読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

政府・日銀総悲観、貿易統計は異変あり

f:id:okinawa-support:20190826111921p:plain

 

総括

政府・日銀総悲観、貿易統計は異変あり

ドル円=104-109、ユーロ円=126-131 、ユーロドル=1.18-1.23

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11(11位)、株価2(2)位、政府・日銀総悲観、貿易統計は異変あり」
円は弱いままで通貨番付11位、一方日経平均は先週3.5%下落しながらも年初来5.55%高で16市場2位となっている。やはり円安は日本経済にメリットがある。日本では為替はドル円だけで考えられがちだが、全通貨単位で見ていきたい。去年後半からドル円が安かった時でも円は全体で安かった。
 いつもならやや強気の見通しの政府・日銀も暗い。 麻生財務相は国債発行が巨額となっている現状について、財政運営への信認が失われて国債・円の信認も消失し、インフレを含めて国民生活に多大な影響が及ぶことを懸念していると述べた。また政府は、2月の月例経済報告で景気の総括判断を「新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるなか、持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さがみられる」とし、昨年4月以来10カ月ぶりに下方修正した。緊急事態宣言の発令で国内総生産(GDP)の過半を占める消費の悪化が続いている現状を反映した。
 黒田日銀総裁は「日本経済にはなおダウンサイドリスクがある。2023年でも物価目標に遠いことは認めざるを得ない」と発言した。
こういう状態ならいつ格下げがあってもおかしくないので、想定はしておきたい。ただ1998年代の日本の格付け大幅引き下げがあっても円相場は弱くならずに強調推移した。やはりその時々の貿易需給が物を言う。現在は貿易収支が均衡して相場が動きにくくなっている。昨年は輸出の減少幅が輸入の減少幅より小さくなり結果的に貿易黒字となり円高が進んだ。ただ2月上旬の貿易統計では輸入が前年比41.8%増と急増した。この傾向が続けば円安傾向となるが、数字を暫く追っていきたい。

*米ドル「通貨6(8)位、株価(NYダウ)8(9)位、「大型景気対策」VS「金融緩和継続」での混乱でのドル買いはまたあるか」
米金利上昇で株価が下落し、リスク回避のリパトリでドルが先週の8位から6位へ上昇した。コロナ禍の景気先行き不安で株価が上昇し、大型景気対策期待、経済指標改善で株価が下落した。昨年の2月末はダウが25766.64ドル、ナスダックが8566.48ドルであったので、まだ21年2月末でそれぞれ54%、20%上昇している。株は基本は上昇基調だが時折調整を入れる。長期に持てばまた戻ってくるが、為替の場合、上がり過ぎても、下がり過ぎても、二国間で利害関係が大きくなるので歯止めがかかる。ただ長期的には貿易黒字の国は堅調に赤字の国は軟調に推移する。
 さて米議会下院で1.9兆ドル(約200兆円)の追加の新型コロナウイルス対策法案を審議し、民主党単独で可決した。上院では法案の一部修正が求められそうだが、3月中旬までに可決する見通し。1月に発足したバイデン政権にとって、最初の大型経済対策となる
 この大型景気対策は想定内のことであり材料出尽くし感があったので短期筋の株の利食い売りが出たのだろう。実際、給付金を受け取って消費関連の数字に表れるまで少し時間がかかる。リスク選好になるのは4月から5月か。またFRBは「景気回復は引き続き一様でなく、完全と呼べる状況には程遠い」と強調するが、実際に金利上昇を食い止めることが出来なければ市場は混乱し株下げドル上げのパターンが数回あるかもしれない。

*ユーロ「通貨8(10)位、株価10(11)位(DAX)、ECBがユーロ高懸念と金利上昇懸念」
 ECBのユーロ高懸念や国債利回り上昇懸念の中で、先週は対ドルで下げ、対円で上昇した。経済指標は改善してきている。独4Q・GDPは、好調な輸出と底堅い建設活動を背景に前期比0.3%増と、予想を超える伸びとなった。独2月IFO業況指数は92.4と、予想を大幅に上回り、昨年10月以降で最高となった。新型コロナウイルスの流行に伴うロックダウンにもかかわらず、製造業の好調が支えた。予想は90.5。経済はロックダウンにもかかわず、力強い。製造業の強さが主因。企業は生産計画を大幅に上方修正しており、製造業の輸出の見通しも改善している。期待指数は前月の91.5から94.2に上昇し、最も強気な予想を上回った。 2月ユーロ圏景況感指数は93.4に上昇、予想の92を上回った。製造業、サービス業のほか、消費者の間でも楽観的な見方が増えた。生産者と消費者のインフレ期待も高まった。
ECBはコロナ禍の雇用悪化を重視し、金利上昇には極めて慎重だが、米国と同じく、経済指標の改善でインフレ期待は高まってきた。

