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急落、次の焦点は政策金利、利上げに国民と大統領が耐えきれるか

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総括

急落、次の焦点は政策金利、利上げに国民と大統領が耐えきれるか

(通貨7位、株価5位)   

予想レンジ トルコリラ/円 13.5-14.5

(ポイント)
*次の焦点は3月18日の政策金利決定
*ボリバン上限から下限へ下落
*株価は年初来3%高とプラス圏維持
*長期金利は14%超え
*2月CPIは15%を超えた
*トルコは中国製ワクチンを接種
*レアアースに望み
*EU加盟を諦めたわけでもない
*新憲法制定を画策
*2020年は世界でも数少ないプラス成長国となった
*3月半ばまでに経済改革案を発表する
*対円15円越え、対ドル7.0割れで伸び悩んでから利食いが出た
*米・トルコ関係は要注意 駐米大使召喚
*利下げは今年のかなり先まで検討せず=中銀総裁
*20年経常収支は370億ドルの赤字 貿易赤字が69%拡大
*S&Pとフィッチがアウトルックを安定的に
*21年はEUとの外交に柔軟姿勢を見せ始めている
*中銀は為替介入は行わないとした
*大統領はGDPを世界のトップ10に引き上げるとした

(次の焦点は政策金利決定、利上げに国民と大統領が耐えきれるか)
2020年は通年でも世界で数少ないプラス成長国となった。

 次の焦点は政策金利決定となる。2月インフレ率が15.6%となり、リラも下落した。中銀は昨年12月以降は政策金利を据え置いている。ただ、必要ならば、さらなる利上げをするとも約束してきた。中銀は現在、インフレ率は4月まで上昇するが、その後は年末までに一桁台になると予測している。ただ、アーバル中銀総裁が、慢性的な高インフレ問題は必ず解決すると表明してきたことに対し、今月の政策会合で利上げ観測が出始めている。政策金利決定は3月18日。もちろんエルドアン大統領は利上げを批判するだろう。今週は失業率、経常収支、鉱工業生産、小売売上と重要指標が発表される。

(2月消費者物価は15%超え)
 2月の消費者物価は前年比15.61%と、2019年半ば以降で最高となった。
トルコ中銀が一部の金融引き締め政策の維持を迫られるとの見方が浮上している。
トルコの消費者物価上昇率は、過去4年間の大半の期間で2桁を記録しており、昨年終盤の急激な利上げにもかかわらず、4カ月連続で上昇している。
 2月の生産者物価、前年比27.09%上昇。
トルコ中銀は、昨年11月にアーバル総裁が就任して以降、主要政策金利を10.25%から17%に引き上げた。
 市場では年内の利下げが予想されているが、一部はインフレと先週のリラ急落に対処するため、今月中に利上げがあると予想している。

(トルコは中国ワクチン)
トルコは今年1月にシノバック製ワクチンの一般向け接種を始め、これまでに高齢者ら700万人超が1回目を受け、うち200万人超が2回目の接種を終えた
 トルコは、中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の新型コロナウイルスワクチンの有効性が83.5%だったとする治験の最終結果を発表した。入院が必要な重症化率は0%で、重大な副作用は認められなかったとしている。

(レアアース)
 トルコから産出されるレアアースの中でも、磁石材料のネオジムが注目されている。欧米や日本、中国など主要国が脱炭素の目標を掲げ、普及が見込まれる電気自動車(EV)のモーター用磁石に使われるレアアース。需要は高まる一方だが、中国などに偏在しており、供給リスクもある。そこで今、新たな生産国として中東のトルコに注目が集まっている。
 トルコの鉱山会社エティ・マーデンは「磁石に使うネオジムが採れる当社の鉱山は有望だ」と強調した。同社はトルコ西部の鉱山で採掘した鉱石を処理する試験プラントを建設、3月までに稼働させる。鉱石から、モーター用磁石に使うネオジムやプラセオジム、ガラス研磨剤向けセリウムなどのレアアースを分離する。

(トルコのEU加盟は)
 エルドアン大統領は人権状況改善のための政府行動計画を発表し、司法制度の強化と表現の自由の保護を約束した。トルコは人権問題で欧米諸国から批判されている。
 エルドアン大統領はここ数年、EUとの関係が悪化しており、今回の行動計画にはEUの加盟基準を満たし、EU域内へのビザなし渡航を実現する狙いもある。
 会議にはEU各国の大使も出席し、エルドアン氏は「いかなる人も批判をしたり自らの考えを表現したりする自由を奪われない」と述べた。
 トルコのEU加盟交渉は公式には現在も続いているが、エルドアン大統領が独裁色を強めてきたことで両者の関係は悪化した。さらに東地中海でキプロスなどとガス田の権益を争っており、EUとの関係は一段と緊迫した。EUは今月の首脳会議でトルコ政府との関係について話し合う。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

団子天井から下落、ボリバン2σ下限で下げ止まらないか

日足、2月中旬の団子天井から反落。雲中。ボリバン2σ下限まで下落。3月5日-8日の下降ラインが上値抵抗。サポートは雲の下限が13.85、ボリバン3σ下限が13.59。5日線下向き。
週足、ボリバン2σ上限に到達し反落。サポートはボリバン中位の13.82。ボリバン2σ下限が12.35。雲の下。2月22日週-3月1日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2月も上ヒゲ長いながらもかろうじて陽線で4か月連続陽線となった。ただやはり上ヒゲが長い。12月-1月の上昇ラインはサポートできない。20年3月-21年2月の下降ラインが上値抵抗。ボリバン下位。5か月移動平均線が上向き。
年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタート。18年-20年の下降ラインを上抜こうとしている。

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メルハバ

新憲法策定

 エルドアン大統領は新憲法策定に意欲を示した。トルコの憲法は2017年に改正されたばかりで、その際に議院内閣制から実権型大統領制に移行し、大統領は司法に対する統制権を含む絶大な権力を握った。
 エルドアン大統領は、新憲法は「すべての人々のものになる」とし、「国民の意志を最優先する」起草作業に全政党が参加するよう呼びかけた。
 野党HDPのテメル国会議員は「新憲法で現政権の権力がさらに独裁的にならないとは到底思えない」と指摘した。さらに、与党AKPは協力関係にある極右の民族主義者行動党(MHP)とともに野党第2党であるHDPの非合法化を画策したとし、「今回の演説は反民主主義的な行為を隠し、世界を欺くものだ」と糾弾した。
 報道によるとエルドアン大統領の演説と日に、トルコ検察当局はHDPとクルド系武装組織の間につながりがあるとみて捜査を開始した。訴訟になればHDPが非合法化される可能性もあるという。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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