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円は新年度の動きに注意。世界全体ではリスク選好=景気回復でも欧米中銀は金融緩和継続

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総括

円は新年度の動きに注意。世界全体ではリスク選好=景気回復でも欧米中銀は金融緩和継続

ドル円=108-112、ユーロ円=128-133 、ユーロドル=1.15-1.20

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨11位(11位)、株価3(5)位、新年度の輸出と機関投資の動きは
 先週は、トルコショックで暴落したリラに一時抜かれそうな場面もあった。それだけ今年の円は弱い。ドル高というより円安。ドルは他の多くの通貨に対しては強いわけでもなく弱いわけでもなく並走している。ただ新年度に入ったことで1-3月のようなドル高の勢いはなくなるだろう。現在貿易収支は均衡しているが、年度前半は、過去の円高トラウマから輸出企業のドル売りが前倒しで先行しやすい。一方、輸入企業は石油や食料品のような公的な性質のものであり、為替の前倒しはやりにいくい。為替操作で輸入価格がブレては困るからだ。1年を通じては貿易の収支は均衡するが、年度前半は輸出先行、後半は輸入の買いが目立ちやすくなる。「夏の円高」「晩秋の円安」となりやすくなるのは、このような輸出入業者の動向からだ。
 その他の要因は資本取引。個人では外貨投信の購入が増加しているのが円安要因、問題は機関投資家が新年度に外貨投資を積み貸すかどうかだ。20年度は海外投資に慎重であったが、21年度はどうか、そろそろ運用方針が報道されるころだ。 

*米ドル通貨4(3)位、株価(NYダウ)5(2)位、21年は7%の高度成長か、弱点は貿易赤字
 バイデン大統領の積極的大型経済政策を、イエレン財務長官やパウエルFRB議長も支えチームワークは万全だ。ただ米国についての報道は誇張されるところもあり、報道ではドルが最強のごとく取り扱われているが実際は12通貨4位となっている。やはり膨大な貿易赤字を抱える国の通貨は独歩高とはならない。ただ今年は強い部類に入っていることは確かだ。経済指標も好調。3月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比91万6000人増と、予想の64万7000人増を上回った。新型コロナウイルスのワクチン接種拡大や政府の追加支援策を追い風に、雇用者数は昨年8月以来の大幅な増加となり、米雇用市場がようやく復調の軌道に乗った兆候を示した。3月の製造業景気指数は64.7と、1983年12月以来、37年超ぶりの高水準を付けた。新規受注が力強く伸び、期待されていた経済の急成長が始まっている可能性を示した。これで1Qの国内総生産(GDP)は最大で10%の増加となる見込み。昨年4Qは4.3%増だった。2021年の伸びは7%超と1984年以降で最大となる可能性がある。
 ただ2兆ドル強のインフラ投資計画については夏までに議会で承認される計画で、まだ紆余曲折はある。今週はG7・G20財務相・中央銀行総裁会議やIMF・世銀総会、IMF世界経済見通しがあるが米経済の強さをアピールできるか。

*ユーロ通貨9(8)位、株価2(4)位(DAX)、直近の経済指標は強いが,ECBは緩和継続姿勢でユーロも気迷い
ユーロ円は円安で上昇、対ドルでは4月に入って下げ止まっている。独DAX株価指数は年初来10%高となっている。欧州各国がロックダウンに入ったが経済指標は改善している。独3月IFO景況指数、3月ユーロ圏の総合PMIが改善、物価も上昇した。独のインフレ率は3月に加速(前年同月比2%上昇)し、ほぼ2年ぶりの高水準に達した。燃料価格の急騰が影響した。今年に入ってからは、ほかにも物価を押し上げているさまざまな特殊要因がある。付加価値税(VAT)の一時的な減税が失効となったほか、最低賃金の引き上げ、CPI構成品目の変更も寄与した。3月のユーロ圏消費者物価は前年比1.3%上昇で、前月(前年比0.9%上昇)から伸びが加速した。
 ただレーンECB専務理事は、ユーロ圏で物価が上昇しているが、一連の一時的な要因が原因であり、基調的なトレンドは依然として弱いと指摘、超金融緩和政策を維持する必要があるとの認識を示した。
「インフレの中期的な見通しは依然として抑制されている。労働市場・製品市場に大幅な緩みがあり、需要が低迷している」と述べた。
 ユーロ圏は1Qに再び景気後退に陥る可能性が高く、2Qも厳しい状況が続く見通しという。ラガルドECB総裁やワイトマン独連銀総裁もハト派的な見解を表明した。

