「政策金利予想は据え置きと利下げが拮抗」メキシコペソ/円 11月見通し YEN蔵

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▼メキシコのインフラ投資は経済を活性化できるか
▼メキシコの経済状況
▼金融政策
▼メキシコペソの予想

メキシコのインフラ投資は経済を活性化できるか

10月5日にメキシコ政府は総額2973億ペソのインフラ投資を発表しました。エネルギーや交通などのインフラ投資を進めることで経済の活性化を図る計画です。財務公債省によるとGDPの約1%に相当し18.5~19万人の雇用創出が期待されています。
ただ2018年12月の発足したロペスオブラドール大統領の政権は大企業中心の経済団体と対立が続いていました。というのは計画では資金の過半数を民間企業が拠出してエネルギーや交通などのインフラ投資を行う予定になっているからです。計画発表時点では企業側も協力に前向きの発言をしていますが、計画通りに進むかどうかは不透明です。

メキシコの経済状況

メキシコは新型コロナウィルスの感染者数が世界で9番目と高く(25日時点で886,800人、ジョンズホプキンス大学のホームページより)、感染拡大による経済活動の減速が続いています。
前回も書きましたが9月21日に発表されたメキシコの第2四半期のGDPは前年同月比マイナス18.7%減少となりました。民間投資が37.3%減少、民間消費支出が20.6%減少と記録的な減少となりました。
財・サービスの輸出がマイナス30.48%でしたが、自動車など主要な輸出産業が非常事態宣言で3~5月に生産停止を余儀なくされたことが影響しています。
メキシコの財務公債省は2020年のGDPをマイナス8%と見込んでいます。しかしゴールドマンサックスはマイナス9.8%、OECDはマイナス10.2%、IMFはマイナス9%といずれも財務公債省より大きな減速を見込んでいます。

金融政策

前回も書きましたが9月24日にメキシコ中央銀行は政策金利を0.25%引き下げて4.25%としました。
10月8日に発表された9月の消費者物価指数は前年同月比4.01%の上昇となりました。中央銀行のインフレターゲットの3~4%を上回りました。4%を上回ったのは2か月連続です。食品や農産物の上昇が堅調になっています。メキシコ中央銀行の発表した各金融機関の予想では2020年の物価上昇率が3.89%、2021年が3.57%になっています。
この物価状況をうけて11月12日に予定されているメキシコ中央銀行の金融政策発表では据え置きと利下げの予想が拮抗しています
経済の減速をサポートするために再利下げするか、インフレを懸念して据え置きとするか注目される会合になります。

メキシコペソの予想

ドルメキシコペソは9月24日に22.7012ペソまでドル高ペソ安となりましたが、その後はドル安ペソ高の流れが続いています。10月23日は20.8537ペソまで下落し9月18日に安値20.8446ペソまで近づきました。
ドルメキシコペソは前回安値の20.84ペソ付近が長期的なサポートとして機能しています。ここが維持できれば反発が予想されます。一目均衡表の転換線が21.20付近、一目の雲の下限が21.50付近、一目の基準線が21.75付近、雲の上限が21.87付近にそれぞれ位置しています。反発局面ではこれらのレベルがレジスタンスとして機能します。
20.84ペソ付近はサポートされ、20.84~21.75のレンジが継続するものと思われます。しかし20.84付近を下抜けした場合は20ペソ付近への下落を予想します。

ペソ円は9月24日に4.643円まで下落しましたが、10月23日に5.021円まで上昇しています。
ペソ円は3月9日以来4.222~5.105円のレンジが続いています。5.12円付近は2月19日の高値6.011~4.222円の50%戻しに当たり重要なレジスタンスとして機能しています。一方で4.65円付近も23.6%戻しに当たり、このレンジがしっかり機能しています。
また250日移動平均線も5.03円付近に位置しています。5.03~5.12円のゾーンが長期的に重要なレジスタンスになっており、ここが上抜けできなければ4.6~5.12のレンジ継続を予想します。
5.12円を上抜けした場合は61.8%戻しの5.33円付近への上昇が予想されます。
短期的には4.94円付近に一目の転換線と20日移動平均線が位置しておりサポートとなっています。ここを下抜けすると一目の基準線が位置する4.83円付近への下落を予想します。

メキシコペソ円 日足


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yenzo_96_130.jpgYEN蔵
株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。ブログ「YEN蔵のFX投資術」、メルマガ「YEN蔵の市場便り」で個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており、人気を博している。
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