*ポンド「通貨首位(2)位、株価11(9)位、最強通貨、ロックダウン解除行程発表で安心感、長期金利の上昇率も高い」
 先週はトルコリラの自滅もあり年初来最強通貨となった。英国の1月失業率が上昇した一方で、ジョンソン英首相がロックダウンの緩和計画を発表したことで経済回復への期待が高まった。ジョンソン首相は新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための封鎖措置を6月21日までに終えることに楽観的だと述べた。学校は3月8日から再開。金利の上昇も急だ。長期金利は年初の0.2%から4倍の0.82%へ上昇している。
コロナワクチンの開発や接種で世界をリードしていることも好感されている。ファイザー製新型コロナウイルスワクチンの初回接種で医療従事者らのコロナ感染が約70%減少したほか、高齢者の入院や死亡も75%強低減したと明らかにした。経済指標はマチマチでマークイット2月総合PMIは49.8と前月の41.2から大幅に上昇し、予想の42.2も上回った。2月は企業活動が安定したことを示す結果となった。マークイットは「今回の結果は21年1Q成長率がマイナスになることを示唆しているが、今後1年の企業の期待は約7年ぶりの高水準で経済が回復に向かうことを示している」と述べた。一方、1月小売売上は前月比8.2%減と予想の2.5%減を大幅に上回る減少となった。ロックダウン再導入で小売店の多くが営業を停止したことが背景。減少幅は過去2番目の大きさだった。
 全体では2016年のEU離脱国民投票からの売りの巻き戻しがまだ続いている。

*豪ドル「通貨5(3位)、株価6(8)位、安定の豪経済、今週はGDPと政策金利決定」
 通貨高・株安のNZドルと異なり、今年の豪は2月末で通貨も株も世界ランキングで中位にあり、金融政策を特に変えるという観測はない。今週は政策金利の決定があるが現状維持だろう。長期金利も上昇しているがNZほどの急騰ではない。住宅価格も上昇しているがNZのように規制はまだしていない。4QのGDPの発表もあり、経済指標的にはまずまずだが、他国と同様コロナ禍で苦しむ人も多いから、安易に金融引き締めに向かわず量的緩和を続ける。
 中国とのコロナ感染での対立があるも鉄鉱石やLNG価格の上昇で貿易、経常収支ともに黒字が続き安定している。昨年4Qの企業の設備投資は3%増と、2019年初め以来の増加となった。新型コロナウイルス流行が続く中でも企業が設備投資を増やしたことは、豪経済にとって明るい兆しだ。設備投資の予想外の増加は、非鉱業セクターの設備投資が活発だったことが要因。オンラインショッピング需要を背景に建設、宿泊施設、飲食サービス、輸送、倉庫などへの設備投資が増えた。フィッチは豪格付けを「AAA」で据え置き、見通しは「ネガティブ」とした。 

*NZドル「通貨2(2)位、株価(15)最下位(15)位、通貨高、株安、金利上昇続く」 
 NZの長期金利が上昇している。年初の1.02%から1.92%と上昇しコロナ禍前の水準を越え米国の長期金利の上昇幅を上回っている。これでNZドルも年初来3.81%高となり、通貨番付で2位となっている。金利上昇の要因は住宅価格高騰。政府中銀も価格高騰を抑制し始めている。政府はNZ中銀が金融政策を決定する際に住宅価格への影響を考慮しなければならないと表明したことを歓迎した。ロバートソン財務相は、中銀には、より持続可能な住宅価格に関連した政府の政策を考慮する必要があると主張した。
 ただこれによりNZ株式市場が弱い。NZ50は2月末で主要16市場で15位、年初来6.6%安だ。また中銀は、このところ強いNZドルについては、「適正価格で推移している」との考えを示した。
週末にオークランドで再ロックダウンの報道があったが、感染者は一人であり、感染っ抑制対策は厳しく評価されている。

テクニカル分析

*ドル円「週足、雲の上に出るか」
日足、ボリバン2σ上限(106.41)と3σ上限(106.94)の間にいる。2月24日-26日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、雲の上に出られるか。出れば20年6月8日週以来。2月8日週-22日週の上昇ラインがサポート。20年6月8日週-21年2月22日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、1月は5か月ぶり陽線。2月も陽線。21年1月-2月の上昇ラインがサポート。20年6月-20年2月、17年1月-20年2月の下降ラインが上値抵抗。雲の下。ボリバン中位は106.84。
年足、2020年まで5年連続年足陽線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。20年2月-3月の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロドル「ボリバン3σから急落し下位に。雲下に近い」
日足、2月25日は一時雲の上に出てボリバン3σ上限に近づくも、その後急落し長い上ヒゲを残した。26日はその影響で急落し雲の下限に近付く。2月17日-22日の上昇ラインがサポート。2月25日-26日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。5日線下向き。
週足、ボリバン2σ上限から反落し中位まで下落するも2月1日週の長い下ヒゲで反発。先週は逆に長い上ヒゲ陰線。2月15週-22日週の上昇ラインがサポート。1月4日週-2月22日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、ボリバン2σ上限から反落。11月-12月の上昇ラインを下抜く。20年7月-11月の上昇ラインがサポート。1月-2月の下降ラインが上値抵抗。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。11年‐14年の下降ラインも上抜きそうだが今年は陰線スタート。

*ユーロ円「ボリバン3σ上限まで上昇も反落」
日足、ボリバン3σ上限まで上昇も反落。2月24日-26日、23日-24日の上昇ラインがサポート、2月25日-26日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、3週連続陽線も先週は上ヒゲ長し。ボリバン2σ上限越えから反落。2月15日週-22日週の上昇ラインがサポート。
月足、4か月連続陽線、ボリバン2σ上限。1月-2月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年2月の下降ラインが上値抵抗。雲中。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたしま す。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。 なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、FX湘南投資グループグならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。