「米ドル強気維持、ユーロは強気後退」外為短観 第142回

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<第142回調査>2021年3月26日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

調査実施期間
2021年3月19日(金)13:00~2021年3月23日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は1,005件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください
問3:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください
問6:あなた個人の「景況感」はいかがですか?
問7:新型コロナウイルス感染の世界的な終息はいつごろだと思われますか?
問8:各国中銀は新型コロナウイルスによる経済打撃を抑えるため低金利政策を行っていますが、主要国・地域のなかで最初に「利上げ」を実施する中銀はどこだと思いますか?
今後の調査実施計画及び公表方針

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が53.7%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は21.3%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△32.4%ポイントとなり、前月(△34.9%ポイント)からプラス幅は僅かに縮小したが高水準を維持した。調査期間前後の米ドル/円相場は、108円台後半を中心に推移しており、前回調査時の105円台から3円以上もの米ドル高・円安水準にあった。それでも個人投資家の米ドル強気見通しはほとんど崩れなかったのが印象的だ。

問2:今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レートについてお答えください

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「今後1カ月間の米ドル/円相場の予想レート」については、「1円~3円の米ドル高・円安」が43.8%と最も多く、「±1円で推移(30.8%)」と続き、以下「1円~3円の円高・米ドル安(16.4%)」、「3円以上の米ドル高・円安(7.0%)」、「3円以上の円高・米ドル安(2.1%)」の順になった。ヒストグラムの形状は前回と同じく米ドル高・円安側に大きく傾いており問1の結果と整合的と言える。今後1カ月のうちに米ドル/円相場が110円を超えて上昇するとの見通しも増えているようだ。

問3:今後 1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が35.2%であったのに対し、「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は27.3%であった。この結果、「ユーロ/円予想DI」は△7.9%ポイントと、前月(△20.8%ポイント)からプラス幅が縮小した。調査期間前後のユーロ/円相場は、約2年4カ月ぶりの高値圏である130円台前半から128円台後半へと軟化。イタリアやドイツで新型コロナウイルス感染拡大防止に向けたロックダウン(都市封鎖)が延長された事などから景気回復への期待が萎む中、個人投資家のユーロ強気・円弱気の見通しが後退している模様。

問4:今後 1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

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「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が44.6%であったのに対し、「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は22.2%であった。この結果豪ドル/円予想DI」は△22.4%ポイントと、約5年ぶりの高水準回(△28.3%ポイント)からやや低下したものの、4カ月連続でプラスを記録。調査期間前後の豪ドル/円相場は、約3年ぶりの高値圏である85円台前半から82円台後半へと反落。そうした中でも、個人投資家の豪ドル強気見通しは維持されており、足元の株安や原油安は一時的な調整に過ぎないとの見方が多いようだ。

問5:今後、注目の通貨ペアについてお答えください

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「今後注目している通貨ペア」について尋ねたところ、「買い」で注目の通貨ペアは、米ドル/円が43.8%の回答割合を集めて1位となった。続く2位には大きく離れて豪ドル/円(12.3%)、3位英ポンド円(7.5%)、4位トルコリラ/円(6.7%)、5位ユーロ/米ドル(6.4%)と続いた。米ドル/円は102カ月連続の1位となった。上位陣に大きな順位変動はなく、調査期間中に大統領による中銀総裁の更迭で急落したトルコリラ/円も前回の4位を維持したのが印象的であった。
一方、「売り」で注目の通貨ペアでも、米ドル/円が28.0%の回答割合で首位をキープした。以下、2位ユーロ/米ドル(16.3%)、3位ユーロ/円(13.1%)、4位英ポンド/円(8.4%)、5位豪ドル/円(6.8%)と続き、前回から順位に変動はなかった。ただ、2位のユーロ/米ドルが前回(15.5%)から回答割合を増やしており、3位のユーロ/円も前回(11.3%)から割合が増加。足元でユーロに対する見通しが軟化している様子が見て取れる。なお、トルコリラ/円は「売り」で注目のランキングでも前回と同じ6位であり、回答割合も前回(4.4%)とほぼ同じ4.3%であった。

問6:あなた個人の「景況感」はいかがですか?

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今回の特別質問として、「あなた個人の「景況感」はいかがですか?(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「良くなっている」が21.6%、「悪くなっている」が26.9%、「あまり変化なし」が51.5%という結果になった。2020年11月に同じ質問をした際は順に12.4%、42.1%、45.6%であった。「悪くなっている」の割合が大きく低下したのが特徴的であり、コロナ禍で悪化していた個人投資家の景況感が底入れしたように見受けられる。

問7:新型コロナウイルス感染の世界的な終息はいつごろだと思われますか?

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今回のもうひとつの特別質問として、「新型コロナウイルス感染の世界的な終息はいつごろだと思われますか?」と尋ねたところ、「2022年以降も続く」との回答が圧倒的に多く62.8%を占めた。次いで「2021年11-12月末まで(18.5%)」、「9-10月末まで(8.5%)」、「7-8月末まで(6.2%)」、「5-6月末まで(2.6%)」、「3-4月末まで(1.4%)」の順になった。為替・株・債券などの金融市場は「アフター・コロナ」を見据えて動き出しているが、肝心のウイルス終息には長い時間がかかるとの見方が一般的のようだ。

問8:各国中銀は新型コロナウイルスによる経済打撃を抑えるため低金利政策を行っていますが、主要国・地域のなかで最初に「利上げ」を実施する中銀はどこだと思いますか?

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さらにもうひとつの特別質問として、「各国中銀は新型コロナウイルスによる経済打撃を抑えるため低金利政策を行っていますが、主要国・地域のなかで最初に「利上げ」を実施する中銀はどこだと思いますか?(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「FRB(米連邦準備制度理事会)」が57.6%と最も多く、次いで「RBA(豪準備銀行)」が11.0%、「BOE(英国銀行)」が9.0%、「ECB(欧州中銀)」が8.5%と続き、以下「日銀(5.4%)」、「RBNZ(ニュージーランド準備銀行、5.2%)」、「BOC(カナダ銀行、3.2%)」の順になった。米国ではバイデン政権による大規模な景気刺激策の効果で景気回復ペースが速まると見られており、その結果FRBが利上げに動かざるを得なくなるとの見方が強いようだ。米ドルの先高感も相応に強いという事だろう。なお、回答理由を自由記述形式で尋ねたところ、FRBとした向きからは「米国は財政支出を行っていることによる経済波及効果が大きく、利上げまでは行かなくても他の中銀より早くテーパリングが実施されそうだから」などとの声が挙がった。FRBの次に多かったRBAとした向きからは「FRBかRBAだと思うが、どちらの国がインフレが進むか次第。FRBはかなり慎重、中国の景気次第ではRBAが先かなと思った」との回答があった。

今後の調査実施計画及び公表方針

本調査も第142回目となりました。調査開始から11年以上が経過し、データの蓄積が進んできました。今後については、毎月定点観測で実施する調査結果を基に、予想DIの時系列比較から見出せるFX投資家の相場観の変化やその傾向などのほか、中長期的な視点に基づいたFX投資家の投資スタイルの変化などの考察も進めて行きたいと考えています。なお、毎月の本調査においては、公表扱いとしている質問項目及び回答結果の他に、「投資家の属性」、「取引頻度」、「取引規模」、「取引時間帯」、「投資選好」など、投資家実態を把握するために必要な各種の質問項目も設けて集計しています。それらの回答結果を用いた投資家の実態報告や属性別のクロス・セクション分析等については、当研究所が1年に1回、毎年年央以降に公表する「外為白書」で紹介する予定です。

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