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エルドアン大統領決意あるも、需給と製造業PMIが悪化

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総括

エルドアン大統領決意あるも、需給と製造業PMIが悪化

(通貨2位、株価7位) 

予想レンジ トルコリラ/円 13.5-14.3

(ポイント)
*世銀はトルコの2020年成長見通しを0.5%とした
*2021年は4%、22年は3.8%成長とした
*インフレは12月も上昇
*11月は40.6億ドルの経常赤字へ拡大
*12月製造業PMIは悪化
*エルドアン大統領は金利、為替、インフレの「悪魔の三角形」を打破するとした
*リラ円年足は6年連続陰線、但し20年11月、12月は連続陽線
*外貨準備は増加傾向
*11月貿易収支は再び50億ドルの赤字
*政策金利は15.00%から17.00%に引き上げ
*中銀は為替介入は行わないとした
*20年の株価は世界で3位の強さ
*3Q・GDPは予想を上回った
*国民はリラより外貨や貴金属を選好している
*大統領はGDPを世界のトップ10に引き上げるとした
*数多くの国際紛争に関わっている
*ムーディーズが格付け引き下げ
*カタールの枠増加に続きに続き中国ともスワップ協定締結

(概況)
 通貨2位、株価7位といつになく好スタートを切った。まだ疑わしいがエルドアン大統領が本気でインフレ改善に向けて動きだしているという期待がリラや株価を上昇させている。政策金利は12月時点で17%まで引き上げられた。エルドアン大統領は「われわれはトルコ経済に対する攻撃や新型コロナウイルス大流行などによる困難をできるだけ早く克服したいと願っている。構造改革の加速によって生産と雇用に基づいた体制を構築し、金利、インフレ、為替という悪魔の三角形を打破する決意だ」と強調した。
 欧米から課された経済制裁も思ったほど厳しいものでなかったこともリラを支えた。またチャブシオール外相は東地中海の資源をめぐる対立などから悪化している仏との関係を改善する用意があると表明したことも好感されよう。利上げで消費が抑制され輸入減少に繋がれば貿易赤字も改善する。そうなればリラ高への道が開かれる。ただ直近は需給が悪化、製造業PMIも悪化しファンダメンタルズがついてきていない。

(トルコ経済見通し 世銀)
 世銀は新型コロナウイルス感染症により世界経済が2020年に4.3パーセント縮小し、2021年には4パーセント、2022年には3.8パーセント成長すると見込まれると述べられた。
 多数の国の経済が2020年に縮小すると予測された報告では、トルコ、中国、エジプト、バングラデシュは成長のパフォーマンスを見せることが見込まれている諸国として注目を集めた。報告では、トルコ経済に関する成長見通しは2020年には0.5パーセント、2021年には4.5パーセント、2022年には5%と特定された。

(11月経常収支)
 11月の経常赤字は40.6億ドルとなり、予想の37億ドルの赤字を上回った。貿易赤字の拡大とサービス収入の減少が主因。
貿易赤字は前年比153.5%増加し50億ドル強。輸出が前年比0.9%減少する一方、輸入は同15.9%増加した。サービス収入は14.5億ドル減少した。
 11月まで12カ月の貿易赤字は378.7億ドル。政府の中期プログラムで想定している2020年の貿易赤字は244億ドル。

(10月失業率)
 10月度(9-11月)の失業率は12.7%で、9月度(8-10月)と変わらず。
失業率は中期プログラムの2020年の想定13.8%を下回った。新型コロナウイルス禍の中、レイオフを禁止したことが背景。
ただ労働参加率が50%に低下し、就業者数は前年比約90万人減少した。
仕事に就かず、学校にも行っていない若者の割合は27.6%で、若年層の就業率30.6%に近い水準となった。

(12月消費者物価 さらに上昇)
 12月消費者物価は食品の大幅な値上がりを受け予想を上回る上昇となった。
前年比14.6%上昇、前月比1.25%上昇。予想は前年比14.2%上昇、前月比0.9%上昇だった。
項目別では食品と輸送がそれぞれ前年比で20%を超える上昇を記録した。
10台に高止まりするインフレ率と、最安値を更新するリラ安で中銀は2020年半ばに緩和スタンスを転換、11月と12月の2回で政策金利を計6.75%引き上げた。その2カ月間にリラは急伸した。
 12月の生産者物価は前月比2.36%上昇、前年比25.15%上昇。
アーバル中銀総裁は2021年も金融政策は引き締めスタンスを取り、持続的にインフレ率が下げて2023年までに5%の目標を達成する方針を示した。中銀は2021年末にはインフレ率が9.4%に低下すると予想している。

(12月製造業PMIは悪化)
12月製造業PMIは50.8で11月の51.4から悪化した。コロナ感染第2波が影響した。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン上限から反落

日足、ボリバン上限から反落。 1月8日-11日の下降ラインが上値抵抗。12月17日-1月11日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
 週足、4週連続陽線。今週は陰線スタート。12月7日週-14日週の上昇ラインがサポート。6月8日週-1月4日週の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位越え。5週移動平均上向き。
月足、20年11月、12月は19年6月-7月以来の連続陽線となった。11月-12月の上昇ラインがサポート。19年12月-20年1月の下降ラインが上値抵抗。まだボリバン下限。5か月移動平均は下向き。
年足、6年連続陰線。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

対米関係改善へ期待

現在、米国とはトルコのシリア侵攻問題、2016年のテロ首謀者とみなしているギュレン師引き渡し問題、ロシアミサイル購入問題(米がトルコに経済制裁をかけている)がある。オバマ大統領時代に副大統領として4度トルコを訪問したことのあるバイデン新大統領との新しい外交を期待している

情報提供元:FX湘南投資グループ
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