*ポンド通貨2位(2位)、株価10(9)位、指標改善でも金融緩和維持。懸念はスコットランド問題
 ポンドは対ドルで頭を押さえられているが、対円では一時153円台へのせ年初来高値を更新(153.20)した。経済指標改善でも英中銀は緩和姿勢を継続する姿勢を示したことがある。ポンド円の上昇は円安によるところが大きい。20年4Qの国内総生産(GDP)確報値は前期比1.3%増と速報値の1.0%増から上方改定された。また新型コロナウイルスワクチンによる経済回復が期待され、市場心理が好転した。ただその中でも英中銀は英経済がパンデミック前の水準を回復するには、年内に物価が上昇したとしても、一段の支援が必要になるとの見解を示した。今年はいくらかの力強さが見られると予想しているが、もはや支援は必要ないと結論付けるには程遠いとし、政策金利が短期的な経済成長に連動すると考えてはならないとした。目標にすべきは数四半期の急速な経済成長ではなく、経済が中期的な潜在能力を回復するか、労働市場がパンデミック前の状態に戻るまでの「全ての過程」を支援することだと指摘した。
 懸念はスコットランド問題。スコットランドのサモンド前自治政府首相は、来月6日のスコットランド議会選で独立支持派が「圧倒的多数」を占めると発言、英政府がスコットランドの独立の是非を問う住民投票を阻止するのは難しくなるとの認識を示した。

*豪ドル通貨5(4位)、株価12位(11位)、豪ドル持ち直し。内外要因改善、政策金利は据え置きか
  豪ドルは持ち直した。豪国内指標の改善、米大型経済対策、中国製造業PMIの改善を好感した。 2月貿易収支は75.29億豪ドルの黒字となった。3月住宅価格は前月比2.8%上昇と、1988年10月以来およそ30年ぶりの高い伸びを記録した。鉄鉱石輸出は今年度(6月までの1年間)に1360億豪ドルと過去最高を記録する見通しだ。
 それでも今週の政策金利決定会合では過去最低の0.10%に据え置く見通し。RBAは昨年、借り入れ金利の低下に向けて政策金利を過去最低の0.10%に引き下げたほか、大規模な量的緩和を実施。インフレ率が中期目標の2-3%の圏内に戻るまでは利上げしないと表明している。
 懸念は中国との対立で、中国は石炭輸入の制限、大麦、ワイン、干し草の関税を引き上げている。豪はコロナ感染発症の地の武漢調査問題に言及、豪でのファーウェイとZTEの5Gテクノロジー提供を禁止、中国を包囲する日米豪印首脳協議参加など中国との対立は豪経済にも次第に影を落とすだろう。豪の対中輸出は全体の30%超、輸入は20%超で中国への依存度は高い。

*NZドル通貨7(8)位、株価最下位(15位)、住宅投資規制ショックから持ち直し。外部要因で
 株・為替共に持ち直した。住宅投資規制で株価もNZドルも下落していたが、先週は持ち直した。米国の大型経済政策と中国の製造業PMIなどの景気指標の改善で持ち直した。ただ株価指数はまだマイナス圏にある。NZでは住宅価格の急上昇で、初回購入者や低所得層が市場から閉め出され、社会的格差の拡大を巡る懸念が強まっていた。ただ2月の住宅建設許可は前月比18.2%減となっている。
 またNZ中銀は経済が予想以上に持ち直してきたことを踏まえ、新型コロナウイルスのパンデミックが最も深刻化していた時期に課していた銀行の配当支払い制限を緩和すると発表した。景気回復を裏付けるものだろう。また出張目的の国内線利用が新型コロナウイルス感染拡大前の水準の90%にまで回復した。今週は乳製品のオークションや企業信頼感の発表がある。

テクニカル分析

*ドル円「新年度入りで、高値切り下げる」
日足、3月30日-31日の上昇ラインを下抜く。3月31日-4月1日の下降ラインが上値抵抗。3月26日-30日、3月24日-25日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。ボリバン2σ上限より若干下に。
週足、20年6月1日週-21年3月15日週の下降ラインを上抜きボリバン2σ上限も越えて上昇。21年3月22日週-29日週の上昇ラインがサポート。3σ上限は112.56。
月足、3か月連続月足陽線。21年2月-3月の上昇ラインがサポート。20年2月-21年3月下降ラインが上値抵抗。雲中へ。ただ4月は若干だが陰線スタート。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインを上抜くか。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン2σ下限から反発」
日足、ボリバン2σ下限から小反発。3月30日-31日の下降ラインを上抜く。4月1日-2日の上昇ラインがサポート。3月18日-23日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。3月25日-26日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、3週連続陰線も先週は下ヒゲが長い。21年3月22日週-29日週、2月22日週-3月22日週の下降ラインが上値抵抗。20年5月11日週-21年3月29日週の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ下限で踏みとどまる。
月足、3か月連続陰線。4月若干陽線でスタート。2月-3月の下降ラインが上値抵抗。20年11月-21年3月、20年3月-5月の上昇ラインがサポート。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも一時上抜いたが下抜き返す。

*ユーロ円「ボリバン2σ下限から上位へ」
日足、3月18日-30日の下降ラインを上抜け上昇。4月1日-2日、3月26日-31日の上昇ラインがサポート。3月18日-4月2日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
週足、3月15日週-22日週の下降ラインを上抜く。3月22日週-29日週の上昇ラインがサポート。3月15日週-29日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、5か月連続陽線、雲の上へ出る。ボリバン2σ上限。2月-3月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年3月の下降ラインが上値抵抗。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインを上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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