「米大統領選の見方割れる」外為短観 第137回

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<第137回調査>2020年10月23日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

調査実施期間
2020年10月16日(金)13:00~2020年10月20日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は730件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル /円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間の米ドル /円相場の予想レートについてお答えください
問3:今後 1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後 1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください
問6:「トランプ・コロナショック」は取引にどのような影響を与えましたか?
問7:11月の米大統領選の結果と為替相場の反応をどう予想しますか?
今後の調査実施計画及び公表方針

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が31.1%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は37.3%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は▼6.2%ポイントと、7カ月連続のマイナス(弱気)となったが、マイナス幅は前回(▼15.7%ポイント)から縮小した。調査期間前後の米ドル/円相場は、105円台で方向感なくもみ合った。米ドルと円が同じ安全通貨として他の通貨に対して同方向に動く傾向を強める中、個人投資家の相場観もおおむね「中立」の水準に落ち着いたと見られる。

問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レート」については、「±1円で推移」が38.9%と最も多く、次いで「1円~3円の米ドル高・円安(26.6%)」、「1円~3円の円高・米ドル安(23.6%)」と続き、以下、「3円以上の米ドル高・円安(7.4%)」、「3円以上の円高・米ドル安(3.6%)」の順になった。前月は「1円~3円の円高・米ドル安」が31.6%で最多であった事から、このひと月で個人投資家の米ドル/円弱気見通しが修正された事がわかる。なお、今回のヒストグラムの形状は左右対称に近いピラミッド型となっており、中立見通しが示された問1の結果と整合的だ。

問3:今後 1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が20.1%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は48.5%であった。この結果、「ユーロ/円予想DI」は▼28.4%ポイントと前月(▼15.9%ポイント)から低下してマイナス幅が拡大した。調査期間前後のユーロ/円相場は、米ドル安主導でユーロ/米ドル相場が上昇した動きに沿って123.10円台から125.00円付近まで強含んだ。ただ、ユーロに固有の買い材料が見い出せない中での上昇とあって、反落を見通す個人投資家が増えたようだ。欧州景気の足取りの弱さや、英国と欧州連合の(EU)通商交渉の難航でユーロに対する信頼感が低下したと見られる。

問4:今後 1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が22.6%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は43.4%であった。この結果豪ドル/円予想DI」は▼20.8%ポイントと、前回(▼4.7%ポイント)からマイナス幅が拡大した。調査期間前後の豪ドル/円相場は、豪中銀(RBA)の追加緩和観測などが重しとなり74円台前半へ下落。11月3日の次回理事会で利下げおよび量的緩和の拡大が見込まれる他、豪州と中国の関係が悪化している事が個人投資家の豪ドル安見通しに寄与したと見られる。

問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください

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「今後注目している通貨ペア」について尋ねたところ、「買い」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が37.1%の回答割合を集めて1位となった。続く2位には豪ドル/円(11.1%)、3位ユーロ/米ドル (9.2%)、4位英ポンド/円(8.2%)、5位メキシコペソ/円(6.7%)と続いた。なお、米ドル/円は97カ月連続で1位の座を維持しており、回答割合は前回(36.6%)から僅かながらも上昇した。また、今回は5位にメキシコペソ/円(前回6位)が入った他、前回17位だった人民元/円が8位にジャンプアップするなど、新興国通貨の躍進が目立った。人民元/円については回答割合も前回の0.7%から2.6%へと伸ばしている。中国経済がいちはやくコロナ禍から立ち直る動きを見せており、対ドルで人民元の上昇が続いている事が意識されたようだ。
一方、「売り」で注目の通貨ペアでも、米ドル/円が26.2%の回答割合で首位をキープ。2位ユーロ/円(14.5%)、3位英ポンド/円(13.2%)、4位ユーロ/ドル(11.1%)、5位豪ドル/円(9.5%)と続いた。こちらは上位陣の顔ぶれに変化は見られなかった(順位に多少の変動はあるものの)。ただ、首位の米ドル/円の回答割合が低下した一方、2位のユーロ/円や3位の英ポンド/円は回答割合が上昇しており、欧州通貨への売り興味が増しつつある様子が見て取れる。

問6:10月2日、トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染したことを発端に、株価の急落とともにクロス円のほかドル/円も急落する場面がありました。この「トランプ・コロナショック」は取引にどのような影響を与えましたか?

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今回のもうひとつの特別質問として、「トランプ・コロナショック」が取引に与えた影響について尋ねたところ、「取引していない」が47.9%と最も多かった。次いで「円買い(ドル/円の売りなど)でプラス」が17.7%、「円買いでマイナス」が15.3%、「円売り(ドル/円の買いなど)でプラス」が11.5%、「円売りでマイナス」が7.5%となった。米大統領がコロナに感染したとの報道で、ドル/円が一時105円台を割り込んだ後に反発するなど荒っぽい展開となったため、個人投資家の取引にも影響が大きかったはずと見ていたが、回答結果を見る限り杞憂であったようだ。「取引していない」と答えた向きからは「あっという間に円高になり為す術もなく眺めていた」などとする声が挙がっていた。その他には、「予想外の出来事で読みにくかった」などの声もあったが、「取引にあまり影響はなかった」とする回答が多かった。

問7::11月の米大統領選の結果と為替相場の反応をどう予想しますか?

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今回も特別質問として、前回に続き「11月の米大統領選の結果と為替相場の反応をどう予想しますか?」と尋ねた。その結果、「トランプ氏勝利でドル高・円安」が33.4%(前回42.2%)と最も多かった。次いで、「バイデン氏勝利でドル高・円安」が21.1%(前回17.4%)、「トランプ氏勝利でドル安・円高」が10.5%(前回17.0%)、「バイデン氏勝利でドル安・円高」が18.6%(前回12.8%)と続いた。前回の調査では59.2%がトランプ大統領の再選を見込んでいたが、今回は43.9%へと減少。一方、バイデン氏勝利の予想は30.2%から39.7%に上昇した。個人投資家は各種世論調査の結果を踏まえて選挙結果の予想をやや修正したようで、見方が割れた。為替相場の反応については前回と同様に、トランプ氏が勝利した場合もバイデン氏が勝利した場合もドル高・円安になるとの見方が優勢だった。ただ、バイデン氏勝利のケースはドル高・円安予想とドル安・円高予想の差が前回の4.6%ポイントから2.5%ポイントに縮小しており、バイデン新大統領ならドル安・円高との見方がじわりと増えている模様だ。他方、どちらが勝ってもほぼ反応なしと予想した向きも13.0%と、前回(10.7%)からやや増加した。

今後の調査実施計画及び公表方針

本調査も第137回目となりました。調査開始から11年が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央以降に公表する「外為白書」で紹介する予定です。

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