金融緩和サイクル停止で上昇も週末反落、中国頼み

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総括

金融緩和サイクル停止で上昇も週末反落、中国頼み

「通貨11位、株価10位」

「予想レンジ 南アランド円 6.2-6.7」

(ポイント)
*政策金利は据え置かれ金融緩和サイクルが停止
*インフレ率は目標範囲内に収まる
*弱い7月小売売上
*中銀はGDPが今年8.2%縮小すると予想
*大統領 一部の国との往来を認める
*財政状態は2007年より悪化
*2Q・GDPは予想より悪化の51%減
*2Q経常収支も悪化
*ただ3Qの経常収支は改善している
*ANC内部の汚職問題が糾弾されている
*コロナ感染警戒レベルを引き下げ経済活動制限を緩和
*5Gは中国ファーウェイを採用
*IMFが緊急融資実行
*中銀の20年インフレ見通しは3.4%
*対中関係は良好
*1Q若年層の失業率は 59.0%
*17年ぶりに経常黒字
*不良債権拡大の恐れがある

(金融緩和サイクル停止)
南ア中銀は政策金利を3.5%で据え置いた。据え置きが決定されるのは今年初めて。中銀は経済成長と消費者物価上昇に対するリスクは均衡しているとした。経済見通しを7月時点から下方修正し、インフレ率は目標範囲内に収まっているものの、緩和サイクルを停止した。政策委員5人のうち3人が据え置きを支持し、2人は0.25%の利下げを主張した。政策金利はすでに1998年の導入以降で最低の水準にある。
 南アでは6カ月にわたってロックダウンが続き、4月と5月は大半の経済活動が止まり過去28年間で最長のリセッションに陥っている。中銀はGDPが今年8.2%縮小すると予想。7月時点の予測は7.3%縮小だった。来年からの2年間はプラス成長への回復を見込み、来年の成長率を3.7%から3.9%に引き上げた一方、2022年は2.8%から2.6%に引き下げた。クガニャゴ総裁は最新の経済データに基づき、適切に金融政策を展開していくとも述べた。ただ、市場はこれ以上の緩和を見込んでいない。

(弱い小売売上)
 先週の指標は強くはなかった。7月の小売売上高は前年同月比9%減少し、前月改定値の7.2%減から減少幅が拡大した。予想は5%減だった。前月比では1.1%減。南アは3月末、世界で最も厳しい水準の封鎖を実施。必須部門のみの営業を許可したことから、消費者の活動が深刻な制限を受けた。封鎖はここ数カ月解除されているが、感染増加は続き、現在は70万人に迫っている。

(中国頼み)
 南アランドの支えは中国経済回復による資源価格の上昇だ。
南アの貿易において取引相手国としては輸出入ともに中国がトップである。
中国への輸出は全体の9.1%、中国からの輸入は18.4%である。(2018年)

(大統領 一部の国との往来を認める)
 ラマポーザ大統領は、10月1日から、ビジネスや観光などを目的とする移動に限定して国境を再開すると表明した。この規制緩和は、9月21日から封鎖レベルを5段階のうちの最低レベルに引き下げるとの大統領発表に伴う措置。
大統領は、「10月1日から、ビジネス、レジャーその他の目的による南アへの出入国を許可する」と述べた。ただ、感染率の高い国との往来は規制される可能性があるほか、移動者が一定の条件を満たすことが必要となるという。
新型コロナウイルス感染拡大抑制のため、南アは6カ月にわたって世界で最も厳格な水準のロックダウンを実施。これにより経済は13年前の状態に後退し、数百万人が失業している。
大統領は、8月から新規感染者数が減少に転じ、現在の1日当たりの平均は2000人を下回っているほか、回復率が89%となっていると述べた。

(財政状態は2007年より悪化)
景気減速と並んで悩ませているのは、政府の財政状態が2007年より悪いことだ。当時は財政収支が黒字で、3大格付け会社すべてが南ア国債を投資適格級としていた。
 しかし3月にはムーディーズが南ア国債を投機的等級に格下げし、3社すべてから投資不適格とされた。財政赤字はGDP比で2桁に上る見込みだ。

(汚職)
 ズマ前大統領時代にまん延していた汚職が、投資や雇用に「失われた10年」をもたらしたと指摘されている。2年前に就任してからラマポーザ大統領は事態の改善に努めてきた。だが経済の閉塞を解消し投資を呼び込むために必要な改革が遅れていたため、パンデミックが始まる前にすでに信用を失っていた。
 
大統領はデータ通信料引き下げのため4Gと5Gの周波数帯を今年開放すると約束していた。しかしANCの取り巻きがあらかじめ契約と株式保有を確実にしたいと望んでいると、アナリストは指摘する。

テクニカル分析(ランド/円)

ボリバン上限越えから反落

 日足。ボリバン上限越えから反落。まだボリバン上位。9月17日-18日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
 週足。4週連続陽線でボリバン中位越えの後9月7日週は陰線も先週は盛り返す。9月7日週-14日週の上昇ラインがサポート。7月20日週-9月14日週の下降が上値抵抗。ボリバン上位、雲の下に。
 月足。6月、7月の長い上ヒゲで8月は下落スタートも8月は長い下ヒゲで返す。6月-7月の下降ラインが上値抵抗。5月-8月の上昇ラインがサポート。ボリバン下位。
 年足、16年-19年の上昇ラインを下抜く。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

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喜望峰

南アの治安がコロナで大幅改善

 南ア国家警察が 2020 年第 1 四半期犯罪統計を発表した。事務所や商業施設を対象とした侵入窃盗は増加したものの、その他全ての罪種において大幅に減少し、過去 5 年同期で最低の犯罪発生であった(266,49 件、前年同期 46.5%減少)。
規制が厳しかったロックダウンレベル 5(4 月)中は、前年同期-46.6%、ロックダウンレベル 4(5 月)中は、前年同期-37.7%と相当な犯罪の発生の抑止が見られたが、ロックダウンレベル 3(6 月)に移行し規制が緩やかになると、前年同期-15.5%減少レベルにまで犯罪が増加し、例年に近い治安情勢となった。

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