31週、62週移動平均線は107.42と107.80に位置しており、中期トレンドは“ドル弱気”の流れを変えていない。 今週の戦略は、ドル売りは106.80-90の戻り待ち。損切りは107.30で一旦撤退するか、深い場合は107.80に置く必要がある。買いは様子見か、105.10-20の押し目待ち。損切りは104.40で撤退としたい。損切りが付かない場合でも105円割れで終えた場合は日足の形状が悪化するので、ドル買いは一旦撤退して様子見へ。 上値は、106.20-30に軽い抵抗が、106.40-50にやや強い抵抗が出来ているが、106.50-60の抵抗をクリアした場合は上値余地がもう一段拡がり易くなり、106.80-90、107.00-10、107.20-30、107.50-60にある一段と強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。これらをクリアした場合でも107.60～108.10ゾーンには一段と強い抵抗があり、簡単には上抜けそうもない。下値は、105.90-00に軽い抵抗が、105.70-80にやや強い抵抗が出来ているが、105.50割れを見た場合は105.20-30、104.90-00、104.60-70、104.20-30にある下値抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。さらに104.00-10の抵抗も下抜けた場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなり、一段のドル下落に繋がり易くなる。この下の抵抗は103.60-70、103.10-20、102.50-60、102.30-40、102.00-10。
ドル/円【日足】期間：2020/01/09～2020/09/11（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様） ドル/円
【週足】期間：2017/07/28～2020/09/11（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：短期トレンドに変化の兆し。強い上値抵抗に注意。124円割れで終えた場合は 一段の下落へ。
直近の日足は、前日の上ヒゲ部分に実体の小さい陽線が出ている。上値余地を探る動きに繋げているが、上昇余力の強いものではないことや、5/6に付けた114.43を基点として下値を切り上げて来た流れから9/8の陰線が下抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じ始めている。中期トレンドが強い状態にあるので急落にも繋がっていないが、126.00-10にやや強い抵抗が出来ており、これを上抜けられずに再び反落する可能性も高いと見ている。また124円割れで終えた場合は、日足の形状が悪化してユーロの下落余地が一段と拡がり易くなる。日足の上値抵抗は126.00-10、126.40-50、127.00-10に、下値抵抗は125.00-10、124.50-60、124.00-10にある。126.50超えで終えれば、“ニュートラル”な状態に戻すが、この場合でも日足の抵抗が127.00-10に、長期的な上値抵抗が128.00～128.50ゾーンに控えており、ユーロ急伸にも繋がり難いと見ている。逆に124円割れで終えた場合は日足、週足ともに形状が一段と悪化して122円方向へのさらなるユーロ下落に繋がり易くなる。21日移動平均線は、125.63に位置しており若干上抜けているが“ダマシ”の範囲内にある。しかし、120日、200日線は120.98と120.77に位置しており、下落に転じても強い下値抵抗として働く可能性が高い。 一方直近の週足は、十文字の寄せ線となり、前週とは逆に下ヒゲがやや長く、下値トライに失敗して週初の寄り付き水準に戻した形となっている。単体では下値トライに失敗した反動がより強いものだが、この足が5月に付けた114.43を基点として下値を切り上げて来た流れから若干下抜けた位置で越週しており、下値リスクが点灯している。“ダマシ”となる可能性を残しているが、このサポートラインの上値抵抗が今週は126.50-60に位置しており、これをしっかり上抜けて越週しない限り、下値リスクにより警戒する必要がある。また、125.00以下で越週するか、124円割れで終えた場合はトレンド変化が明らかとなり、一段のユーロ下落に繋がり易くなる。今週の週足の上値抵抗は前述の126.50-60と127.00-10、128.00-10に、下値抵抗は125.00-10、124.00-10、122.20-30にある。31週、62週移動平均線は120.69と120.30にあり、大幅な下落を見た場合でも強い下値抵抗として働く可能性が高い。 今週の戦略は125.90-00で戻り売り。損切りは浅い場合で126.60、深い場合は127.20で撤退。買いは今週いっぱい様子見。 上値は、125.80-90に軽い抵抗が、126.00-10、126.50-60、127.00-10に強い抵抗が出来ているが、126.50超えで終えた場合や、127.00-10の抵抗をクリアした場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して上値トライの動きが強まり易くなる。この場合でも週足ベースで見た強い抵抗が128.00-10に控えており、一気に上抜けるには無理がありそうだ。下値は、125.40-50に軽い抵抗が、125.00-10、124.50-60、124.00-10に強い抵抗があるが、全て下抜けて終えた場合は、日足、週足ともに形状が悪化して一段のユーロ下落に繋がり易くなる。下値抵抗は123.00-10、122.60-70、121.90-00、121.10-20。中期トレンドが強い状態にあることから、調整下げに留まるなら120～122円を大きく下抜けない可能性も高いと見ている。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2020/02/24～2020/09/11（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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